夜シャンプーできなかったとき、朝シャンをしている人が結構いるのではないでしょうか。中には、また朝風呂派の人もいるでしょう。しかし、この朝シャンがはげる原因になると言われているのを聞いたことがありますか。
朝シャンが薄毛の原因になるなんて都市伝説ではないかとも言われているようですが、きちんとした根拠もあるそうです。いったいなぜ朝シャンがはげる原因になるのでしょうか。朝シャンではげない対策についても説明していきます。
目次
朝シャンとは?そのメリット・デメリット
朝にシャンプーすることを朝シャンと言いますが、この朝シャンにメリットがあるからこそ実践している人がいると思われますが、デメリットもあるようです。朝シャンのメリット・デメリットとは何なのでしょうか。また朝シャンで本当にハゲるのでしょうか。
朝シャンに関する噂とは
夜ではなく朝シャンプーをする「朝シャン」は、かつて流行語大賞となったほど話題になり、それからすっかり定着した言葉です。女子高生や若いサラリーマンなどの間で、朝シャンが流行りだしたようです。
朝だけシャンプーをする人は、朝風呂派の人か、体は夜に洗ってシャンプーだけ朝する人もいます。中には夜シャンプーして、朝もシャンプーする人もいます。
朝シャンにも便利なシャワーつき洗面台の登場も、朝シャンブームに拍車をかけたかもしれません。ところが「朝シャンをするとハゲる」という都市伝説のような噂があります。
朝シャンが薄毛の原因とまではいかなくても、少なくとも頭皮環境の悪化につながる科学的根拠はありそうです。朝シャンと薄毛の関係については、さまざまな薄毛情報のブログ記事(若ハゲ東大生管理人フカセさんのブログなど)でも取りあげられたり、専門家からも指摘されているようです。
朝シャンのメリット
朝にシャンプーをすることのメリットとして、まずすっきりと目覚めること、次に寝癖がついてもシャンプーをするので直せること、さらに髪からシャンプーの香りがして、清潔感があることが挙げられます。
特に脂性肌の人は夜にシャンプーしても朝はなんとなく過酸化脂質のせいなのか頭皮のニオイがしてしまうこともあり、朝シャンすることで頭皮のベタつきとニオイをすっきりさせられ、さらにいい匂いがするというメリットがあります。
朝シャンのデメリット
朝シャンプーをすることのデメリットもあります。夜と朝2回シャンプーする人もいますが、そのことで頭皮や髪へのダメージがあり得ます。そして朝だけしか洗わないことで一晩頭皮が不潔な状態になることも、やはり頭皮や髪への悪影響の可能性があります。
朝シャンすることで頭皮環境が悪化する可能性があり、それが「朝シャンはハゲる」と言われている根拠だと考えられます。
朝シャンは男性型脱毛症の原因?
朝シャンが男性型脱毛症や壮年性脱毛症の直接の原因になるかというと、それはありません。男性型脱毛症は男性ホルモンDHTが直接の原因であり、壮年性脱毛症による薄毛女性の症状は、女性ホルモン分泌の減少により起こるものです。
ただし朝シャンは頭皮環境を悪く可能性はあり、髪が細くなって毛玉ができやすくなったり、ボリュームがなくなって薄毛になる可能性があります。また、頭皮に炎症が起きれば悪化させると抜け毛の原因になることもあります。
朝シャンがはげる理由①睡眠中の頭皮環境悪化
夜シャンプーをせず朝シャンする習慣が、睡眠中に頭皮環境を悪化させてしまうそうです。頭皮環境の悪化とは、また頭皮環境の悪化がどのようにして、薄毛の症状を引き起こすのでしょうか。
睡眠と成長ホルモン
睡眠は髪の成長にとってとても重要なことです。睡眠中は体内に成長ホルモンが分泌され、成長ホルモンが傷ついた細胞を修復し、髪や皮膚を健やかに保つよう作用します。特に午後10時から午前2時の時間帯には睡眠をとることがおすすめされています。
もし睡眠時間が不十分だったり、眠りが浅かったりすると、成長ホルモンが十分分泌されません。睡眠時は気持ちよく眠れるよう、また睡眠時間をきちんと確保することが育毛につながります。
朝シャンと頭皮環境の悪化
もし夜はシャンプーをせず、朝シャンで済ませようとすると、頭皮や髪の毛に汚れや皮脂、朝つけた整髪料が残ったまま眠りにつくことになります。頭皮が汚れた状態でさらに寝汗までかいたら、雑菌が繁殖する可能性もあります。
また毛穴に皮脂が詰まった状態だと、朝に頭皮の嫌なニオイの原因になったり、健康な髪が育たない可能性もあります。
薄毛対策に育毛剤や育毛トニックをつけている人もいるかもしれませんが、できるだけ清潔な髪につけるのがおすすめされています。特に朝と夜使うなら、洗髪は夜のうちに済ませるのが効果的でしょう。
朝シャンがはげる理由②頭皮の庇護膜の除去
朝シャンをすることで頭皮の表面を守っている膜がはがれてしまうそうです。いったいどんな膜なのか、はがれることで頭皮や髪にどのような悪影響があるのでしょうか。
頭皮の庇護膜と役割
頭皮には皮脂で作られる皮膚バリア、庇護膜があります。シャンプーをすると洗い流されてしまいますが、夜寝ている間にも皮脂が分泌されるので、朝にはその皮脂によりまた頭皮の庇護膜が形成されるそうです。
庇護膜には皮膚のバリア機能があり、紫外線やホコリなど外部の刺激から頭皮を守る役割があるとされています。
庇護膜の除去によるダメージ
朝シャンをすると頭皮の庇護膜が取り除かれ、庇護膜のない状態で外に出ることになります。紫外線やほこりなどのダメージを受けやすくなり、頭皮にダメージを受けやすい、という説があります。
紫外線などの頭皮への刺激が、頭皮の炎症の要因となり、薄毛の原因となる危険性があります。健康な髪を育てるためには頭皮へのダメージは極力避ける必要があります。
ダメージから頭皮を保護するために
庇護膜にどこまで紫外線やホコリのカット力があるか不明な点もありますが、確かに顔の肌でも洗いたては化粧水やクリームをつけないと突っ張りやすく、敏感になります。
頭皮も保湿液や日焼け止めローション、夏の陽射しが強い時期は通気性の良い帽子をかぶるなどして、外部からダメージを受けないよう頭皮を守るようにしましょう。
朝シャンがはげる理由③皮脂の落とし過ぎ
朝シャンで頭皮の皮脂を落とし過ぎると、皮脂で作られる庇護膜が除去される以外にも、頭皮や髪の健康にとって良くないそうです。皮脂の落とし過ぎがどのように悪影響を与えるのでしょうか。
洗いすぎは皮脂不足に
きれい好きな人の中には頭皮や髪のニオイが気になり、夜とは別に朝もシャンプーする人もいるかもしれません。しかし、夜と朝の1日2回のシャンプーは洗いすぎです。頭皮や髪の皮脂を取り除きすぎて負担がかかります。
頭皮の乾燥が薄毛の原因に
頭皮の皮脂を落とし過ぎると、頭皮が乾燥してしまい、かゆみや乾性フケが出やすくなったり、刺激に弱くなり、炎症・湿疹が起こる可能性が高いです。頭皮湿疹は抜け毛の原因にもなります。洗いすぎに注意しましょう。
朝シャンがはげる理由④洗髪が不十分
朝シャンは朝の忙しい時間帯にするため、シャンプーが不十分になることがあります。洗い方が足りなかったりすすぎが不十分になることは、ハゲる原因になってしまうのでしょうか。
時間に余裕のない朝シャン
朝は何かと身支度やら食事やらで忙しかったり、また洗面台のシャワーで済ませようとすると、時間に余裕を持ってシャンプーするのは難しいです。
前日の汚れがシャンプーで十分落としきれていなかったり、シャンプーのすすぎ残しがあると、頭皮のかゆみや炎症になる可能性があり、朝シャンがハゲる原因と言われるゆえんのようです。
洗髪は時間に余裕を持って
朝シャンでシャンプーが不十分だとすぐにハゲるとまではいかないですが、頭皮環境の悪化やトリートメントなどのヘアケアが不十分になりがちです。
できれば夜、不可能であれば朝でも構いませんので、時間に余裕を持ってシャンプーをすることが健康な頭皮や髪を育てることにつながっていくでしょう。
朝シャンではげない対策法
朝シャンでハゲると言われる理由について見てきましたが、朝シャンがハゲの直接の原因というよりは、朝シャンが頭皮環境の悪化、頭皮の炎症の原因になり得るという話のようです。それでは朝シャンでも頭皮環境を良くする方法はあるのでしょうか。
正しいシャンプーの方法
理想を言えばシャンプーは朝より夜の方が頭皮環境のことを考えると良いのですが、なるべく朝時間に余裕をもって、正しい方法でシャンプーをするようにしましょう。
まず、シャンプーをする前の乾いた髪にブラッシングをして、髪のもつれをとります。シャンプーしながらブラッシングする人もいるかもしれませんが、濡れた髪にブラッシングするのは髪を傷める原因になりますのでおすすめできません。
ブラッシングの次はシャンプー剤をつける前にお湯でよく頭皮と髪を洗います。熱すぎるお湯は頭皮を乾燥させやすいので、熱すぎない程度のお湯で洗いましょう。お湯洗いだけでも頭皮や髪の汚れが結構落とせます。
次にシャンプー剤を手のひらにとって、よく泡立てます。泡立てたシャンプーを頭皮につけて5本の指を広げて頭部をマッサージするように洗います。このとき頭皮や髪をこすらないように、指の腹でもむように洗います。
頭部全体をマッサージできたら、お湯でシャンプー剤をしっかり洗い流します。シャンプー剤が頭皮の残らないようしっかりすすぎましょう。
次に髪の水分を手で絞ってからコンディショナーをつけます。コンディショナーは毛先を中心につけて、浸透させたら洗い流します。コンディショナーは油分が多いので頭皮につけると流しにくいです。頭皮にはつけないようにしましょう。
トリートメントをする場合は髪の水分をタオルでしっかり取り除いてから塗布しましょう。髪の長い女性、またミディアムヘアの男性もダメージレスなツヤのある髪を目指すならトリートメントを週1、2回するのがおすすめです。
アミノ酸系洗浄成分のシャンプー
夜も朝もシャンプーしたいという人は朝と夜のどちらかをお湯洗いにとどめるか、ドライシャンプーをするのがおすすめです。しかしニオイが気になるのでしっかりシャンプーをしたいという人も中にはいるでしょう。
そのような人にはアミノ酸系洗浄成分のシャンプーの、マイルドな洗い心地のものを使うか、クレンジングシャンプー(スカルプケアシャンプー)がおすすめです。
市販のシャンプーで使われているシャンプーには、高級アルコール系の洗浄力の高い成分が使われているものが多いです。毎日のシャンプーをするには洗浄力が強く、敏感肌の人には刺激が強く、かゆみなどのトラブルが起きやすいいようです。
アミノ酸系シャンプーと呼ばれるものにも洗浄力の強い洗浄成分は入っていますが、量は少なめにされて、適度な洗浄力と肌への優しさが配慮されています。
特に頭皮のベタつきやニオイが気になる人には、クレンジングシャンプーがおすすめ、夜にシャンプーするだけでも翌日1日嫌なベタつきやニオイも改善するそうです。
頭皮マッサージ
薄毛予防には頭皮のマッサージがおすすめです。頭皮マッサージには育毛に役立つ2つの効果があります。1つ目は頭皮の血行を促進する効果で、血行が良くなることで頭皮や髪に栄養を行き渡らせる作用があります。
2つ目は頭皮の毛穴の汚れを取り除く効果です。シャンプー前にオイルでマッサージすることで、毛穴に詰まった皮脂を浮かし、その後のシャンプーで取り除きやすくします。
頭皮マッサージをするときは、指の腹で押しながら揉むのがポイントです。血行促進が目的であれば、下から上へ、生え際から頭頂部へ向かって、側頭部、前頭部、後頭部と部分ごとにマッサージしていくと良いでしょう。
育毛剤
将来はげないためにも育毛剤や育毛トニックで薄毛予防をするのが効果的でしょう。毎日のスカルプケアとしてマッサージとセットで習慣にすると、頭皮の血行促進により効果が期待できます。
育毛剤には健康な毛髪を育てるのに良いとされる成分が入っていますが、各育毛剤によって入っている成分がかなり異なっています。数多くの育毛有効成分が入っているもの、最新のスカルプ成分が入っている育毛剤は、価格も高くなります。
育毛剤には血行促進効果のある成分、毛母細胞を活性化させる成分、頭皮の皮脂をコントロールする成分、頭皮の保湿成分、栄養となるアミノ酸などが入っています。それぞれの効き目のある成分にどんなものが使われているかは育毛剤によって異なりますので、購入前によく確認しておくと良いでしょう。
どんな薄毛改善育毛剤や育毛トニックがあるのかよく知らないと言う人は、インターネットのランキングサイト、通販サイトの口コミレビューも参考になるでしょう。
生活習慣ではげる予防対策
ヘアケアやマッサージ、育毛剤など、外からのケアと併せて行いたい対策は、食事やサプリでの体の内側からのケアです。
髪はケラチンという18種類のアミノ酸からなるタンパク質でできています。そしてケラチンが作られるには各種ビタミン、ミネラル類が必要です。栄養バランスの良い食事を心がけ、足りなくなりがちな栄養素はサプリを利用すると良いでしょう。
なお育毛サプリとして人気が高いのは亜鉛、ノコギリヤシ、ミレットエキス、コラーゲン、ビタミンB群、ビオチン、ビタミンCなどのサプリです。これらの育毛に効果的とされる成分が凝縮されたサプリもあります。
栄養面以外では睡眠をしっかりとることもおすすめです。髪を育てる成長ホルモンの分泌は、睡眠中に行われます。なるべく早めに就寝し、髪と体の健康のためにもよく休みましょう。
また適度な運動も体の血行を良くする効果があります。血行不良は髪に栄養が行き渡らない可能性があります。ウォーキングや軽いランニング、室内ならラジオ体操やヨガ、ストレッチなどもおすすめです。
まとめ
朝シャンには夜はシャンプーをせず、朝だけシャンプーをするパターンと、夜も朝もシャンプーをするというパターンの2つのパターンがあります。
朝シャンは目覚めがよくなりますし、頭皮の汗やニオイが気になる人は夜も朝もシャンプーすることで改善されます。また朝シャンのみで済ませる人にとっても、寝癖直しにちょうど良いなどメリットが多いようです。
しかし、朝シャンのみだと寝ている間に頭皮環境が悪くなり、シャンプーが不十分になる恐れがあります。特に夜も朝もシャンプーする人は皮脂を落とし過ぎ、頭皮が乾燥する恐れがあるなどデメリットも多いようです。
朝シャンが直接はげる原因になるとは限りませんが、頭皮環境の悪化や炎症の原因になる可能性は考えられます。朝シャンで頭皮環境を悪くさせないよう、正しいヘアケアを実践するとともに、マッサージや生活習慣など頭皮の健康にも気を遣うようにしましょう。
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