抜け毛には、頭皮の炎症や頭皮の栄養不足など、様々な原因が存在しますが、実は女性の妊娠や出産にも抜け毛の原因が隠されています。
普通の抜け毛であれば、予め対処しておくことも可能ですが、妊娠や出産は子供を産む場合には必ず通る道なので、それにより症状を防ぐのが難しいのが現状です。
今回の記事では、そんな妊娠や出産による抜け毛について紹介していきます。
目次
妊娠や出産による脱毛の症状
妊娠・出産による脱毛症では、主に「産後脱毛症」が取り上げられますが、実はそれだけではありません。
場合によっては「産後脱毛症」より怖い脱毛症を引き起こす事があります。
産後脱毛症
別名「分娩後脱毛症」とも言われています。
この脱毛症は、名前の通り「産後に脱毛が始まる」症状で、個人差はありますが、女性の4割はこの「産後脱毛症」を経験していると言われています。脱毛症と聞くと、部分的に髪が抜けていくものが多いイメージですが、産後脱毛症の場合は全体的に髪の毛が抜けることが多く、髪の毛のボリュームが徐々に減っていくのが特徴です。
産後脱毛症は、主に「妊娠、出産による女性ホルモンの急激な変化」が原因な為、ホルモンバランスが自然に回復していくに連れて脱毛の症状も自然に収まっていきます。その為治療の必要はほとんどありません。
しかし、例外として「高齢出産による産後脱毛症」の場合は、ホルモンバランスの回復が遅くなってしまい、それに伴い脱毛の回復が遅れてしまう事があります。この場合で早くん青したい場合は、医師に相談するのが得策です。
円形脱毛症
円形脱毛症は、その名の通り「円型に髪が抜けていく」症状です。
抜ける部分は決まっておらず、「こめかみ」「頭頂部」「後頭部」など、様々な場所での発症が確認されています。この円型脱毛症は、妊娠や出産自体には直接的に関係はなく、上に挙げた妊娠や出産による「産後脱毛症」、その他の「育児」「乱れたホルモン分泌」など、直接的に影響するのは、主に「ストレス」によるものが殆どです。
これら以外にも「母乳育児による栄養不足」による円型脱毛症も一つの原因として数える事が出来ます。このように、円型脱毛症は男女問わず多くの方に発症する脱毛症ですが、実は「妊娠・出産」による円形脱毛症は特に起こりやすい脱毛症です。
その為、女性の方は妊娠中や産後の「ストレス」「栄養不足」に注意してください。
女性男性型脱毛症
別名「FAGA」とも言われています。名前だけを見ると良く分からない症状ですが、簡単に言うと女性男性型脱毛症は、「男性型脱毛症」の女性バージョンです。また、男性型脱毛症と同じく、「男性ホルモン」の影響を受ける事で発症します。
女性の中にある男性ホルモンは、それを上回る女性ホルモンによって抑制しています。しかし何らかの原因で女性ホルモンが低下すると、それにより男性ホルモンの影響を受けてしまい、結果的には「女性男性型脱毛症」を引き起こしてしまいます。様々な原因を知りましょう。
ホルモンバランスの乱れ
その原因の一つが「出産後のホルモンバランスの乱れ」です。産後のホルモンバランスの乱れは、厳密には「女性ホルモンの低下」が主な現象で、これにより男性ホルモンを抑制するのに必要な女性ホルモンが弱くなってしまいます。
それと共に、体毛の成長を維持する役目を持つ女性ホルモンの「黄体ホルモン」も減少するため、黄体ホルモンの力が弱まることで抜け毛の原因になります。
ストレス
二つ目は「ストレス」です。前述した通り、「妊娠・産後」は女性ホルモンが低下する傾向にありますが、これにより「ストレス」をも引き起こしやすくなってしまいます。ストレス自体にも「ホルモンバランスを乱れさせる」作用が有るため、これにより「女性男性型脱毛症」の危険性が高まります。
また、この性質上「産後のホルモンバランスの乱れ」と「ストレス」は併発しがちな関係を築いており、これにより症状が悪化することもあります。また、ストレスにより「生理が来なくなる」という症状や、卵胞ホルモン (プロゲステロン )が減少するという症状も発生します。
加齢
そして三つ目が「加齢」です。加齢自体にも、女性ホルモンの分泌量が低下するという症状があり、これにより「男性ホルモンを抑制できない」ということにも繋がります。また、加齢による「女性男性型脱毛症」の危険性はこれだけではありません。もう一つの危険性は「高齢出産」です。
先程も説明した通り、加齢には「産後のホルモンバランスの回復が遅れる」症状が現れます。つまり「元々低下している女性ホルモンが、出産によりさらに低下し、尚且つホルモンバランスの回復が遅れる」という可能性も少なからず存在するわけです。
これだけ女性ホルモンが低下すると、「ストレス」による脱毛の危険性も、ぐんと上がります。残酷ではありますが、高齢出産は「抜け毛」だけではなく「精神面」でのリスクも通常の出産と比べて高くなります。
ストレスによって引き起こされる脱毛の原因
ストレスは主に「女性ホルモンの低下」が重い症状として挙げられますが、それ以外にも間接的に「抜け毛」に影響する症状が存在します。
睡眠不足
ストレスは、成長ホルモンの乱れにより、体を緊張状態にする作用があります。体が緊張状態になると、当然寝るときにリラックスすることが困難になり、結果的には寝付けないという原因につながります。寝付けなければ、勿論睡眠不足を引き起こしてしまいます。
また、人の「睡眠」と言うものは、体を心身共に回復させる効果があるため、睡眠量が不足してしまうと、睡眠効果が上手く発揮されない事にも繋がります。それは勿論精神面、すなわちストレスの回復も存分に行うことが出来ません。
するとどうなるか。当然日頃のストレスを回復できず、その最中にストレスを受けようものなら、日に日にストレスが増えていきます。
その他にも睡眠は「ヘアサイクルを整える」働きがあり、これにより髪の状態を回復させる作用を持っています。極端に言えば「睡眠は一番重要なヘアケア」です。勿論こちらも睡眠不足の場合、髪の毛の回復が十分に行われず、髪が回復しないまま次の日に持ち越されます。この点は「ストレス」と同じです。当然この要因も脱毛に繋がります。
育児ストレス
ストレスは連鎖します。出産によって初めに引き起こされるストレスは「女性ホルモンの低下」によるものです。この状態での育児は、非常にストレスの溜まりやすい状態になりがちです。また、育児に慣れていない人は、初めての経験でどうしていいのか分からない、だったり思うように育児が出来ないなどの不安がストレスになることも少なくはありません。
このように段々とストレスが溜まって行くと、体の中で「ストレスホルモン」が生成されます。ストレスホルモンの働きは、主に「ストレスを抑える為に血糖値を挙げる」というものです。ここだけを見ると聞こえの良い働きに見えますが、実際は髪にとって悪い働きです。
血糖値が上がると、全身の血液の巡りが悪くなる為、髪で言うならば「頭皮に必要な栄養が行き渡らない」などの症状を発症します。すると毛髪が不健康な状態となり、毛母細胞から毛先までどんどん傷んでいき、次第に抜けていきます。
このストレスホルモンは、直接的に髪の毛に悪影響を及ぼすので、出来る限りストレスを抑えることが重要です。
栄養バランスの乱れ
出産を終え母になると、乳児に授乳をする人が多いですが。赤ちゃんを母乳だけで育てることを「完全母乳育児」と言います。
また、完全母乳育児を行っている人のことを「完母」「完母ママ」と言います。この完全母乳育児のメリットは、赤ちゃんに安心感を与えることが出来る事、そして病気や肥満の予防が出来る所、さらには授乳時のカロリー消費によりダイエット効果も望めます。しかし、この育児方法はメリットだけでは無く、デメリットも存在します。
そのデメリットの一つが、「授乳によるストレスを抱える」という事です。授乳は少なからず自分の時間を削るという事、その他にも赤ちゃんが授乳の際に噛んできたりなど、心身共にストレスを抱えてしまいます。
そして髪に関わるデメリットが「授乳による栄養バランスの乱れ」です。授乳は赤ちゃんに自分の栄養を与える行為なので、それが原因で頭皮に栄養が回らなくなり髪が栄養不足になる、ということも考えられる話です。
その他にも育児的な問題として、ミルク育児は哺乳瓶のメモリでどれくらいの量のミルクをあげているのかが分かるのに対し、授乳の場合は自分の目安であげる必要があるので、どれくらいの量のミルクをあげているのかが分からないというデメリットも存在します。
赤ちゃんの事を考えるのであれば、完全母乳育児の方が断然お勧めですが、デメリットを回避する為に授乳をせずに、ミルクのみを与える、所謂「断乳」をしている母親も存在します。
しかし、それは悪いことではなく、授乳をしない事で赤ちゃんに悪影響を及ぼすことも無いので、一つの選択肢として見ることが出来ます。どのような育児方法を行うかはママ自身です。
授乳と抜け毛の関係
授乳期間中は抜け毛が多くなるとよく聞きますが、その原因とは一体どのようなものなのでしょうか?
栄養不足
授乳期間中の抜け毛の大きな原因としてあげられるのが「栄養不足」です。授乳期間というのは、順番的には「産後」に当たりますが、この時期になると育児が忙しくて十分に食事ができずに栄養を摂ることが出来ない、という事もあります。
また、赤ちゃんにあげる「母乳」は、お母さんの栄養によって作られているので、十分に栄養を摂ったとしても、母乳に栄養が取られてしまい結果的に「栄養不足」になるという事も考えられます。
そもそも人の体と言うものは、栄養を採ったとしても平等に栄養が体を行き渡るという事はなく、優先度の高い順に栄養が行き渡っていきます。その中でも「髪の毛」は優先度が低い場所なので、授乳期間中などの栄養不足になりやすい状況では、「髪の毛が抜けやすくなる」という事もよくある話なのです。
その為、授乳期間中は「いつも以上に栄養を摂る」という事を意識する必要があります。
妊娠や出産による脱毛を予防するために
母になるためには必ず通る道である「妊娠・出産」。その性質上女性ホルモンの低下は必ず起こるものであり、そこから抜け毛の原因に連鎖していきます。
ここでは、そんな抜け毛の予防策について紹介していきます。
ストレス緩和
妊娠や出産による脱毛の元凶とも言える「ストレス」ですが、元凶であるが故に改善してしまえばかなり楽になります。例えばお母さんが社会人の場合、現在では多くの会社で「育児休暇」が実施されているので、会社のストレスを避け、子育てに集中することでストレスを緩和することが出来ます。
また、出産後は特にストレスが溜まり、何をするにも億劫になることもあるかと思います。そんな時はあまり無理をせず、授乳ではなくミルクで育児するなどの妥協も必要です。育児生活な為、ストレス解消は難しいですが、ストレスを緩和し続けることで、あまりストレスを溜め込まないようにすることが一番得策です。
そして一番の難題ですが、女性ホルモンが回復するまでひたすら耐えることも覚悟する必要があります。人に当たることでストレスを解消するという行為はトラブルの原因になるので、苦しかったら周りの人に相談する事も大切です。
食事に気を遣う
完全母乳育児の方であれば、徹底して行うと良いでしょう。野菜、肉、炭水化物をバランスよく摂取すると効果的ですが、それだけでは栄養が足りない、という方は「サプリ」の使用もオススメします。今ではコンビニなどの簡単に手が届くところで販売しているので、定期的に摂取することで必要な栄養を体に取り込むことが出来ます。
また、出産後は髪の毛が抜けやすい状態になるので、「たんぱく質」「魚介類」「海藻類」を積極的に摂取すると良いでしょう。これらは髪の毛に有効な「必須アミノ酸」や「ヨウ素」「ミネラル」などの育毛効果が期待できる栄養素が豊富に詰まっています。
また、妊娠中には積極的に「葉酸」を摂取する必要があります。この葉酸は、納豆や枝豆、いちごなどに含まれているので、積極的に摂取するようにしましょう。
シャンプーを改善する
妊娠・出産後は、髪の毛が抜けやすくなっている状態なので、この時に自分に合わないシャンプーを使うと、髪が抜けるリスクが高まります。それによって排水口を覗いたら髪の毛が詰まっていた。なんてことになったらひとたまりもありません。
ですので、出来るだけ髪を傷つけずに洗いたい方は「無添加シャンプー」を、髪を強い状態にして抜け毛を防ぎたい人は「育毛シャンプー」をオススメします。切れ毛が目立つ人は、シャンプー後に「トリートメント」を使用すると良いでしょう。洗髪後に頭皮マッサージを行うと、頭皮の環境を改善することができ、髪の毛の成長効果も望めます。
また、洗い方にも注意が必要です。この時に強く髪をこすったり、洗いすぎたりしてしまうと、逆に髪に悪影響を与えるので、出来るだけ優しい力で、一日一回を目安に洗うことが大切です。
育毛剤を使用する
シャンプー後に育毛剤を使うことで、抜け毛の予防と共に、育毛効果を望めます。
しかし、使い始めてすぐに髪が生えるというわけではなく、ヘアサイクルには「成長期」「退行期」「休止期」の三つの期間が存在します。これらは、3~6ヶ月程時間が掛かるので、最低でも3ヶ月以上は使うようにしましょう。ただし、育毛剤には人によって合う合わないがあるので、育毛剤選びを慎重に行う必要があります。
そこでおすすめしたい探し方が「ネットで評価の高い育毛剤を使う」という事です。多くの評価を貰っている育毛剤であれば、多くの人に合う育毛剤という事なので、その育毛剤をお試しで使ってみるのも得策です。
その他にも、髪に詳しい「美容院」でオススメの育毛剤を教えてもらうなども、ひとつの手段として見ることができます。
女性用育毛剤ならBELTAがおすすめ
ベルタ育毛剤は、産後のホルモンバランスの乱れ、それに伴う頭皮乾燥や睡眠不足を改善できる育毛剤です。育毛剤としての効果も優秀で、薄毛やふけやかゆみの改善、さらには毛生促進などの効果も期待できます。産後の症状を改善できて尚且つ育毛剤としても優秀。
育毛剤を選ぶ際は、ぜひ「BELTA」を検討してみてください。
まとめ
妊娠や出産によるストレスは、生理現象なこともあり、押さえつけるのが難しいものです。また、そのストレスにより髪の毛が抜けてしまうこともあります。
しかしそれは一時的なものなので、慌てる必要はありません。ですが、それでも産後の抜け毛が心配な方は、予め抜け毛への対策を取ってみると良いでしょう。
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