ストレスによる抜け毛って治るの?ストレスが原因の脱毛症と対処法について!

現代社会はストレス社会と言われています。職場や学校、家庭や友人関係、インターネット上でのやりとりやSNSでも、人と人とがつながりやすい便利な社会になった分、ストレスを感じる機会が増えたようです。

ストレスは体にいろいろな悪い影響を与えますが、髪の抜け毛にもつながると言われています。なぜストレスが抜け毛の原因となるのか、ストレスによる脱毛症には何があるのか、抜け毛の原因となるストレスへの対策についても解説していきます。

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ストレスの原因と影響

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ストレスはどんな場面で起こるのでしょうか。またストレスによってどんな影響があるのでしょう。

ストレス状態とは

ストレスとは外からの受ける刺激に対して生じる、心身の反応のことです。刺激はその生体にとって不快なものであり、またその刺激のことをストレッサーともいいます。

不安、精神的緊張を感じてイライラしたり、急に泣き出したり感情が不安定に、落ち込んで何もやる気がしなくなる状態になることもあります。眠れなくなったり肩こりがひどくなる、めまいや胃腸の調子が悪くなることもあります。このような状態であればストレス状態と考えられます。

同じようなストレス状況下によっても人によって反応の違いがあります。プレッシャーや辛いこともうまく乗り越えることができればよいのですが、悩みすぎたり一人で抱え込んで体調を悪くする人もいます。

完璧主義で心配性、また思っていることをなかなか言えない性格だったり、自分に自信がない人、気持ちの切り替えがうまくできない人もストレスをためやすいです。

 ストレスの原因

ストレスを感じた経験は多くの人があるのではないでしょうか。ストレスの原因となるものとして、家族を含め親しい人との別れ、死、病気、自身の病気やケガ、災害、経済的な損失、転勤や転校による環境の変化、結婚や離婚、人間関係などがあげられます。

常日頃感じているストレスなら、社会人なら残業による仕事疲れ、ノルマ達成のプレッシャー、学生なら受験勉強や試験勉強、主婦ならご近所付き合いや家庭内の悩み、また年齢問わず友人関係やSNS疲れという言葉があるように、インターネット上での付き合いにもストレスを感じているようです。

 ストレスの影響

ストレスによって自律神経が乱れてしまったり、免疫力と抵抗力が弱まったりします。体が痛んだり肩こりや腰痛がひどくなることや、抜け毛がひどくなったり、胃潰瘍や高血圧、血糖値の上昇、うつ病を引き起こすこともあります。

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ストレスと抜け毛の関係

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ストレスによって頭皮環境が悪くなると言われています。いったいストレスと抜け毛にはどのような関係性があるのでしょうか。

 睡眠不足

ストレス状態にあると睡眠不足になりがちです。ストレスを感じているとアドレナリンが出て、脳が興奮状態になりなかなか寝付けないのです。適度に睡眠量をとらないと1日の疲れがとれません。

また睡眠の質も重要です。午後10時から午前2時の時間帯はゴールデンタイムとも呼ばれ、肌や髪を健やかにする成長ホルモンが最も分泌される時間帯とされています。このゴールデンタイムに睡眠をとるには、早寝早起きの規則正しい生活が必要です。

栄養不足

ストレスで身体に不調が出ると、摂取した栄養も髪や肌に行き渡らないことがあります。またストレスを感じて、食欲不振になることもあります。

そのために栄養不足になり、抜け毛が増えて髪の本数が減ってくることがあります。

血行不良

ストレスにより交感神経が活発に働き、自律神経失調を引き起こすこともあります。自律神経がうまく働かないと血行不良を引き起こします。頭皮の血流が悪くなると頭皮が硬くなり、髪のもととなる毛母細胞に栄養が行き渡らず、抜け毛につながります。

 男性ホルモン

ストレスを感じるとテストステロンという男性ホルモンが分泌されます。テストステロン自体は抜け毛の原因にはなりませんが、テストステロンからジヒドロテストステロンという別の男性ホルモンが生成されます。

髪の毛は成長期・休止期・退行期というヘアサイクルを持っていおり、成長しては抜けるということを繰り返しています。本来であれば髪が太く長く育つ成長期が最も長いのですが、ジヒドロテストステロンが髪の元となる毛母細胞の分裂を抑えてしまい、髪の毛の成長を妨げます。髪は短い成長期で休止期、退行期を迎え、抜け毛が増えていきます。

またこのジヒドロテストステロンは頭皮の皮脂を増やし、体毛を濃くするという性質を持っています。皮脂性頭皮であればハゲるというわけではないですが、男性型脱毛症(AGA)の可能性もあります。

 女性ホルモン

女性ホルモンには脳の視床下部から分泌されているエストロゲンとプロゲステロンがあります。

正常であれば女性の体の周期に合わせてホルモンが適切に分泌されるのですが、ストレスにより脳の視床下部の働きが弱って、ホルモンバランスが乱れることがあります。女性ホルモンは髪の成長と関わっているので、抜け毛が起こることがあります。

 亜鉛

亜鉛はミネラルの一種で、髪の毛がつくられるときに必要な栄養素です。髪の毛の主成分はケラチンタンパク質という18種類のアミノ酸が結合してできたタンパク質なのですが、摂取したタンパク質がケラチンになるのに亜鉛は必要なものです。

亜鉛は激しい運動によって消費されますが、ストレスによっても亜鉛が消費されます。

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ストレスが原因の脱毛症

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ストレスが原因となる脱毛症にはどのようなものがあるのでしょうか。

円形脱毛症

ストレスで円形脱毛症になったという話は、芸能人でもよく聞かれますね。円形脱毛症は脱毛部分が円形で、髪が生えている部分と脱毛部分がくっきりと分かれています。

円形脱毛症の症状には個人差があり、単発性・多発性・汎発性のものがあります。単発性は脱毛部分の円形が1つのもの、多発性は複数、または繰り返しできるもの、汎発性は全頭、また頭以外の身体の毛も抜けるものです。

円形脱毛症の原因はストレス以外にも、自己免疫疾患、遺伝、妊娠・出産による影響が考えられています。また円形脱毛症の40%の人がアトピー性皮膚炎を持っているので、何らかの関係があると考えられます。

男性型脱毛症

男性型脱毛症(AGA)は男性に最も多い脱毛症で、若い人の男性型脱毛症は若年性脱毛症、30代後半以降の発症は壮年性脱毛症といわれています。40代が発症のピークですが、最近は若い人の男性型脱毛症も増えたようです。

ストレスにより男性ホルモンが活発になります。ジヒドロテストステロンという男性ホルモンが増えると、毛根にある毛母細胞の働きを抑えます。そのため抜け毛が増えていきます。ストレス以外にも遺伝的要因、生活習慣などさまざまな原因が考えられます。

男性型脱毛症は進行性の脱毛症ですが、進行のパターンに何種類かありますす。頭頂部から薄毛になっていくO型、おでこの生え際の両側から髪が薄くなっていくM型、前髪から頭頂部へかけて薄くなっていくU型があります。

女性男性型脱毛症(びまん性脱毛症)

女性にも男性型脱毛症と同様の脱毛症が起きます。それを女性男性型脱毛症といい、びまん性脱毛症とも呼ばれます。加齢により女性ホルモンの分泌が少なくなることで起こりますが、加齢以外にも妊娠・出産、そしてストレスが原因で、ホルモンバランスが乱れることがあります。

男性型脱毛症と異なるのは頭皮が露出せず、頭部全体が薄毛になっていくのが特徴です。女性専用のクリニックもありますので、男性の目が気になる人はそちらを利用するのもおすすめです。

牽引性脱毛症

常に髪を引っ張られるという、皮膚への物理的なストレスによって起こる脱毛症です。エクステンションやポニーテールなど、常に髪を引っ張るような髪型をしている人に見られます。

脱毛の症状が見られない人でも、いつも同じ髪型をしていることで将来脱毛症になる可能性は否めません。髪型を変える、結ぶ場所を変えるなどして、髪や頭皮に負担がかかりすぎないよう注意しましょう。

抜毛症

抜毛症は脱毛症とは異なりますが、自分で髪の毛を抜いてしまう症状です。精神的なストレスが原因と考えられており、思春期~20代の若い人に多い症状です。

学生の場合は試験や受験がストレスになることがあります。強迫性障害との関係も指摘されていますが、異なる点もあります。

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ストレスによる抜け毛の対策方法

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抜け毛が起きてしまったときに、どのような対処法があるでしょうか。

ストレス対策

まずは原因を取り除く方法です。運動、散歩、おしゃべり、カラオケ、マッサージなど、自分に合った方法でストレスを発散させます。ストレスの原因、悩みが深刻で自分では解決できないというときは、心療内科やカウンセリングで悩みを相談してみましょう。

進行性の脱毛症の場合は、ストレス解消だけでは対処できませんので、治療薬の使用、専門医への相談をおすすめします。

育毛剤

ストレスで抜け毛が起きる原因の1つが血行不良です。頭皮の血行不良に直接はたらきかける対処法として、育毛剤の使用があげられます。頭皮に塗布するタイプの育毛剤を使うのが、最も手軽に行える育毛対策でしょう。

育毛剤を使うことで頭皮の血行を改善して、栄養を与えることで育毛効果が望めます。より育毛促進の効果が高いものを望むのであれば、医薬品の発毛剤を使うのがおすすめです。

頭皮マッサージ

頭皮に直接はたらきかける対策方法としては、頭皮マッサージもあげられます。育毛剤やシャンプー時に、またはヘアオイルを使って頭皮をマッサージすることで、頭皮の血行を良くすることで薄毛対策になると言われています。

自分でする場合は逆効果になりますので、強く押し過ぎたり叩いたりしないよう気をつけてください。

病院・クリニック

進行性の脱毛症の兆候が見られたり、円形脱毛症がいつまでたっても治らない、抜け毛の本数が明らかに増えた気がするなど、心配な場合は病院やクリニックで専門医に相談することをおすすめします。

薄毛治療に対応している皮膚科、薄毛治療専門クリニック、AGA専門クリニック、婦人科、また心の問題を感じているなら心療内科も必要なケースもあります。セルフケアのみよりは、専門医の治療や処方での薬物療法が、発毛の効果を実感できるでしょう。

治療法は内用薬の服用、外用薬の塗布、また施術をする方法として成長因子やアミノ酸やミネラルが成分になっているHARGカクテルを直接頭皮に注入するHARG療法もあります。

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抜け毛を予防する方法

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ストレスによる抜け毛を予防法として、生活習慣を見直すことで栄養、血行、頭皮環境を良くすることと、ストレスを解消することでしょう。

食事

髪の毛を作る成分はケラチンというタンパク質の一種でできています。ケラチンが生成されるためにはタンパク質のみとればいいわけではなく、ビタミンやミネラルも必要になります。ビタミンにもミネラルにもいろいろな種類があり、偏った食事ではカバーするのが難しいです。栄養バランスの良い食事で、抜け毛を予防しましょう。

とは言っても現代人の食事ではバランスよく栄養を摂取するのは難しいので、摂りにくい栄養はサプリメントで補うのもいいです。ダイエットをする際も上記の件に注意して、栄養不足にならないよう注意しましょう。

睡眠

理想の睡眠時間には個人差がありますが、睡眠にはレム睡眠・ノンレム睡眠の90分サイクルがあります。かつ、疲れもとるとなると6時間~7時間半の睡眠時間が理想的でしょう。午後10時から午前2時の時間帯は、髪の成長を促す成長ホルモンが分泌される時間帯です。髪の成長のためにも、規則正しい生活リズムを心がけましょう。

心配事があったりストレスの影響でなかなか寝付けないこともあります。その場合悩みを解決したり、ストレスを解消できる方法が見つかればいいのですが、すぐに取り除くということは難しいでしょう。寝る30分前までに、お風呂でゆっくり入浴したり、睡眠を促すようなアロマのバスソルトを利用するのも一つの手段です。また運動をすることで身体の疲れで、ぐっすり眠れることもあります。

運動

運動不足は血流が悪くなる原因です。

スポーツやジョギングもいいですし、軽くウォーキングや散歩、家の中でもヨガやストレッチをすることで体を動かし、血行が良くなります。

その他の生活習慣改善

喫煙は血管を縮小し、血流が悪くなります。髪の毛に行き渡らなければいけない栄養も十分に届かなくなります。またタバコのニコチンは血中のビタミンCを破壊します。禁煙でイライラすることもありますが、喫煙でビタミン不足になりかえってイライラしてしまうこともあります。

いきなり禁煙するのは難しいことだと思いますが、本数の多い人は少し本数を減らしてみるなど、なるべく髪へのダメージが少なくて済むように考えてみてはいかがでしょう。

飲酒はほどほどなら良いのですが、過剰な摂取は肝機能を低下させて血中のコレステロールが増えてしまいます。ビールなら1本、日本酒なら1合程度が良いとされています。また夜の飲み会は不規則な生活や寝不足を招くことがあるので、ほどほどにしましょう。

以上のように喫煙や過剰な飲酒も抜け毛の原因になり得ますので、タバコの本数を減らすこと、飲みすぎないことも抜け毛の予防として心がけましょう。

ストレス改善

ストレスを解消して不安な心や不安定な状態を改善するには、人に合った方法で好きなことをするのが良いでしょう。おいしいものを食べたり、スポーツで体を動かす、友だちとおしゃべり、読書、映画、マッサージ、アロマを焚いてリラックス、趣味に没頭するなどの方法が考えられます。

何も思いつくものがなければ、知恵袋やOKWEBのようないわゆるQ&Aサイトでも、ストレスと抜け毛についての質問・回答が多数見られます。カテゴリマスターや経験者の人、熱心に答えてくれている方の回答、回答数の多い質問を参考にしてみてもいいでしょう。

またストレス解消だけでなく、ストレスの元となるものを取り除くことも考えてみましょう。極端に合わない環境に身を置いていたり、性格の合わない人と無理につき合ったりしていないでしょうか。

環境を変えることが可能であれば変えてみる、人付き合いを変えてみる、SNSでのつき合い疲れなら少しお休みしてみたり、人に相談することで解決できる悩みもあります。カウンセラーに相談するのも一つの手段でしょう。

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まとめ

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ストレスとは外からの受ける不快な刺激に対して生じる、心身の反応のことです。身内や知人の別離や不幸、自身の病気、環境の変化、人間関係など、さまざまな原因で引き起こされます。またストレスが髪の抜け毛につながることもあります。

ストレスは自律神経やホルモンバランスを崩し、血行が悪くなることで栄養が頭皮や髪に行き渡らないことがあります。男性型脱毛症、女性男性型脱毛症、円形脱毛症、また抜毛症につながることもあり、それぞれの症状に合わせた治療をしていかなければなりません。

ストレスによる抜け毛の対策や予防として、食事や睡眠、また喫煙や飲酒を含めた生活習慣の見直しと、適度な運動をとり入れること、自分に合ったストレス解消の方法を見つけ、可能であればストレスの原因となることを取り除くことがあげられます。気になる方は早めに対策をして、抜け毛が進行しないようにしましょう。

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