フロジン液は円形脱毛症に効果がある?特徴や副作用について紹介!

フロジン液は円形脱毛症や白斑症などで、医療機関でも処方される外用薬として有名です。皮膚科でフロジン液は処方されていますが、フロジンの成分である塩化カルプロニウムが配合されている育毛剤もあるそうです。フロジン液でどこまで効果が期待できるのでしょうか。

どのような脱毛症にフロジン液が向いているのか、フロジン液の特徴や作用と使用方法、フロジン液の効果と副作用についても調査しましたのでお伝えしていきます。

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フロジン液の特徴

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脱毛症の治療に用いられている「フロジン液」は円形脱毛症や女性の脱毛症にも用いられている外用薬です。

医療機関にて処方される医薬品のフロジン液にはどのような特徴があるのでしょうか。フロジン液の成分についても確認します。

フロジン液とは

フロジン液は円形脱毛症、ストレス性の脱毛症、女性の脱毛症などで皮膚科で処方される医薬品外用剤(発毛促進剤)です。

緑色の液体で、ニオイは若干きついようです。独特のニオイを消すためフロジン液を使用してからヘアコロンなどを使用する人もいるようです。

円形脱毛症や白斑症などの治療で用いられる場合、医師の処方により保険適用になります。男性型脱毛症(AGA)などの育毛治療では保険適応外となります。

フロジン液の有効成分

外用塗布剤のフロジン液の有効成分は「塩化カルプロニウム(カルプロニウム塩化物水和物)」であり、濃度は5%となっています。塩化カルプロニウムには血管拡張作用があります。

塩化カルプロニウムが配合されている市販の医薬品育毛剤もありますが、濃度がフロジン液より薄いものとなります。

フロジン液(塩化カルプロニウム)の推奨度

日本皮膚科学会によると塩化カルプロニウム外用薬の推奨度は、AGA治療、及び円形脱毛症の治療において推奨度C1(行っても良いが十分な根拠がない)とされています。

AGA治療では他に推奨度の高い外用薬や薄毛治療薬がありますが、円形脱毛症ではC1より高い治療薬がなく、円形脱毛症の治療での処方薬としてフロジン液がよく用いられているようです。

フロジン液の使用方法

脱毛症や乾性脂漏の治療ではフロジン液を1日2、3回適量を脱毛部(あるいは髪が生えている部分)に指で塗布します。尋常性白斑の治療では3、4回塗布します。

アロビックスとは

アロビックスはフロジン液と全く同じ成分の、フロジン液のジェネリック医薬品です。アロビックスの方が安価で購入できます。フロジン液同様医師の処方が必要な医薬品です。個人輸入で購入される人も少なくないそうです。

フロジン液の市販薬はあるのか

フロジン液は病院の皮膚科や医療機関で処方が必要な医薬品であり、市販薬ではありません。フロジン液より塩化カルプロニウムの濃度が薄い医薬品育毛剤は市販されているので、薬局やインターネット通販で入手可能です。

フロジン液の成分配合の育毛剤

フロジン液の成分カルプロニウム塩化物が配合されているので有名な市販育毛剤がカロヤンです。1%配合のカロヤンプログレ、2%配合のカロヤンプログレEXがあります。発毛促進、抜け毛予防、フケやかゆみにも効果的とされています。

特に男性用育毛剤・女性用育毛剤と分かれているわけではありませんが、脂性肌用・乾燥肌用があるので、肌に合ったものを選ぶと良いでしょう。育毛剤と併せて使うのがおすすめされている、カロヤンのシャンプー剤もあります。

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フロジン液の作用・効果

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発毛促進効果があるとされるフロジン液(塩化カルプロニウム)ですが、一体どのような作用によって発毛を促すのでしょうか。

フロジン液は最初から発毛促進薬として開発されたわけではないそうです。フロジン液の作用と効果について説明します。

塩化カルプロニウムの効果

フロジン液の主成分である塩化カルプロニウムは、消化器官の治療にも使われている薬です。元々は胃の治療のために開発された薬であり、胃の働きを活発に、慢性胃炎や弛緩性便秘等の治療に有効とされています。

胃の働きを良くするとともに血管拡張作用もあり、塗布した場所の血流を改善する効果もあります。

円形脱毛症、悪性脱毛症、症候性脱毛症、瀰漫性脱毛症(び漫性脱毛症)、壮年性脱毛症などの脱毛防止、発毛促進、脱毛症以外では尋常性白斑、乾性脂漏の改善に効果があるとされています。

アセチルコリンの10倍の作用

塩化カルプロニウムには神経伝達物質である「アセチルコリン」の10倍の作用があると言われています。アセチルコリンは副交感神経から出る神経伝達物質であり、血管拡張作用があります。

さらに塩化カルプロニウムにはコリンエステラーゼという酵素を阻害する作用があります。コリンエステラーゼはアセチルコリンの作用を抑えるため、コリンエステラーゼを阻害することで血流促進に繋がります。

発毛促進作用

頭皮の血流が悪い状態だと、血管内の栄養が毛乳頭や毛母細胞に行き渡らず、元気な髪の毛が育たなくなったり、脱毛が起きる可能性が高くなります。

しかしフロジン液の塩化カルプロニウムの血管拡張効果により、毛根の細胞に栄養が行き渡ることで毛母細胞の分裂が活発になり、発毛促進されることが期待できます。栄養が行き渡ることでハリ・コシのある髪になる育毛効果も期待できます。

フロジン液で効果のあった人

髪にハリが出てきた、脱毛部に毛が生えてきたという口コミもあります。

ただし脱毛症の治療ではフロジン液以外にも内服薬や治療法もあるので、フロジン液単体の効果ではないかもしれません。

広い範囲で脱毛が見られていた人で、生えてきた毛が最初は癖毛だったけれど、だんだん元もストレートの髪に戻ったという口コミもあります。

フロジン液他の治療で治ったという体験談がコミュニティサイトなどで書き込みされていますので、質問・回答を読みたい人は新規登録して確認してみると詳しい情報が得られます。

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フロジン液が向いている脱毛症

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円形脱毛症でよく処方されているフロジン液ですが、主成分の塩化カルプロニウムの血行促進作用は各種脱毛症の改善に効果があると言われているようです。フロジン液はどのような脱毛症の改善に向いているのでしょうか。

円形脱毛症

円形脱毛症にはいくつかのタイプがありますが、単発型円形脱毛症は円形状の脱毛部分が1、2箇所にできる脱毛症で、多発性円形脱毛症は3箇所以上で脱毛が生じる脱毛症です。

自己免疫疾患の一種と言われていますが、円形脱毛症の明確な治療法は確立されていないのが現状のようです。

悪性脱毛症

広範囲に渡る脱毛症で、全頭型円形脱毛症、汎発性円形脱毛症が含まれます。

全頭型円形脱毛症は頭部全体の髪が抜け落ちる脱毛症で、汎発性脱毛症は頭部以外の眉毛・まつ毛・体毛などあらゆる毛が抜け落ちてしまう全身性の脱毛症です。

これら悪性の円形脱毛症治療では、局所免疫療法などの治療法にフロジン液等の治療薬が併用されます。

粃糠性脱毛症

粃糠性脱毛症はフケが大量に発生するのが特徴的で、フケや古い角質によって毛穴が塞がれたり炎症が起きて、抜け毛が増える症状とされています。

粃糠性脱毛症は皮膚の常在菌であるマラセチア菌の異常繁殖が原因と言われています。フケが増えたから炭酸(ソーダ)シャンプーなどを使ってみたけれど改善しない、という場合はマラセチア菌の増殖を防ぐ抗真菌作用のあるシャンプーがおすすめされているようです。

びまん性脱毛症

びまん性脱毛症は女性に多い薄毛の症状であり、頭部全体の髪が薄毛になる症状です。女性男性型脱毛症もびまん性脱毛症に含まれることがあります。ホルモンバランスの乱れなども原因として考えられます。

男性の薄毛治療では効果の高い治療薬も多く開発されていますが、女性には使用できないものが多いため、比較的副作用の少ないフロジン液が女性の薄毛治療で使われることもあるそうです。

壮年性脱毛症

壮年性脱毛症は加齢により起こる壮年期の脱毛症であり、男性型脱毛症や女性男性型脱毛症などがこれに含まれます。

フロジン液の効能には壮年性脱毛症も含まれていますが、男性型脱毛症ではミノキシジル、プロペシアなど効果の高い薄毛治療薬があるため、薄毛治療専門のクリニックではフロジン液ではなくミノキシジルやプロペシアが処方されることが多いようです。

症候性脱毛症

症候性脱毛症とは何らかの疾患による脱毛症であり、甲状腺疾患、低栄養状態、抗がん剤などの薬剤使用、また極度のストレスによって起きる脱毛(ストレス性脱毛症)を指すことが多いようです。

病気や栄養不足が原因による脱毛症では、疾患の治療や食事療法が必要となります。ストレス性の脱毛症はストレスの原因を取り除くとともに、育毛治療が必要です。

ストレス性脱毛症は脱毛を促す男性ホルモンを治療薬で抑えても効果が薄いため、フロジン液が処方されることがあります。精神安定剤も組み合わせられるそうです。

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フロジン液とミノキシジル発毛剤との違い

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AGA治療でよく用いられるのは「ミノキシジル」発毛剤ですが、フロジン液とどのような違いがあるのでしょうか。ミノキシジルとフロジン液の効果の違い、初期脱毛の有無、AGA治療での有効性についても比較しながらご説明します。

ミノキシジルとは

ミノキシジルはフロジン液同様に血管拡張作用があり、毛乳頭に栄養を運びやすくして発毛を促す成分です。フロジン液は胃の薬として開発されましたが、ミノキシジルは高血圧の治療で開発された薬であり、血管拡張作用が強く働き血圧を下げる効果があります。

高血圧の治療でミノキシジルが投与された患者で、多毛症などの副作用が見られたことで発毛効果もあることがわかり、薄毛治療に利用するため外用薬として研究開発されました。

外用薬として開発されたのはミノキシジルの作用が強すぎて、動物実験では死亡例もあったことが背景にあります。

日本でもミノキシジルは発毛効果のある薬として国に認められ、医薬品のミノキシジル発毛剤が薬局でも入手できます。発毛剤ランキングでは国産の発毛剤であるリアップや、海外製のミノキシジル外用薬が上位に入っています。

発毛や毛質の改善など良い口コミも多いですが、海外製の濃度の高いミノキシジル発毛剤を使って副作用が出たという口コミも少なくないです。

AGA治療での有効性

日本皮膚科学会のAGA診療ガイドラインでは、ミノキシジル外用薬は最も推奨度の高い治療薬としてAGA治療薬のプロペシアとともにAランクに、フロジン液はC1ランクと評価されています。

クリニックでフロジン液が処方されるケースもあるようですが、AGA治療ではミノキシジル外用剤の方が効果が得られやすいようです。

ミノキシジルの外用薬は内服薬より安全性が高いとされていますが、重い副作用の報告もあるので、使用にあたっては注意が必要です。

ミノキシジルの副作用では頭皮の接触性皮膚炎、脂漏性皮膚炎、毛のう炎、動悸、胸痛、不整脈、低血圧症、手足の浮腫、急激な体重増加、頭痛、意識朦朧などがあります。

心臓・腎臓への負担があり、血圧にも影響を及ぼす可能性があるとされています。疾患のある人、治療中の人がミノキシジル外用剤を使用する場合、市販のものでも医師・薬剤師に確認が必要です。

初期脱毛の有無

初期脱毛は育毛治療初期に起きる脱毛のことです。治療薬の有効成分が毛母細胞を活性化させることで、新しい髪が活発に作られ早く成長することで古い髪の毛が押し出される現象とされています。初期脱毛は誰にでも起きるわけではありません。

薬の効果によって正常なヘアサイクルになるため起きる現象とされ、悪い副作用ではないので心配しないで良いと医師も説明しているようです。

特にミノキシジル発毛剤で初期脱毛があったという報告が多いようです。フロジン液ではあまり初期脱毛が見られたという話が聞かれません。ミノキシジルの方が強い発毛効果があるためと考えられます。

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フロジン液の副作用

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フロジン液(塩化カルプロニウム)はミノキシジル発毛剤ほど強い作用はないですが、副作用もあるので使用にあたっては注意が必要です。フロジン液の使用上の注意点と、フロジン液で発症する可能性のある副作用についてもまとめました。

フロジン液の使用上の注意

フロジン液は国内では医師の処方がないと入手できない医薬品です。個人輸入でジェネリックのアロビックスを購入する人もいるようですが、万一副作用などが出た場合自己責任となってしまうので、あまりおすすめできません。専門家である医師の診察・処方がおすすめです。

クリニックでフロジン液をもらいたいという方は、診察の際アレルギーがあれば医師に伝えるようにしましょう。

フロジン液は1日2~4回患部に適量を塗布することになっていますが、症状によって使用方法(使用量)が異なります。必ず医師の指示を守るようにしてください。

軟膏と違ってフロジン液は液垂れしやすいので、目に液が入らないよう気をつけてください。万一液が目に入った場合は水でよく洗いましょう。

なお入浴直後は体が温まり血管が広がっているため、フロジン液の作用が強く現れやすいとされています。入浴直後にフロジン液を塗布するのは避けましょう。

フロジン液の副作用

内服薬ではないため副作用の危険性は高くないと言われていますが、大量に使用した場合など副作用が全身に出る可能性もあります。万一悪寒や全身の発汗などの副作用が起きたら、フロジン液を水で洗い流しましょう。

かぶれたりかゆみがひどくなった場合も含め、副作用が現れたら使用を中止し、医師に相談してください。

フロジン液には下記のような副作用が起きる可能性があります。

  • 頭皮の掻痒感(かゆみ)、かぶれ、発疹、発赤
  • 頭皮のほてり、発汗、刺激痛
  • 顔面の紅潮
  • 全身の発汗、悪寒、吐き気、嘔吐
  • 心悸亢進

なおフロジン液を塗布したときに多少感じる刺激感は問題がないとされています。入浴直後の使用は上記の副作用が出やすくなる可能性があるので、避けるようにしてください。

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まとめ

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フロジン液の有効成分「塩化カルプロニウム」はその血管拡張作用により脱毛症の治療に利用されています。

円形脱毛症、悪性脱毛症、粃糠性脱毛症、びまん性脱毛症、壮年性脱毛症、症候性脱毛症などの脱毛予防、発毛促進、脱毛症以外では尋常性白斑、乾性脂漏の改善に効果があるそうです。

ただし男性の壮年性脱毛症ではフロジン液よりミノキシジル発毛剤の方が効果が高いとされています。

フロジン液は市販されておらず、入手したければ皮膚科での処方が必要となります。フロジン液の成分塩化カルプロニウムが配合された育毛剤であれば薬局などで入手可能ですが、塩化カルプロニウムの濃度が薄いためフロジン液ほどの効果は得られないと考えられます。

外用剤のフロジン液では副作用の心配があまりないとされていますが、かゆみやかぶれ、発汗、吐き気、嘔吐などの症状が見られたら使用を中止し、医師に相談しましょう。

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