頭皮にいいシャンプーの選び方!髪や頭皮の状態に合わせたシャンプーの選び方を知ろう!

いうまでもなく、頭皮は頭蓋骨を覆っている皮膚です。そして、頭皮に生えている髪の毛の成長は、頭皮の状態に大きく左右されます。

だれでも、髪の毛をできるだけ長く健やかに維持したい、薄毛やハゲにならないようにしたいと思い、そのために頭皮ケアに気をつかっています。

日常的に手軽にできる頭皮ケアはシャンプーですが、〝頭皮にいい〟効果をもたらすシャンプーを使わなくては、十分なケア効果は得られません。

そこで今回は、頭皮にいいシャンプーとはどんなものかを探ってみることにします。

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頭皮と髪の毛についての基礎知識

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頭皮の状態に合わなくてはいいシャンプーとはいえず、いいシャンプーを見つけるためには、自分の頭皮の状態を知る必要があります。そのために、まずは一般的な頭皮や髪の毛の知識を知りましょう。

頭皮は体の中で最も厚い皮膚

頭皮は体全体の皮膚の中で最も厚く、頭頂部は約2.3㎝もあり、これは手のひらの皮膚の倍くらいの厚さになります。

皮膚は表皮、真皮、皮下脂肪の3つの層で構成されています。

一番外側にある表皮は、外部ストレスから皮膚組織を守るバリアの役割を担っています。

血管や神経が張り巡らされ、汗を分泌するアポクリン腺やエクリン腺、皮脂腺もここにあります。髪の毛の元になる細胞もここに存在し、毛根から栄養分を取り込んで髪の毛として成長します。

真皮層は、コラーゲンやヒアルロン酸、エラスチンなどでできていて、これらの成分が十分に蓄えられていると、肌が保湿されてしっとりした状態になります。

皮膚の最も深いところにあるのが皮下組織です。この層は、主に皮下脂肪でできていて、多くの毛細血管があり、体温の調節や外界からの衝撃の緩衝材のような役割をしています。

頭皮と髪の毛の関係

頭皮の中に、髪の毛が生まれる毛根部があります。

毛根部には、髪の毛の組織の司令塔ともいえる毛乳頭があります。毛乳頭は皮下組織の毛細血管から栄養を取り込み、毛母細胞に髪の毛を製造するよう指令を出します。毛乳頭の指令を受けた毛母細胞は活発に細胞分裂を繰り返し、髪の毛は成長して頭皮の外へ伸びていきます。

毛乳頭と毛母細胞の働きは、頭皮環境に左右されます。頭皮の状態が悪いと、皮下組織の毛細血管は十分な栄養を運べず、毛乳頭は栄養不足になって、毛母細胞へ指令が出せなくなります。細胞分裂は滞り、髪の毛は成長できず、薄毛や抜け毛、脱毛につながるのです。

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頭皮にいいシャンプーの選び方

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評判のいいシャンプーではなく、洗う対象である頭皮や髪の毛の状態に合うのが〝いいシャンプー〟です。自分の頭皮や髪の毛の状態を知って、ベストな結果が得られるシャンプーを見つけましょう。

まず自分の頭皮の肌タイプを知る

頭皮は大きく分けて、ノーマル(普通肌)、ドライ(乾燥肌)、オイリー(脂性肌)、ミックス(混合肌)の4タイプがあります。自分の頭皮がどのタイプかチェックしましょう。

[ノーマル]

リンスやトリートメントをしなくても、シャンプー後1〜2日は脂っぽくもパサパサにもなりません。髪の毛が傷みにくく、枝毛などができにくいタイプです。

[ドライ]

シャンプー後にリンスやトリートメントをしても、早ければ翌日には髪の毛がパサつき、フケが出ることもあります。皮脂の分泌量が少ないので頭皮はベタつかず、汚れにくいのですが、髪の毛は傷みやすく、枝毛や切れ毛に悩まされます。

[オイリー]

シャンプー後リンスやトリートメントをしても、翌日には頭皮が脂っぽくなり、髪の毛もベタつく感じになります。

[ミックス]

頭皮はベタついているのに髪の毛はパサパサしていたり、前頭部や頭頂部だけが脂っぽいなどです。皮脂が多めで、水分が少ないタイプです。

頭皮のタイプ別シャンプーの選び方

[ノーマルとドライ]

比較的良好な健康状態のこのタイプは、シャンプーを特別なものにする必要はありません。

ただ、予防的な意味で、石油由来の界面活性剤を含むシャンプーは避けた方がいいでしょう。植物由来の洗浄剤配合のアミノ酸系シャンプーをおすすめします。

フケや頭皮にかゆみがある場合は、アミノ酸系の洗浄力の弱いシャンプーを使います。頭皮への刺激が少なく、フケやかゆみを抑えます。

[オイリーとミックス]

オイリーヘア用シャンプーを使います。必要な分の皮脂を残し、毛穴などの残留皮脂を落とします。

フケやかゆみがある場合は、フケ・かゆみを抑える成分が配合された薬用シャンプーを使います。

洗浄力の強い石油系界面活性剤配合のシャンプーで必要以上に皮脂を落とすと、皮脂は必要な分を補おうとして分泌量を増やします。そのため、さらに皮脂過剰になります。

どの頭皮タイプでも、髪の毛のダメージが気になったら、シャンプーやリンス、コンディショナーをシリコン配合のものにしましょう。指通りのいい、さらさらな髪の毛になります。

ただし、シリコンは髪の毛の表面をコーティングするだけで、一時的な対症療法にすぎません。髪の毛のダメージを根本から改善するには、ノンシリコンのシャンプーを使い、タンパク質を補って破壊された髪の毛の組織を補修する必要があります。

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シャンプーについての基礎知識

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シャンプーを選ぶときのポイントは、配合されている成分を見極めることです。中でも、洗浄成分に何が使われているかが最も重要です。

シャンプーは洗浄成分で3種に分類

市販のシャンプーを、配合されている洗浄成分で分類すると、石けん系、高級アルコール系、アミノ酸系になります。それぞれに特徴があり、それはシャンプーを選ぶ際の重要な情報になります。

[石けん系シャンプー]

石けんは、天然の動物や植物由来の油脂と、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムを混ぜて化学反応させた界面活性剤(洗浄成分)です。

紀元前から人類に利用され、原料が天然由来であることから安全性の高いものといえます。

原料の天然の油脂は弱酸性ですが、強いアルカリ性を混ぜて作られるので、石けんはアルカリ性になります。

石けんは、さらに2種に分けられます。

1つは、油脂を水酸化ナトリウムで反応させた脂肪酸ナトリウム(ソーダ石けん)で、固形石けんや粉石けんになります。もう1つは、油脂を水酸化カリウムで反応させた脂肪酸カリウム(カリ石鹸)で、液体石けんになります。

そして、この脂肪酸ナトリウムや脂肪酸カリウムを使用しているシャンプーが、石けん系シャンプーです。

石けん系シャンプーは環境に優しいとされます。高い洗浄力が特徴で、皮脂を必要以上に落としてしまうこともあります。

また、アルカリ性なのでシャンプーするとキューティクルが開いてしまいます。シャンプー後はクエン酸のリンスで中和して酸性にし、キューティクルを閉じましょう。

[高級アルコール系シャンプー]

市販されているシャンプーで最も多く、泡立ちがよく、強い洗浄力が特徴です。

「高級」は、質が高級とか価格が高いという意味ではありません。アルコールの分子構造で、ヒドロキシン基に結合している炭素原子に、結合している炭素原子の数で区別される呼び名です。炭素数が少ないと低級アルコール、多いと高級アルコールと呼ばれます。炭素数が少ないと水性、多ければ油性です。

高級アルコールには、セタノール、ステアリルアルコール、オクチルドデカノール、ラウリルアルコール、ミスチルアルコールなどがあります。

ラウレス硫酸Na、ラウリス硫酸Naの配合の有無のチェックが必要です。

[アミノ酸系シャンプー]

人の体は、水分がおよそ60%を占め、40%が筋や内臓、神経骨などの組織です。組織はタンパク質と脂肪がそれぞれ18%で、残りは鉱物質や炭水化物です。

組織のタンパク質は、膨大な数のアミノ酸でできています。もちろん、皮膚や髪の毛も組織の一部ですから主成分はアミノ酸です。

その体と同じ成分のアミノ酸系の洗浄成分を使っているのが、アミノ酸系シャンプーです。洗浄力は弱く、低刺激で、頭皮や髪の毛に優しいシャンプーです。

表示される成分名は、グリシン、メチルアラニン、グルタミン酸、メチルタウリン、サルコシンなどです。

成分表示の界面活性剤に注意

シャンプーの成分は、水、洗浄成分、頭皮に有用な成分(保湿・血行促進・フケやかゆみの抑制など)、髪の毛に有用な成分(加水分解ケラチン・加水分解シルク・加水分解コムギタンパク・シリコン)、香料、着色料、防腐剤などです。

商品の成分表には、これらの成分名が使用量の多い順に記されます。多くは、最初に水、次に界面活性剤が記されています。

界面活性剤の種類と特徴

界面活性剤は、天然物、石けん系、脂肪酸エステル系、アミノ酸系、高級アルコール系、石油系があります。天然物は天然界面活性剤、それ以外は合成界面活性剤とされます。

原料で分類すると、天然由来と石油由来になります。

天然由来は、天然物、石けん系、脂肪酸エステル系、アミノ酸系、高級アルコール系の一部が該当し、石油由来は、高級アルコール系のほとんどと石油系が該当します。

水に溶けたときにイオンになるイオン性界面活性剤の「アニオン界面活性剤」「カチオン界面活性剤」「両性界面活性剤」、水に溶けたときイオンにならない「ノニオン界面活性剤」という分類法もあります。

[アニオン界面活性剤]

泡立ちがよく、温度の影響を受けにくいのが特徴で、人類に古くから使われ、石けんをはじめ多くの種類があります。

高級アルコール系(ラウリン硫酸Na、ラウレス硫酸Na)、α-オレフィン酸、アミノ酸系(グルタミン酸系、アラニン系、グリシン系)、タウリン系、タンパク質由来系、スルホコハク酸系、石けん系(アルカリ石けん系、オレイン系、酸性石けん系、ラウレス-3酢酸Na)などです。

[カチオン界面活性剤]

逆生石けんとも呼ばれ、トリートメントの柔軟剤やリンス基材などに使われます。

[両性界面活性剤]

ベタイン系とアミノ酸系があります。

ベタイン系は泡立ちがよく低刺激で、アニオン生活性剤とともに使われることが多いアミド型と、目への刺激が弱くベビーシャンプーに使用されるイミダゾリウム型があります。

アミノ酸系は、目や皮膚への刺激が最も弱い界面活性剤です。
[ノニオン界面活性剤]

泡立ちが少なく、温度の影響を受けやすいのが特徴です。

多価アルコール型と呼ばれるエステル系、高級アルコールやアルキルフェノールなどを付加して作られるエーテル系などがあります。

口コミで危険とされている成分

口コミで〝よくない〟と伝わっているのが、界面活性剤のラウレス硫酸Na(ナトリウム)です。同様に界面活性剤として使われるラウリル硫酸Naの分子を大きくして髪の毛や頭皮への浸透を抑えたものですが、洗浄力や刺激、皮脂の除去力の強さは変わりません。

問題視される要因の1つは、合成過程で混入する成分ジオキサンです。メーカーによっては取り除いているようですが、商品になったらわかりません。また、硫酸や硫酸Naが原料に含まれないことが証明されてはいないので安全かどうかは不明です。

このほか、ラウレス硫酸TEA、ラウリルエーテル硫酸Na、ラウレス-3硫酸アンモニウム、オレフィンスルホルン酸なども要注意成分といわれています。

無添加シャンプーとノンシリコンシャンプー

無添加シャンプーは、何が無添加なのかを記載しなければいけません。〝何が〟が示されず、ただ〝無添加〟とだけ記されている商品は避けた方がいいでしょう。

〝無添加〟とされるのは、多くは香料や防腐剤です。

香料が無添加なら、香りのない製品になります。香料成分を1つずつ記し、〝無添加〟としているものもあるので注意が必要です。

防腐剤が無添加なら、1回使い切りのはずです。使い切りでなければ、防腐効果があるけれど一般的には防腐剤とされていない成分を使っているということでしょう。

ノンシリコンシャンプーは、シリコンまたは類する成分が含まれていないものです。

ただし、成分名でシリコンとは記載されません。アモジメチコン、メチル(ポリ)シロキサン、ビニルジメチコン、フェニルメチコン、シクロメチコン、ジメチコン、ジメチコノールなどがシリコン系の成分名です。

シリコンは化学反応で作られる人工物で、髪の毛をコーティングして保護します。ダメージの補修や保湿効果はありません。

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頭皮にいい人気のシャンプー

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美容師さんが使っていたり口コミで話題になっているシャンプーは、実際に使っている人の保証付きのようなものです。情報の少ない市販のシャンプーを初めて使うより、リスクは格段に少ないといえます。興味があったら、使ってみてはいかがでしょう。

美容師おすすめのシャンプーベスト3

プロ用シャンンプーには、アニオン界面活性剤のタウリン系やアミノ酸系、両性界面活性剤のベタイン系などがバランスよく配合されています。市販のシャンプーより効果ですが、高いケア効果が得られます。

「チャップアップチャップアップ(CU)シャンプー」

美容師が開発した圧倒的人気のシャンプー。最高の素材を絶妙に配合した、濃密オーガニックシャンプーです。

「haru 黒髪 スカルプ プロ」

100%天然由来のノンシリコンシャンプーです。植物性ヒアルロン酸、コラーゲンタンパク質、キャピキシル、ミネラルを頭皮に補給します。

「POLA  グローイングショット グラマラスケアシャンプー」

毛髪補修成分や艶やかな黒髪をサポートする美容成分、頭皮環境をサポートする有用な成分をぜいたくに配合したシャンプーです。

口コミで話題のシャンプー

「グロースプロジェクトアロマシャンプー」

香料・着色料・シリコン不使用。洗浄成分はアニオン界面活性剤のアミノ酸系(ココイングルタミン酸TEA)、低刺激で安全性の高いラウレス-5カルボン酸Na、保湿力の高いポリクオタニウム-51、リフレッシュ作用があるユーカリ、多くの育毛剤に有効成分として配合されているセンブリエキス、炎症を抑える効果と高い育毛効果が知られるグリチルリチン酸などを配合。男性の、脱毛、抜け毛、薄毛対策におすすめです。

「マイナチュレ」

シリコン・着色料・鉱物油・パラベン・石油系界面活性剤・合成ポリマー・タール系色素・酸化防止剤が無添加で大人気の、女性用無添加シャンプーです。

「馬油シャンプー」

地肌に優しいアミノ酸系シャンプーです。頭皮の乾燥やフケやかゆみを防ぎ、皮脂分泌をサポートします。浸透性が高いので毛根まで有効成分が届き、血行を促進するので育毛効果も期待できます。

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まとめ

選びきれないほど多くのシャンプーが市販され、分類方法もいろいろあります。

シャンプーには、「化粧品」と「医薬部外品」という2つの異なる扱いをするものがあります。

化粧品として扱われるものは、清潔を保つという衛生面と美容面の2つの目的をもっています。人体に穏やかに作用するものでなくてはならず、効果効能を謳える項目は限られます。

医薬部外品として扱われるのは、薬事法に準じて厚生労働大臣に指定されたものです。穏やかな薬理作用が認められた成分が配合され、有効成分として成分名や効果効能を謳うことができます。

配合成分の表示は、化粧品は全成分の表示義務があり、医薬部外品は140の表示指定成分だけを表示すればいいとされています。

成分表示で、頭皮や髪の毛によくない成分(特にある種の界面活性剤)が配合されていないことを確認し、薄毛や抜け毛、ハゲの予防やケア効果が得られる、自分の〝頭皮にいい〟シャンプーを選びましょう。

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