毛量が少ないのが悩みという人は結構いるかもしれません。生まれつき髪が少ない人、年々髪の量が減って少ない人と人によって事情はさまざまかもしれませんが、どうにかして毛量が少ない悩みを解決する方法はないものでしょうか。
毛量が少ない原因と、少ない髪の量を増やすボリュームアップさせるための日頃の生活習慣やヘアケアでの対策、さらに男性と女性別に髪型でボリュームアップさせる対策方法についても確認していきます。
毛量が少ない原因は?
髪の毛の量が少ないと髪型が決まらなかったり、老けて見られることが多いです。できれば毛量がもっとあればいいのにと思っている方も多いのではないのでしょうか。毛量が少ない原因にはどのようなことが考えられるのでしょう。
生まれつき髪が少ない
若い人でも髪の量を気にして、ブログなどで悩みを訴える記事を投稿している人を見かけることもあります。毛量が少ないのは生まれつきという人もいて、将来が心配という声もあるようです。
人間の毛包の数は生まれたときに決まっており、成長の過程で増えたり減ったりすることはないとされています。ただし、加齢による薄毛で毛包に寿命が来てしまうことはあるそうです。
最も髪が太く成長するのは10代~20歳頃で、20~30代頃から髪が少なくなってくる人が多いです。生まれつき髪が少ないと普通以上の量がある人に比べ、年齢とともに髪のボリュームが減ったように強く感じると思われます。
男性ホルモンの影響
男性ホルモンが多いと髪が薄くなると言われていますが、正確には男性ホルモンの中でもジヒドロテストステロン(DHT)というホルモンが、頭頂部やおでこの薄毛を招くとされています。
DHTの生成量や影響の受けやすさには体質があり、通常は壮年期と呼ばれる年代でDHTの影響で髪の量が少なくなりやすいですが、若い男性でもDHTの影響で前髪の量が少なくなったり、おでこの生え際の後退、頭頂部付近の髪が少なくなることがあります。
毛量が少なくなりやすい生活習慣
生まれつきの毛包の数、男性ホルモンなど体質の影響以外にも、不摂生な生活や誤ったヘアケアが毛量を少なくする原因にもなるそうです。
栄養不足や睡眠不足は健康な髪が育ちにくくなり、髪が細くなったり抜け毛や薄毛を招くこともあります。誤ったヘアケアは頭皮にダメージを与えたり、髪がベタついているせいでボリュームダウンすることもあります。
少ない毛量に生活習慣での対策方法
生まれつきの髪の本数までは変えることはできませんが、髪の1本1本を太くして、ハリ、コシのある髪にしていくことができれば、髪のボリュームアップに繋がるでしょう。少ない毛量に効果的な生活習慣、特に食生活と睡眠での対策方法について説明します。
食生活での対策
髪の毛はケラチンというタンパク質でできています。ケラチンは必須アミノ酸9種全てを含む、18種類のアミノ酸から構成されています。髪が作られるためにはアミノ酸が摂取できるタンパク質、特に肉、魚、大豆製品などを積極的に摂る必要があります。
また体内でアミノ酸から髪の毛が合成されるには、ビタミンやミネラルの力も借りる必要があります。特にビタミンB群、亜鉛はアミノ酸からケラチンが合成されるのに役に立つとされています。
ビタミンB群やその他のビタミン類は、皮膚の皮脂をコントロールしたり保湿する効果があるため、頭皮環境を良くすることにも役立つとされています。亜鉛は抜け毛の原因となるDHTの生成を抑える作用もあります。
髪に良くないとされている食生活は糖質・脂質の多い食事で、アルコールの摂り過ぎも良くないと言われています。栄養バランスの良い食事を心がけ、健康的な食生活を送ることで髪質の改善も期待でき、髪の健康にも良いそうです。
睡眠での対策
睡眠中は成長ホルモンの分泌量が増えるとされています。成長ホルモンには傷ついた体の細胞を修復して体の機能を正常にし、肌や髪を育てる働きがあります。
適度な睡眠時間を確保することで成長ホルモンの分泌量が増えますが、成長ホルモンには質の良い睡眠により分泌が促されるという特徴もあるそうです。
睡眠不足だと成長ホルモンの分泌量が減り、頭皮へのエネルギー不足になる可能性もあります。規則正しい生活を心がけ、体をしっかり休めることで健康な髪を育てていきましょう。
少ない毛量にシャンプーでの対策方法
シャンプーなどのヘアケアでは髪質を改善し、髪のボリュームアップを図ることも期待できます。具体的にどのようなシャンプーを選ぶと良いのか、また健康な髪を育てるシャンプーの方法についても確認していきましょう。
シャンプーの選び方
頭皮の肌質は大きく分けると乾燥肌タイプと脂性肌タイプに別れます。自分の肌の特徴を知って、肌質に合わせたシャンプーを選ぶことがおすすめです。
男性ホルモンDHTの影響で皮脂が増えると、頭皮のベタつきやニオイが気になることがあります。また頭皮がベタつきやすい人は、髪の根元も油分でボリュームダウンしやすいです。脂性肌用のシャンプーやクレンジングシャンプーを使うことがおすすめです。
乾燥肌の人は乾性フケやかゆみに悩むことがあります。乾燥した肌は紫外線やホコリなど外部の刺激に弱くなりやすく、注意が必要です。刺激が強く、洗浄力の高いシャンプーでゴシゴシ洗うと、頭皮へダメージを与え炎症を起こす可能性もあります。
頭皮の炎症は脂性肌でも乾燥肌でも毛根にダメージを与えることがあり、抜け毛や薄毛の原因にもなります。抜け毛まではいかなくても、髪質そのものにも悪い影響がありそうです。
肌に優しい成分のアミノ酸系シャンプーで、肌に合ったシャンプーを選ぶのがおすすめです。質の良い育毛シャンプーは髪のボリュームアップとハリ・コシを出す効果もあるので、薄毛まではいかないけれど髪の毛の量が気になるという人にもおすすめです。
シャンプー方法
せっかく良いシャンプー剤を使っても、雑に洗ってしまうとシャンプーの効果を損ねてしまいます。正しいシャンプー方法で洗うようにして、頭皮と髪の健康を目指しましょう。
- シャンプー前、髪を濡らす前にブラッシングしておきます。濡れた状態でブラッシングすると髪にダメージを与えるので避けましょう。
- お湯でよく髪を洗います。
- シャンプーを泡立てて頭頂部から生え際まで、頭部全体をマッサージするように洗います。こするように洗うと新生毛が抜けやすいそうです、こすらないよう頭皮をもむように洗いましょう。
- 頭部全体をしっかり洗えたら、シャンプー剤をよく洗い流します。
- シャンプー後必要に応じてコンディショナーやトリートメントをします。コンディショナーやトリートメントは油分が多いので、頭皮にはつけず毛先中心になじませてから洗い流しましょう。
シャンプー後はタオルドライし、ドライヤーで髪を乾かしてから寝るようにしましょう。生乾きのまま寝ると頭皮環境を悪化させる可能性があります。シャンプー後薄毛の改善対策に、育毛剤を使用するのもおすすめです。
頭皮マッサージ
頭皮のマッサージは頭皮の血流を改善し、健康な髪を育てる効果があると言われています。頭皮マッサージは1回1~5分程度でいつ行っても良いそうですが、育毛剤を使う人は育毛剤の使用後マッサージすることがおすすめされています。
またオリーブオイルやホホバオイル、ココナッツオイルなど頭皮にも使えるオイルでマッサージすることで、日頃のシャンプーで落としきれない頭皮の毛穴の皮脂汚れも落としやすくする効果があるとされています。シャンプー前に週に1回使用するのが良いそうです。
頭皮のマッサージは清潔な手で、指の腹を使って行うようにします。両手を頭部をつかむように耳の上に置き、耳の上の頭皮を頭頂部に押し上げるようにマッサージ、耳の後ろ側の頭皮も同様にマッサージします。
後頭部側、頭頂部周辺の頭皮も頭頂部に寄せるように、おでこの生え際付近は円を描くようにマッサージすると良いでしょう。百会、天柱、風池などのツボ押しも効果的とされています。
毛量が少ない男性におすすめの髪型
ヘアケア製品でも髪のボリューム改善に効果が期待できますが、髪型を工夫することでも髪のボリュームアップを図ることができます。男性で髪の毛の量が少ない人はどのように髪型で対策をしたら良いのか、いくつかご紹介します。
ショートヘア
トップにボリュームを出したショートヘアは、生まれつき髪が少ない人も、年々髪の量が薄くなっている人にもおすすめのヘアスタイルです。ショートスタイルはビジネスの場面でも好感度の高いヘアスタイルです。
ボリュームのあるトップに仕上げたいときは、ブローでトップ部分にボリューム感を出してから、ワックスなどのスタイリング剤で髪型を整えるのがポイントです。
ワックスを使うときはいきなりトップにつけるのではなく、後頭部から少量ずつつけて、毛流れを出すのだコツと言われています。自分でうまくセットできないという男性は、美容室にカットに行った時に美容師さんにヘアセットのコツを聞いておくと良いでしょう。
おでこの生え際部分を気にして前髪をおろす人もいますが、少ない量の前髪をおろすとかえって薄毛が目立ちやすくなるので注意しましょう。
おでこの生え際の毛量が少ない人は前髪は短めにカットし、生え際をカバーするようにおろすか、もしくは前髪に立ち上がりをつけることで少ない髪が目立ちにくくなります。
ベリーショートヘア
ショートヘアよりさらに短いベリーショートはオシャレ坊主とも呼ばれ、爽やかに見えるため女性にも人気のメンズヘアスタイルの一つです。仕事上で問題なければベリーショートで明るいヘアカラーにすると、髪の量が少ないのが目立ちにくくなる効果もあります。
パーマ
特にサラサラのストレートヘアの人は、髪の量が少ないとぺたんこになってしまい、毛量が少ないのが目立ちやすくなります。生まれつき髪が少ないという人は特に、髪にボリュームを出せるパーマスタイルがおすすめです。
ショート~ミディアムヘアでパーマスタイルにすることで、適度なボリュームを出すことができます。
頭頂部はボリュームがあるけれどおでこが広いため、おでこを出すとハゲていると言われる悩みを持つ人もいます。前髪を厚めにとったミディアムマッシュやマッシュショートで、おでこをしっかりカバーするのがオススメです。
パーマはある程度髪の長さが必要ですが、ショートパーマスタイルをしたければロッドのいらないピンパーマかツイストパーマになります。
ヘアカラー
髪色は暗い方が重く見えるので、毛量が少なめの人はナチュラルな黒髪や落ち着いたブラウンやアッシュ系がおすすめです。
ただし髪が少ないというより薄毛で地肌が目立つ状態になっている場合、黒い髪色がかえって白い地肌を目立たせることがあります。
頭頂部のつむじ付近の薄毛が目立つ男性、おでこの後退が気になり始めた男性は、ショートやベリーショートヘアに明るいヘアカラーをするのがおすすめです。
芸能人の方でも明るいヘアカラーで薄毛を上手にカバーしている人が多いので、参考になるかもしれません。
薄毛の男性におすすめの美容室
美容室の中には薄毛に悩む男性専用の美容室もあり、口コミでも話題になっているそうです。増毛法ではなく、ヘアカットやパーマのみで薄毛やハゲをカバーしているということで人気になっているそうです。
ヘアカタログを見てもどんな髪型にしたらいいかわからない時、美容師オススメのヘアカットで気になる部分がカバーできるでしょう。
美容室ではヘッドスパがメニューにありますが、育毛効果もあってオススメされています。育毛サロンだと育毛用ヘッドスパ以外にも、ヘアチェックやカウンセリングで育毛対策方法のアドバイスももらえます。
毛量が少ない女性におすすめの髪型
女性はいろいろな髪型ができますが、毛量が少ない女性にはどのような髪型が似合うのでしょうか。ショートやロングなど髪の長さによって似合う髪型やボリュームアップさせる髪型について、毛量が少ない女性におすすめのヘアアレンジやヘアカラーについても紹介します。
ショートヘア
ショートヘアはやや長さのあるナチュラルショートは女性芸能人にも多いスタイルで、女性にも男性にも人気のヘアスタイルのようです。
毛量が少ない人は分け目があまり出ないように注意、前髪を厚めにとって、ストレートヘアの人はボリュームが少なく見えるので、軽くカールして立体感を出すと良いでしょう。
ミディアムボブヘア
ミディアムなら大人っぽいボブヘアもおすすめです。髪の量があまりない人は前髪を作らずワンレングスにし、切りっぱなし感のあるスタイルでも知的に見えます。ワンレングスにする場合、分け目部分が目立つと薄毛に見られるので注意しましょう。
ロングヘア
ロングヘアはお手入れも必要なヘアスタイルですが、スタイリングでいろいろ楽しめるのが利点です。髪の量が少なくてぺたんこになりがちな人はパーマをかけたり巻き髪でボリュームを出したり、外ハネアレンジをしても良いでしょう。
ブローするときに空気を含ませるよう髪の下側からブローして、スプレーでセットするとボリューム感が出せます。逆毛もボリュームアップできますが、髪を傷めるのであまりおすすめできません。髪のボリュームが気になる人は、美容院でヘアカットをする時に重さを残すように頼むと良いでしょう。
ヘアアレンジ
髪をボリュームアップさせたいなら、ストレートよりは毛先にカールをつけたり、巻き髪でのヘアアレンジがおすすめです。後頭部が絶壁の人は髪が余計少なく見えやすいので、カーラーやコテで軽く丸みを出すと良いでしょう。
まとめ髪をして毛先にボリューム感のある部分ウィッグをつけたり、巻いてボリュームを出した髪でゆるめに編み込みをすることで、少ない毛量をカバーできます。てっとり早くボリュームを出すならハーフウィッグやワンタッチエクステなどを利用するのも良いでしょう。
いつもの分け目だと髪のボリュームが少なく見えたけれど、分け目を少し変えただけで髪に立ち上がりが出てボリュームを出せることもあります。
ヘアカラー
女性の場合は髪色は暗い方がボリューム感があって、髪を多く見せることができると言われています。カラーも少し入れたい人はベースはやや暗めに、ウィービングでトーンの明るいカラーを入れたら程良いバランスになるでしょう。
まとめ
男性でも女性でも毛量が少ないという悩みを持っている人は多くいるようです。しかし髪の本数(毛包)は生まれつきのものであり、努力して生来の髪の本数を増やすのは難しいようです。
老化により髪が薄くなることはよくありますが、男性ホルモンの影響や生活習慣でも髪の量が後天的に少なくなることがあります。生活習慣やヘアケアの改善、育毛対策として頭皮マッサージをするのもおすすめされています。
男性の場合少ない髪の量をカバーするために、パーマをかけた厚め前髪のマッシュヘアがおすすめです。薄毛が気になる人は前髪はおろさず、アップにしてトップ部分にボリュームを出したヘアスタイルがおすすめです。
女性はいろいろなヘアアレンジが試せるので、カバーする方法もいろいろあります。分け目を変えてみたり、巻き髪やパーマ、まとめ髪やポイントウィッグでもボリュームを出すことができます。
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