CMや店頭でもおなじみの市販シャンプーのパンテーン、プロビタミンが髪の内側からダメージを補修し、サラサラ、ツヤツヤになるシャンプーとして知られています。
しかしパンテーンを使うと抜け毛が増えるという噂もあります。すでにパンテーンを使用している人、購入を考えている人にとっては気になる噂ですよね。
パンテーンでなぜ抜け毛が増えると言われているのでしょうか。もし本当に抜け毛が増えるなら防ぐ方法はあるのでしょうか。
目次
パンテーンで抜け毛が増える原因とは
パンテーンは髪がサラツヤになると人気の高いシャンプー剤です。
しかしパンテーンを使うと抜け毛が増えるという心配な噂もあります。パンテーンを使うと抜け毛が増えると言われているのは、パンテーンに配合されているいくつかの成分が原因のようです。
パンテーンとはどのようなシャンプー剤か
パンテーンは大手メーカーP&Gから販売されているプロビタミン処方のヘアケア製品シリーズです。プロビタミンB5というビタミンの前駆体がパンテノールでありパンテーンの名前の由来となったそうです。プロビタミンB5が塗られた皮膚からは健康な毛が生えることが発見されています。
パンテーンには3つのタイプがありダメージケア、パサつきケア、ボリュームアップと用途に合わせて選ぶことができるのも魅力です。香りが良いと評判ですが、中には香りがキツすぎるという声もあるようです。
パンテーンのクリニケアラインではハリ・コシが足りない髪用、パサつく髪用、くせ用のシャンプー他ヘアケア製品が揃っています。
パンテーンのシャンプー剤は使用感も良く、泡立ちが良くて指通りが良いという声もあります。ただ髪の傷みが激しい人には物足りなさも感じられるようです。しかしパンテーンを使うと抜け毛が増えるという声もあるようです。抜け毛はパンテーンの成分が原因と言われています。
パンテーンの洗浄成分
シャンプー剤の界面活性剤(洗浄成分)には、高級アルコール系(石油系)界面活性剤、石けん系界面活性剤、アミノ酸系界面活性剤などの合成界面活性剤が使われています。
この中で最も洗浄力が高く、刺激が強いとされているのが高級アルコール系(石油系)界面活性剤です。ラウレス硫酸アンモニウムやラウレス硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウムなどの成分があります。
Q&Aのヘアケアのカテゴリでの質問や回答、またブログ記事でも市販シャンプーでトラブルがあったという声がよく聞かれますが、ラウレス硫酸系、ラウリス硫酸系の洗浄成分が問題となっていることが多いようです。
石けん系は刺激は少ないですが洗浄力が高いため、脱脂力が強いです。アミノ酸系は洗浄力が弱いですが、刺激が最も少ないです。
パンテーンの界面活性剤にはラウレス硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸アンモニウムなどの石油系界面活性剤が使われており、泡立ちや洗い心地は良いのですが、洗浄力が高いため頭皮の皮脂を落としすぎる可能性があります。
フケやかゆみが出たり、頭皮が炎症を起こすと毛根にもダメージを与え、抜け毛が増える可能性があります。
パンテーンのシリコン
パンテーンはラウレス硫酸系、ラウリス硫酸系の洗浄成分以外にも、シリコンが使われていることが問題視されているようです。シリコンはコーティング剤で、市販のシャンプー成分でよく配合されている成分です。
男性はさっぱり洗えれば良いという人も多いかもしれませんが、女性はシャンプーにもサラサラ感と髪のツヤ感、髪質の改善を期待しています。パンテーンのダメージケア効果を期待して購入する人が多いでしょう。
パンテーンを使用するとツヤ感が出ますが、コーティング剤であるシリコンのおかげでもあります。シリコンが髪に付着するとシャンプーでなかなか洗い落としづらく、毛穴を塞いで悪い影響があると言われています。
最近は消費者側もインターネットなどで多くの情報を得て、シリコンが配合されているか気にして、シリコン配合のヘアケア用品は絶対購入しないという人もいるそうです。
しかしシャンプーに配合されているシリコンは粒子の細かいシリコンであり、シャンプーで落としきれないということもなく、抜け毛を起こすこともないと言われています。
パンテーンの添加物・香料
パンテーンには防腐剤としてパラベンが使われており、人工香料も数が他の市販シャンプーより多く入っているという指摘もあります。香料や防腐剤など添加物でアレルギーを起こす人もいるので、頭皮の炎症や抜け毛の危険性もあります。
パンテーンで抜け毛が増えやすい人
パンテーンで抜け毛や頭皮の炎症の可能性があるとも言われていますが、もちろん全ての人で抜け毛が起きているわけではありません。
パンテーンで抜け毛が増えやすい人もいるそうです。どのような人がパンテーンを使うと抜け毛が増えやすいのでしょうか。
シャンプーの使用方法が間違っている人
シャンプーで髪を洗うとき、またシャンプー後のケアが間違っていると、パンテーンで頭皮のトラブルが起きたり、抜け毛が増える可能性があります。
シャンプーで洗いながらブラシをしたり、髪をゴシゴシこするように洗ったり、シャンプーを洗い流すとき地肌に洗い残しがあると、頭皮のトラブルや抜け毛を招く恐れがあります。
またシャンプー後髪をよく乾かさないで寝ると、頭皮環境が悪くなります。ついつい眠くて髪の毛を乾かせないまま眠ってしまうことも時にはあるかもしれませんが、毎日生乾きの状態で眠るのが習慣になっていると、頭皮が炎症を起こし、抜け毛や薄毛に繋がることが考えられます。
生活習慣が乱れている人
不摂生な生活を送っている人は、シャンプー剤が原因で抜け毛が増えているのではなく、その生活習慣に原因があると考えられます。偏った食生活、お酒の飲み過ぎ、脂質・糖質の多い食事は薄毛になると言われています。
不規則な生活で睡眠不足が続くと、疲労を十分回復できず、髪に十分栄養が行き渡りにくくなります。髪の毛を育てる成長ホルモンの分泌量は夜眠っている時間に最も多くなりますが、睡眠不足だと成長ホルモンの分泌が少なく、髪の成長に悪い影響を与えます。
ストレスがたまっている人
ストレスは特に薄毛の原因になると言われています。女性ホルモンには髪を育てる作用がありますが、ストレスを感じると脱毛を促す男性ホルモンの分泌量が増え、男性はもちろん、女性でも女性ホルモンの影響が弱くなってホルモンバランスの乱れが生じ、抜け毛や薄毛になることがあります。
脱毛を促す男性ホルモンには皮脂を増やす働きもあり、頭皮環境が悪くなる恐れもあります。特に男性は注意したほうが良いでしょう。
ストレスは血行不良を招くため、一時的に抜け毛が増えたり薄毛になることがありますが、男性型脱毛症や女性男性型脱毛症、円形脱毛症、脂漏性脱毛症などの原因になるとも言われています。ストレスによる抜け毛を防ぐには、自分なりのストレス解消法を見つけることが重要です。
パンテーンで抜け毛を防ぐシャンプー方法
パンテーンで抜け毛が増える原因の一つとして、誤ったシャンプー方法が挙げられます。誤ったシャンプー方法をすればどんなに質の良いシャンプーでもトラブルが起きる可能性があります。正しいシャンプー方法をマスターして抜け毛を防ぎましょう。
シャンプーは予洗いから
シャンプー前の準備として乾いた髪の状態でブラッシングをするようにしましょう。濡れた髪の状態でブラッシングをすると必要以上に力がかかり、抜け毛が増える原因になると言われています。
シャンプー剤をつけて髪を洗う前に、まずお湯で予洗いを行うのが基本と言われています。予洗いを行うだけでも頭皮や髪の汚れ、整髪料もある程度落とすことができます。
汚れた髪だとシャンプーの泡立ちが良くないですが、予洗いでしっかり洗っておけばシャンプーもよく泡立ち、頭皮や髪の汚れをしっかり落としやすくなります。
頭部全体の汚れをしっかり落とす
泡立てたシャンプーで頭部全体をマッサージするようにしっかり洗います。爪を立てないように、指の腹で洗うようにしましょう。こするように洗うと生えたばかりの髪の毛が抜けやすくなると言われているので、頭皮を揉むように洗いましょう。
シャンプー剤の洗い残しに注意
頭部全体をしっかり洗えたら、浮き上がった皮脂や汚れとともにシャンプー剤を洗い流します。生え際や襟足など洗い残しのないように、しっかりと洗い流しましょう。シャンプー剤の洗い残しがあると頭皮トラブルの元になります。
コンディショナーやトリートメントをする場合、油分が多いので頭皮につけないよう注意して下さい。シャンプー後は頭皮・髪のダメージ対策にタオルドライをしっかり行い、ドライヤーで乾かしましょう。
パンテーンでの抜け毛を防ぐ育毛対策
シャンプーをパンテーンにしてから抜け毛が増えたと思ったら、実は生活習慣やストレスによる抜け毛ということも考えられます。
頭皮の血流不足による抜け毛・薄毛を抑えるために、育毛剤や頭皮ケアでの育毛対策もおすすめされています。
育毛剤での頭皮ケア
有効成分配合の育毛剤は、化粧品の養毛剤、スカルプローションと異なり、厚生労働省に育毛効果の認められた育毛成分が配合されています。脱毛予防、育毛、発毛促進、フケ・かゆみ予防などの効果があります。
育毛剤によって配合されている育毛成分は異なりますが、血流促進成分、抗菌・抗炎症成分、保湿成分、脱毛ホルモンの生成抑制成分、アミノ酸やビタミンなどが配合されています。
男女兼用の育毛剤が多いですが、女性は保湿効果やヘアケア成分も配合された女性用育毛剤の方がおすすめされています。
育毛剤はシャンプー使用後の清潔な頭皮と髪の状態で使い、朝使う場合はスタイリング剤を使う前に使います。育毛剤を塗布した後は頭皮をマッサージします。マッサージは1分程度で十分です。
育毛剤の公式ページを確認すると配合されている成分が詳しく記載されているので、自分のニーズに合いそうなものを選ぶと良いでしょう。
オイルでの頭皮ケア
頭皮ケア方法には育毛剤も含めさまざまな方法がありますが、よくおすすめされている頭皮ケア方法はオイルを使った頭皮ケア方法です。
オイルを頭皮ケアに塗ったらベタつきそうですが、メイクを落とすような感覚で頭皮の汚れや皮脂を浮き上がらせ、シャンプーで洗い流すことができます。
オイルは頭皮にも使えるオリーブオイル、ホホバオイル、アルガンオイルなど、メイク落としに使用するクレンジングオイルでも良いそうです。
以下にオイルを使った頭皮ケア方法を紹介しますが、オイルが肌に合わない場合もあります。マッサージの時間は1分ぐらいにしておきましょう。肌が弱い人は事前のパッチテストがおすすめです。
- オイルをつける前に髪の毛をとかしておきます。
- 手のひらに500円玉程度のオイルをとり、少量ずつ頭皮にオイルを塗っていきます。
- 頭部全体にオイルを塗布できたら、マッサージしていきます。両手を広げて頭部をつかむように、押し揉むようにマッサージします。
- 全体的にマッサージできたらシャンプーをして洗い流します。
パンテーンで抜け毛が増える人のシャンプー選び
パンテーンに配合されている成分がどうしても苦手で、頭皮に違和感を感じるという人もいるかもしれません。そのような人は洗浄成分が優しいシャンプー、頭皮の肌に合ったシャンプーの使用がおすすめです。
おすすめのシャンプーの種類をいくつか挙げますので、シャンプー選びの参考にしてください。
アミノ酸シャンプー
アミノ酸シャンプー(アミノ酸系シャンプー)とは、洗浄成分がアミノ酸洗浄成分のみ、またはアミノ酸洗浄成分が中心になっているシャンプーです。美容師・理容師さんなど専門家による多くの記事でも、アミノ酸シャンプー厳選として商品が紹介されているのも目にすることがあります。
洗浄力の強いシャンプーは汚れを落とす分、頭皮の皮脂も落としてダメージを与えやすいですが、アミノ酸系洗浄成分は頭皮や髪に優しいので、使い続けていくうちに頭皮や髪の状態が良くなっていくことが期待できます。
ノンシリコンシャンプー
コーティング剤であるシリコンは、市販シャンプーに配合されていることが多いです。シリコンで頭皮や髪に害がある、ないに関しては意見が分かれるところのようですが、シリコンでツヤが出ることで髪の内部の傷みに気づきにくいというデメリットもあるようです。
シリコンシャンプーを使っているとツヤ感は出ますが、必ずしも髪質自体が改善されているわけではないので注意が必要です。適切なヘアケアを行うためにも、ノンシリコン系かつアミノ酸系洗浄成分のシャンプー剤を選ぶことがおすすめされています。
オーガニックシャンプー
オーガニックシャンプーは人工香料、着色料、防腐剤、添加物(旧表示指定成分)が配合されていない、植物エキスなど天然成分が中心の無添加シャンプーです。
オーガニックが流行していることもあり人気に火が付きましたが、まれに添加物以外でも植物成分にアレルギーがあって、アレルギーを起こす人もいます。植物系成分中心だからと安心せず、肌の弱い人、アレルギーのある人は成分表示にも注意した方が良いでしょう。
育毛シャンプー
育毛シャンプーは育毛成分が配合されているもの、髪にハリ・コシを出しボリュームアップを図るものが多いです。抜け毛予防、髪のボリュームが気になってきた人におすすめのシャンプーです。
育毛シャンプーにも男性用と女性用がありますが、女性は特に肌が乾燥気味で、髪質の改善も図りたいと考えられるので、女性用育毛シャンプーがおすすめです。
育毛効果や白髪予防効果が期待できる成分、保湿作用がある成分など、育毛シャンプーによっても配合されている成分がさまざまです。育毛シャンプーでも天然系成分が中心の、アミノ酸シャンプーがおすすめされています。
乾燥肌用シャンプー
乾燥肌の人は乾燥肌用のシャンプーがおすすめです。サロン系のアミノ酸シャンプーも刺激が少なくて良いですが、特に乾燥を感じるという人は保湿効果もプラスされた乾燥肌用シャンプーが頭皮の肌に負担がかかりにくいと考えられます。
まとめ
パンテーンで髪を洗うと抜け毛が増えると噂されています。パンテーンには刺激の強い洗浄成分である石油系界面活性剤、シリコン剤、添加物などが配合されているため、頭皮の炎症を起こし、毛根にダメージを与えて抜け毛が増える可能性があると言われています。
シャンプーをパンテーンにしてから抜け毛が増えたのは、パンテーンの成分が直接の原因なのではなく、シャンプー方法が悪いことや、日頃の生活習慣、ストレスなどが原因になっている可能性も考えられます。正しいシャンプー方法の実践と、育毛剤などの頭皮ケアもおすすめです。
中にはパンテーンの成分が合わず抜け毛を招く人もいるかもしれません。肌に合わない場合はアミノ酸シャンプーやオーガニックシャンプー、乾燥肌用シャンプー、無添加の育毛シャンプーなど肌に優しいシャンプー選びで抜け毛を回避しましょう。
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