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男性ホルモンのジヒドロテストステロンを排出することで、男性型脱毛症(AGA)の直接の原因を抑え、薄毛・ハゲの進行を抑えられることが期待できます。ジヒドロテストステロンは遺伝要因も大きいですが、ストレスや生活習慣でも増えると言われています。
薄毛・ハゲを招く男性ホルモン・ジヒドロテストステロンが増える原因、及びジヒドロテストステロンを排出する方法、その生成を抑制する方法についてお伝えしていきます。
目次
ジヒドロテストステロンが増える原因と排出方法
男性ホルモンのジヒドロテストステロンは男性型脱毛症の原因と言われています。ジヒドロテストステロンは遺伝的要因が大きいそうですが、その他にもジヒドロテストステロンが増える原因があるようです。また、ジヒドロテストステロンを排出・抑制する方法もあるそうです。
原因①5αリダクターゼ
5αリダクターゼとは前頭部や頭頂部の毛乳頭、及び全身の皮脂腺に存在する還元酵素です。5αリダクターゼは男性ホルモンのテストステロンをジヒドロテストステロン(DHT)に変換する作用があります。
DHTは脱毛ホルモンとも呼ばれ、前頭部や頭頂部の髪の毛を薄くし、ヒゲ・体毛を増やす、皮脂分泌量を増やすなどの作用があります。
DHTが毛乳頭の脱毛ホルモン受容体と結合すると脱毛指令が発令され、毛母細胞の細胞分裂が弱まります。髪の元となる毛母細胞が不活発になることで髪の生成・成長が妨げられ、抜け毛が増えて薄毛・ハゲを招くことになります。
5αリダクターゼの量、DHTの受容体との結合しやすさは、遺伝的要因が大きいと言われています。
原因②ストレス
ストレスは自律神経に作用し、血流を悪くすることでも薄毛を招くと言われていますが、男性ホルモンの分泌とも関係があることがわかっています。男性ホルモンが増えることでジヒドロテストステロンも増え、男性型脱毛症、また皮脂分泌量を増やすこともあります。
原因③筋トレ
筋トレは男性ホルモンのテストステロンを増やすことが研究でもわかっています。「筋トレをするとはげる」という説がありますが、テストステロン増加により体質によってジヒドロテストステロンが増えてしまう人が、薄毛・ハゲになりやすいそうです。
もともと薄毛だった男性が去勢されると薄毛の進行が止まり、去勢した男性にテストステロンを投与したところ、家系に薄毛がいる人に限り薄毛が進行したことが過去の研究でもわかっています。家系に薄毛がいない人はテストステロンを投与されても変化がなかったそうです。
ジヒドロテストステロンを排出・抑制する方法
ジヒドロテストステロンを排出する方法として、下記のような方法が挙げられます。
- 有酸素運動
- 半身浴
- オナ禁
- 食生活・サプリ
運動で汗をかくことにより、ジヒドロテストステロンを排出できると言われています。半身浴も汗をかきやすい入浴法で、ジヒドロテストステロン排出に効果が期待できるそうです。
オナ禁はテストステロンの増加を防ぎ、食生活やサプリはジヒドロテストステロンの生成を抑えたり、排出を促す栄養素を摂取することで、ジヒドロテストステロン排出を図ることができるとされています。
汗や尿でジヒドロテストステロンが排出できる?
テストステロンから変換されたジヒドロテストステロンが、汗や尿によっても排出されると言われています。有酸素運動や水を飲むこと、利尿作用のある食品や緑茶も良いと言われています。
ただし汗や尿だけでジヒドロテストステロンを十分排出するということは考えにくく、別の薄毛対策方法と併せて行うのが良いでしょう。
ジヒドロテストステロンを運動で排出する方法
薄毛・ハゲを招くジヒドロテストステロンは、運動でも排出することができると言われています。
運動にも様々ありますが、ジヒドロテストステロンを排出するには汗をかく運動が良いとされています。また排出以外にも薄毛改善に運動が良い効果をもたらすそうです。
有酸素運動でDHTを排出
ジヒドロテストステロンを排出するには汗を出すことが効果的と言われています。ジヒドロテストステロンを排出するには汗を多量に出す必要があります。汗を出すことができる運動は有酸素運動ですが、汗をかくにはある程度の運動量が必要でしょう。
日々のウォーキングやジョギングなどで汗をかくことで、ジヒドロテストステロンの排出効果が期待できます。ただし疲労が残るほど激しい運動をすると活性酸素の生成の原因になります。
活性酸素が体内で増えると老化の原因に、毛根の細胞も老化する可能性があり、薄毛が進行してしまう可能性があります。ほどほどの運動量にとどめるのが良さそうです。水分補給も忘れないようにしてください。
有酸素運動は血行改善にも効果的
有酸素運動は全身の血流を促進する効果があります。血行が悪いと末梢に栄養が行き渡りにくく、頭皮の毛根にも栄養が届きにくくなってしまいます。
血行が悪いことは薄毛・ハゲの原因の一つとされています。運動不足の人は注意しましょう。ストレスでも血行が悪くなることがありますが、運動で汗をかくことでストレス解消と血行改善にもなり、髪の健康にも繋がるそうです。
成長ホルモンを増加させる効果も
筋トレのような無酸素運動、また有酸素運動でも成長ホルモンが増加するそうです。成長ホルモンとは体を成長させたり、細胞を修復して疲労を回復、肌や髪を育てる作用もあるホルモンです。運動によって成長ホルモンを分泌することで、薄毛対策にもなると言われています。
ジヒドロテストステロンを食生活で排出・抑制する方法
ジヒドロテストステロンは日頃の食生活でも排出・抑制できると言われています。ジヒドロテストステロンは尿でも排出できるとされ、利尿作用のある食品や飲料が効果があると言われています。亜鉛やイソフラボンなどを含む食品は生成を抑制する効果があるそうです。
コーヒー
コーヒーにはカフェインが含まれていますが、カフェインには利尿作用があります。コーヒーを飲むことによって、体内のジヒドロテストステロンを排出する効果が期待できます。さらにカフェインには血行促進作用もあるため、薄毛改善と発毛促進にも効果が期待できます。
またコーヒーにはクロロゲン酸という成分も含まれていますが、クロロゲン酸には知覚神経を刺激してインスリン様成長因子を促進する作用があると言われています。インスリン様成長因子が増えると毛母細胞が活性化され、ヘアサイクルの成長期が長くなるとされています。
亜鉛を含む食品
亜鉛は5αリダクターゼの働きを阻害し、ジヒドロテストステロンの生成を抑制する効果がある栄養素と言われています。亜鉛は牡蠣に特に多く含まれています。その他の食品ではレバー、卵、牛肉、あさり、しじみ、大豆などに多く含まれています。
日本人は特に亜鉛不足と言われていますので、積極的に摂取することが望ましいとれています。ただしサプリなどで過剰摂取すると体に悪い影響が出ることがあるので注意しましょう。
亜鉛はタンパク質をアミノ酸に分解する働きもあり、タンパク質から髪の毛が生成されるのにも重要な栄養素とされています。
イソフラボンを含む食品
イソフラボンも亜鉛同様、5αリダクターゼの働きを阻害してジヒドロテストステロンを抑える働きがあると言われている成分です。
イソフラボンには女性ホルモン様の作用があると言われ、髪の健康な成長と深い関係のある女性ホルモン同様の効果が期待できます。美容効果も高いとされていますが、男性・女性の育毛対策にも有効ということでも注目されています。
イソフラボンは大豆、大豆食品(豆腐、納豆、豆乳など)から摂取できます。
ジヒドロテストステロン排出を効果的にするサプリ
ジヒドロテストステロンを汗や尿で排出するだけでは、薄毛対策として十分ではありません。有酸素運動や半身浴に加え、サプリでもDHTを抑制するのもおすすめです。
サプリには薄毛対策・育毛目的の栄養素が複数入った育毛サプリと、特定の栄養素を補給するための栄養サプリがあります。
育毛サプリ
育毛サプリは育毛剤と一緒に摂取すると効果的と言われています。育毛サプリには亜鉛、ノコギリヤシ、イソフラボン、フィーバーフューなど、ジヒドロテストステロンを生成する5αリダクターゼを抑制する作用がある成分がよく配合されています。
その他にもミレットエキス、コラーゲンペプチド、ビタミンB群やビタミンC、E、亜鉛以外のミネラル、さらにアミノ酸などがあります。治療薬では副作用が心配という人にもおすすめされています。
栄養サプリ
ジヒドロテストステロンの生成を抑制するサプリには、すでにご紹介したようにノコギリヤシ、イソフラボン、亜鉛などのサプリがあります。薄毛対策としてL-リジンサプリやミレットエキスも人気の栄養サプリです。
育毛サプリと栄養サプリのどちらがおすすめか
育毛サプリは複数の栄養素を同時に摂取できるのは便利ですが、欲しい栄養素が十分摂取できない可能性もあります。栄養サプリは特定の栄養素をしっかり摂取できる反面、複数のサプリを摂取するのが面倒ということもあります。
栄養管理や生活習慣を含め複数の薄毛対策をしっかり行っている人は、自分にとって必要な栄養サプリを摂取し、どの栄養をとったらよくわからないという人は育毛サプリがおすすめと考えられます。
ジヒドロテストステロン排出と併せて行いたい育毛対策
ジヒドロテストステロンの排出と併せて行いたいのは育毛対策です。積極的に育毛・発毛促進の対策を行うことで、より確かな薄毛・ハゲ予防に繋がっていくと考えられます。育毛対策方法として育毛剤の使用、頭皮環境を整えるためのヘアケアも重要視されています。
育毛シャンプー
毎日のヘアケアをしっかり行うことで、頭皮環境を整えて抜け毛予防に、かつ育毛剤の浸透も良くすることで、脱毛ホルモンのジヒドロテストステロンの影響から逃れる効果も期待できます。
湿度の高い日本では、頭皮環境のためにもシャンプーは毎日行うのが理想的です。ノンシリコンのアミノ酸系・オーガニック系シャンプーがおすすめされていますが、育毛成分も配合された育毛シャンプーなら抜け毛予防・育毛効果にも期待できます。
育毛成分が配合された育毛シャンプーでヘアパックをすると、育毛成分の浸透にも効果的とされています。シャンプーの使い方は各製品の使い方を守って下さい。
育毛剤
育毛剤は代表的な育毛ケア方法でしょう。育毛剤自体にもヒオウギ抽出エキスなどの、ジヒドロテストステロンを抑制する成分が配合されているものがあります。
特に男性型脱毛症による薄毛・ハゲと考えられる人は、DHT抑制効果のある成分が配合された育毛剤を選ぶことがおすすめされています。
育毛剤によって使用法は異なりますが、一般的には1日2回、朝と夜の使用がおすすめされています。シャンプー後の清潔な頭皮と髪に、朝なら整髪料をつける前に使用するのが効果的です。
育毛剤は頭皮全体、もしくは脱毛部分を中心に塗布します。医薬品育毛剤は厳密に使用量が決められていますので、必ず使用量を守って下さい。
育毛剤を塗布したら頭皮のマッサージをするのがおすすめです。こめかみから頭頂部へ向けて、頭皮の皮膚を押し上げるようにマッサージ、頭頂部付近の頭皮も頭頂部へ向けて寄せるようにマッサージしたり、円を描くようにマッサージするのが効果的とされています。
医薬部外品の育毛剤は効果も穏やかで副作用もほとんどないと言われています。薄毛や髪のボリュームが気になり始めたら、早めに育毛剤で育毛ケアするのがおすすめと言われています。
ジヒドロテストステロン排出を効果的にする薄毛治療
ジヒドロテストステロン排出のための有酸素運動や半身浴、抑制・薄毛対策のためにサプリや育毛剤も試してみたものの、望んでいた効果が得られない人もいます。強力なジヒドロテストステロンの影響による薄毛改善のために、薄毛治療という選択肢もあります。
ジヒドロテストステロンを抑制する治療薬
5αリダクターゼの働きを阻害し、ジヒドロテストステロンの生成を抑制する治療薬にはプロペシアとザガーロがあります。プロペシアは5αリダクターゼ2型に、ザガーロは5αリダクターゼの1型・2型に作用します。
プロペシア、ザガーロともにジヒドロテストステロンの生成を抑えることで、AGAによる薄毛予防、薄毛改善の効果が高いとされています。
ザガーロの方が効果は高いですが、5αリダクターゼの1型まで抑えなくても効果がある人も多く、プロペシアの処方が一般的です。プロペシアで改善効果が現れない場合はザガーロが処方されることもあります。
プロペシア(フィナステリド)
プロペシアは最もメジャーなAGA対策用治療薬です。特許が切れたことで多くの後発薬(フィナステリド錠)が国内でも販売されるようになり、クリニックでも処方されるようになりました。
元々プロペシアの有効成分フィナステリドは前立腺肥大の薬として開発されたもので、ノコギリヤシを研究して作られました。薄毛治療にも効果があるということでフィナステリド配合のプロペシアが発売され、世界中で男性型脱毛症の男性に利用されています。
プロペシア自体には発毛効果がないので、プロペシアで現状維持、ミノキシジル発毛剤やリジンサプリなどを併用して育毛・発毛促進をするのが良いとされています。
プロペシアの投薬はAGA対策に最も適した治療法の一つとされていますが、効果の現れ方には個人差もあり、治療薬で効果が得られない場合は育毛メソセラピーなどの別の薄毛治療法が行われることもあります。
自毛植毛
ジヒドロステロンの排出や抑制の対策、育毛剤での育毛対策、治療薬での対策を行っても、薄毛改善に効果が現れないこともあります。
毛根・毛包には寿命があるため、ジヒドロテストステロン等の影響でヘアサイクルが短縮されると、早い時期に毛根がなくなってしまうことがあります。
毛根がなくなった状態ではDHT抑制も毛母細胞活性化も発毛効果は現れません。毛根がない場合は現段階では植毛法にて発毛させることが可能です。自毛植毛は自分の髪の毛を毛包ごと移植する手術法で、拒絶反応もなく生着率が高いとされています。
まとめ
男性ホルモンのジヒドロテストステロンは、還元酵素の5αリダクターゼによりテストステロンから変換されて生成されます。
ジヒドロテストステロンが毛乳頭の脱毛ホルモン受容体と結合すると毛母細胞の細胞分裂が弱まり、抜け毛・薄毛へと繋がって男性型脱毛症発症の原因となります。
ジヒドロテストステロンは汗や尿で排出することも可能とされています。効率的に汗をかくには有酸素運動、半身浴があります。利尿作用のあるコーヒーや食べ物も効果的とされています。
有酸素運動は汗をかくだけでなく全身の血行促進にもなるので、頭皮の毛根へも栄養が行き渡る効果が期待できます。
ただし汗や尿でのジヒドロテストステロン排出量は微量であり、薄毛対策をしたいのであれば生活習慣の見直しや育毛対策、薄毛治療などを併せて行う必要があるでしょう。
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