近い将来iPS細胞を応用した毛髪再生治療が実用化する!?毛髪再生治療事情を紹介!

AGAや薄毛に悩む人たちは、自分の毛髪を再生させられることを強く願っているでしょう。より確実に改善したいなら医療機関での治療が望ましいです。

治療薬以外にも成長因子の注入、自分の毛包を移植、また幹細胞を利用した毛髪再生療法もあります。

最先端の医療では従来の治療の限界を破った、毛包を培養した再生医療が実用化に向けて準備が進んでいます。従来の毛髪再生療法と、薄毛治療最前線の再生医療についてお伝えします。

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毛髪を再生させる薄毛・AGA治療法

薬

薄毛を改善すると言われるさまざまな育毛法や発毛法が紹介されていますが、確実に発毛させたいのであれば発毛効果の高い治療薬や治療法で対処することがおすすめされています。

薄毛治療、AGA治療の現場でどのような発毛治療法があるのかを見てみましょう。

治療薬

男性型脱毛症(AGA)は特定の男性ホルモンによって起きる脱毛症で、男性のハゲ・薄毛の症状のほとんどはこのAGAによるものと考えられます。

AGAの原因となる男性ホルモンを抑える治療薬が内服薬フィナステリドやデュタステリドで、進行性のAGAの頭頂部のハゲ・薄毛の進行を抑える効果があります。

唯一発毛効果のある治療薬がミノキシジルで、主に外用薬、内服薬でも使われます。女性の脱毛症には濃度の薄い外用薬が処方されます。ミノキシジルは男性と女性の壮年性脱毛症(30~50代ぐらいでのAGAや女性AGA)で、頭頂部の改善に効果があるとされています。

薄毛治療法や薄毛治療効果の情報発信をしている「AGA治療体験記」等のブログでは、海外製のフィナステリドやミノキシジルが紹介されています。

発毛効果は高いですが個人輸入での入手方法は安全性の面で心配ですし、治療薬による副作用を発症する可能性もあります。医療機関での処方がより安全性が高いです。

治療薬での問題点は生え際の改善が難しいこと、毛包がないと発毛ができません。完全にハゲてしまうと毛包もなくなるそうです。

頭皮に発毛成分を注入する治療法

ハゲや薄毛が進行している場合、治療薬で効果が見られない場合は、頭皮に直接治療薬の成分や、成長因子、アミノ酸、ビタミンなど発毛・育毛に効果のある成分を注入する治療法もあります。

頭皮に直接発毛・育毛成分を注入することで、発毛効果をより高めることができ、またハゲや薄毛の改善も早く見られる傾向にあります。治療薬同様毛包が生きていないと有効でありません。

植毛治療

毛包を直接ハゲや薄毛の気になる部分に移植して、毛髪を再生させる治療法です。現在は自分の毛包を使った自毛移植が一般的です。

毛包が定着すればヘアサイクルに合わせて自然と成長し、自毛植毛した部分は薄毛になりにくいのも特徴です。

幹細胞を利用した治療法

幹細胞は分裂して自己複製と他の組織の細胞を複製する細胞です。

幹細胞を培養したときにできる成長因子などを注入したり、自分の脂肪から抽出した幹細胞を活性化させ、活性化した幹細胞を頭皮に注入して発毛を促す方法があります。

最先端の薄毛治療技術

日本人のノーベル賞受賞でも話題になったiPS細胞も幹細胞の一種です。国内の医療機関において、他人のiPS細胞から網膜細胞を移植する手術が成功したというニュースが流れましたが、再生医療が医療技術の最前線となっているようで世間の注目も高いです。

そして薄毛治療最前線でも、大手法人企業が毛包細胞培養技術を利用した毛髪再生医療の実用化に向けて臨床研究が行われているということがニュースや記事で話題になりました。

治療薬や自毛植毛などの他の治療方法では薄毛の改善に限界がありましたが、最先端の医療技術であればその壁も乗り終えられそうです。現在実用化寸前まで来ているということで、期待が高まっています。

発毛・脱毛の仕組み

毛根の毛球先端にある毛乳頭細胞は頭皮の毛細血管から栄養を受け取ります。毛乳頭が毛母細胞に指令を出すと毛母細胞が分裂し、髪の毛が作られます。

髪の毛には生え変わりの周期である毛周期があり、成長期、退行期、休止期というサイクルを繰り返しています。成長期は2~6年、退行期は2~3週間、休止期は3か月程度です。

毛周期が乱れて成長期が極端に短くなると、髪が十分に成長しないまま休止期に移行してしまい薄毛やハゲの症状へとつながっていきます。毛周期の乱れは細胞分裂の不活性、特に毛包幹細胞が関わっているとされています。

治療効果はいつ現われる?

個人差もありますが、治療開始から3か月目頃で改善が見られ、半年~1年で毛量が増えてきたのを実感できるようです。薄毛の症状や治療法によってより早く治療効果をできたり、逆に治療の効果がなかなか現れないこともあります。

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成長因子による毛髪再生治療

フラスコ

成長因子とは細胞分裂や細胞の成長を促すタンパク質で、細胞の傷を修復したり代謝を高める働きがあります。髪の成長を促す成長因子は薄毛治療においても活用されており、薄毛の改善に効果があるそうです。

成長因子の種類

髪の成長に関わる成長因子は数多くあります。

  • KGF(FGF-7、毛母細胞成長因子)は毛母細胞が増殖するのを促進し、髪の毛の成長を促す作用があります。
  • HGF(肝細胞増殖因子)は休止期の毛包を成長期へと移行させ、毛母細胞を活性化し発毛促進する作用があります。
  • IGF-1(インスリン様成長因子)は毛母細胞の細胞分裂を促し、発毛を促進効果が期待できます。
  • VEGF(血管内皮細胞因子)は血管を形成する働きがあり、頭皮の血流を良くすることで毛包内に栄養が行き渡り、活性化する作用があります。
  • FGF(線維芽細胞増殖因子)は肌の健康に関わるコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などを生成、頭皮の肌を健康に保つ効果が期待できます。特にbFGF(塩基性繊維芽細胞成長因子)は血管生成の働きもあり、発毛効果も期待できます。

成長因子を使った薄毛治療法

育毛メソセラピー(クリニック・病院によって名称は異なります)やHARG治療で、成長因子を直接頭皮に注入する方法が使われます。注射針を使って注入するのが一般的ですが、中には針を使わずに痛みをなるべく軽減した方法もあります。

育毛メソセラピーではミノキシジルやフィナステリドなどの薬剤、ビタミンやアミノ酸、そして成長因子が注入されます。メソセラピーで注入される成分はクリニックによって、また患者さんに合わせて異なります。

治療薬のみでは効果が見られない場合、治療の効果を早めたい場合、治療薬と併せて行われることが多いようです。治療薬のみより併用することで発毛効果が高まる分、治療費がかかります。

HARG療法は成長因子以外にアミノ酸やビタミン酸などのHARGカクテルを頭皮に注入して、発毛を促す治療です。日本医療毛髪再生研究会が認めた医療機関のみでHARG療法は行われています。AGAや女性AGA以外の円形脱毛症にも効果があるそうです。

HARG療法の発毛効果は高いようですが、治療費がメソセラピーと比べると高額となります。メソセラピーが60万程度でHARG療法は120万円程度かかります。

ただし治療薬やメソセラピーは治療を継続していく必要があるのに対し、HARG療法は一度発毛するとその効果が持続するので、数年単位の長い目で見ればメソセラピーよりは治療費がかからないことになります。

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自分の毛包で毛髪を再生する自毛植毛

医師

自毛植毛は自分の髪の毛を移植して、ハゲや薄毛が気になる部分に髪を生やすことができる毛髪再生法です。

自毛植毛法の治療はどのように行われるのか、自毛植毛のメリット・デメリットに関しても確認してみましょう。

自毛植毛の手術方法

自毛植毛では基本的に後頭部の髪を移植することが多いです。後頭部は脱毛を促す男性ホルモンの影響を受けにくいので、植毛後にハゲる可能性が低くなります。

植毛の手術方法を大まかに分けるとメスを使って手術するFUT法と、メスを使わないFUE法があります。

FUT法はメスで皮膚ごと切ってから毛包を採取し、脱毛部分に移植します。広い範囲から毛包を採取しやすいので、髪を多く増やしたい場合におすすめです。ただし傷跡が残りやすいというデメリットがあります。

FUE法はメスを使わずに頭皮にパンチで穴を開けて毛包を採取、採取した毛包を脱毛部分に移植します。メスを使って皮膚を切らないので、傷跡は残りにくいです。しかし毛包を少しずつ採取するので、多くの本数を移植するのが難しいというデメリットがあります。

クリニックによっては上記デメリットを解消するよう、傷跡の残りにくい施術を行ったりさまざまな工夫が行われています。

自毛植毛のメリットとデメリット

メリットは増毛法などと違い本当の自分の髪であるということ、移植した毛包が定着すればメンテナンスの必要もなく、元々生えていた髪のように扱えるところでしょう。脱毛しにくい毛包を移植しているので、将来薄毛になりくいです。

治療薬やメソセラピーなどの脱毛症治療では、男性型脱毛症の生え際の薄毛には効果が薄いですが、自毛植毛なら好きな部位に生やすことができます。

デメリットは植毛手術直後はかなり痛々しい姿に、赤みがひくまで2週間から1か月かかります。しばらくはヘルメットなどはかぶれず、アルコールを摂取できないなど生活面で不便を感じることがあります。傷跡が目立つような髪型にしないよう、手術前に気を遣う必要もあります。

基本的には植毛した部分のメンテナンスは必要ないですが、AGAの進行が進んでしまい、移植した部位の周辺の毛が薄くなってしまうこともあります。結局治療薬の服用が必要になるというケースもあります。

また植毛の本数や部位の広さによって、治療費もかなりかかる場合があります。狭い範囲や少ない本数であれば40万円程度から、広い範囲の移植となると120万円程度、またはそれ以上かかるようです。移植できる本数にも限界があります。

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幹細胞を用いた毛髪再生治療

ルーペと聴診器子供

幹細胞を用いた発毛治療には、幹細胞から得られた幹細胞成長因子を用いた治療、脂肪から得られた幹細胞を活性化させて幹細胞を頭皮へ注入する治療があります。

それぞれの治療法の特徴について見てみましょう。

幹細胞成長因子による薄毛治療

幹細胞は自己複製と様々な組織の細胞へ分化する細胞ですが、幹細胞を培養したときに多くの幹細胞成長因子が得られます。

毛母細胞成長因子、インスリン様成長因子、血管を形成する成長因子、コラーゲンを作る線維芽細胞増殖因子などの成長因子が髪の成長を促します。

毛包の成長が活発になって正常な毛周期に、育毛を促進し発毛効果が得られることが期待できます。

幹細胞の移植治療は高額ですが、成長因子の注入であれば比較的価格を抑えることができるメリットがあります。ただし他の成長因子での治療に比べ、成長因子の質や量が劣る可能性があります。

幹細胞注入による薄毛治療

脂肪組織由来の幹細胞を移植する手術による薄毛治療はまだ一般的ではありません。国内では聖心美容クリニックで行われている「ケラステム毛髪再生」があります。

採取した脂肪から脂肪細胞に存在する幹細胞を抽出し、活性化させた幹細胞と脂肪を頭皮に注入します。幹細胞が注入されると脂肪前駆細胞が活性化して成長因子が分泌されます。脂肪も注入されるので脂肪層も増えます。

成長因子が毛包幹細胞に作用すると休止期にあった毛包が成長期へと移行し発毛へ導きます。また、幹細胞を注入することで新しく血管が作られて血流が良くなる効果、頭皮の脂肪を増やして頭皮を柔らかくし、頭皮環境を整える効果もあるそうです。

頭皮に成長因子を注入する治療は複数回行って効果が徐々に現われますが、幹細胞を注入する治療だと1回の治療でも効果が現われるそうです。髪の毛の本数や太さ、毛密度が大きく改善されたそうです。

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実用化が待たれる毛髪再生医療

検査研究

他人のiPS細胞細胞で世界初の移植手術が成功したニュースが流れて間もないですが、現在このips細胞を使った再生医療が薄毛治療にも実現されようとしています。2020年には実現可能かと言われている毛髪再生医療とはどのような治療なのでしょうか。

iPS細胞と薄毛治療

iPS細胞は人工多能性幹細胞であり、分化した細胞から分裂・増殖しても自己複製の機能を持つ画期的な細胞です。体中のあらゆる細胞になることができ、ほぼ無限に増殖できる能力があります。

iPS細胞で網膜の移植手術がすでに成功していますが、薄毛治療にもiPS細胞が有効ということで実用化に向けて大手企業が準備をしているところです。

資生堂の研究チームはすでに臨床実験も行っており、毛球部毛根鞘細胞、京セラ・理研のチームは上皮性幹細胞と間葉性幹細胞を用い、異なるアプローチの毛髪再生医療となっています。いずれも2020年の実用化を目指しています。

高額な治療費になりそうですが、資生堂からは自毛植毛程度の治療費にするように考えているというコメントもあるので、近い将来利用する人の多い薄毛治療法として確立されるかもしれません。

資生堂研究チームの毛髪再生医療

資生堂はレプリセル社(カナダ)と2013年に技術提携、2016年に東京医科大、東邦大とも提携をし、iPS細胞を利用した薄毛治療の臨床試験を行っています。

資生堂では後頭部の毛髪を切って、毛球部毛根鞘細胞(底部毛根鞘細胞)を培養し、患者に注入して毛髪を増やすという方法です。資生堂では毛球部毛根鞘細胞の加工や培養を手掛けます。採取された毛根鞘細胞に髪を生やす力がもしなかったら、発毛できない可能性もあるそうです。

京セラ・理研研究チームの毛髪再生医療

医療機器を扱っている京セラは、毛髪再生医療において採取した細胞を加工する機器を製造します。

京セラと理研の共同研究による再生医療の方法は資生堂研究チームとは採取する細胞が異なり、上皮性幹細胞と間葉性幹細胞を利用します。

上皮性幹細胞と間葉性幹細胞を使って毛包を作り、培養して移植するという方法です。こちらのやり方だとが最初から髪が生える細胞を作るので、生えない細胞だったという事態を招きません。

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まとめ

頭にサングラス男性

薄毛治療法にはさまざまな方法がありますが、ミノキシジルやフィナステリドなどの治療薬以外にも成長因子を頭皮に注入する毛髪再生療法や自毛植毛法、また幹細胞を注入する治療法もあります。

成長因子には毛母細胞を活性化、血管を生成、肌を健康に保つなど作用があり、休止期の毛包を成長期に移行して発毛を促します。成長因子や発毛薬のミノキシジルを頭皮から注入する治療法もありますが、毛包そのものが生きていないと治療効果がありません。

生きている毛包を移植する治療法が自毛植毛法で、自分の後頭部の毛包を脱毛部分に移植します。定着すれば将来移植部が薄毛になる心配が少ないですが、自分の髪を使うので移植する本数に限界があります。

資生堂や京セラ・理研が研究中のiPS細胞を使った治療であれば、今までの薄毛治療の壁を超えられるとされています。2020年の実用化へ向けて期待が高まっています。

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