プロペシアの効果とは?含まれる成分や副作用、使用上の注意点を紹介!

プロペシアはフィナステリドを主成分としたAGA治療薬の商品名です。厚生労働省に認可された、広く治療の現場で使われている治療薬です。

元々は前立腺肥大症の治療薬として開発されましたが、男性型脱毛症の改善があることがわかり、薄毛治療にも使われるようになりました。プロペシアはどのように薄毛改善に効果があるのでしょうか。

プロペシアが発毛にどのように関わっているのかそのメカニズムについて、またプロペシアの副作用や注意点について、プロペシアのジェネリック薬品についても説明します。

スポンサーリンク

治療薬プロペシアの効果とは

%e3%83%9c%e3%83%88%e3%83%ab%e3%81%a8%e3%82%bf%e3%83%96%e3%83%ac%e3%83%83%e3%83%88

プロペシアはAGA治療薬とされていますが、いったいどんな薬なのか、また薄毛改善にどのような効果があるのでしょうか。

AGA治療薬になるまで

プロペシアは男性型脱毛症(AGA)の治療薬として広く知られています。プロペシアの主成分であるフィナステリドはもともとは前立腺肥大の薬として開発されたものでした。

フィナステリドが主成分である薬は、アメリカのメル社より前立腺肥大症の治療薬「プロスカー」として発売されましたが、毛髪が増えたという副作用が報告されました。

その後フィナステリドはAGA治療薬として開発され、メルクの日本法人である万有製薬(現在は社名MSD)より商品名「プロペシア」として発売されました。プロペシアは厚生労働省に認可されているAGA治療薬です。

男性型脱毛症(AGA)とは

男性型脱毛症とは日本人男性の約3人に1人が発症するといわれる脱毛症です。早い人は10代、20代から薄毛が気になるケースもありますが、主に30代~50代、特に40代をピークに発症する脱毛症です。

よくハゲは遺伝するといわれますが、脱毛遺伝子のようなものがあるのかというと、2種類知られています。

2種類の遺伝子とはそれは5αリダクターゼとよばれる毛根にある酵素を活性させる遺伝子と、毛根に存在する毛乳頭のレセプター(受容体)の感受性が高くなる遺伝子です。いずれの遺伝子も男性ホルモンであるDHTと関わって、発毛を阻害する原因となります。

治療薬による薄毛改善には、脱毛を促進する酵素の働きを抑え、髪の毛の成長を促すことが必要となります。

ミノキシジル

薄毛治療にはプロペシアとミノキシジルがよく使用されます。

ミノキシジルはもともと降圧剤として開発された薬で、血管拡張作用により頭皮の血行がよくなり、発毛を促す効果が見つかったため、内用薬として、また外用薬としても使用されています。ミノキシジル配合の育毛剤(発毛剤)もあります。女性用のミノキシジル成分の育毛剤もあります。

プロペシアとミノキシジルを併用することで、より薄毛改善の効果が高いことが認められています。軽度であればプロペシアのみで、中度以上であればプロペシアとミノキシジルを併用するケースが多いようです。

プロペシアの服用方法

プロペシアは1日1錠服用します。食事の前後は関係ありません。

また朝の方がいいか夜の方がいいか、時間帯も特に決まっていません。毎日飲むのを忘れずにしましょう。水を飲んで服用します。

臨床データ

プロペシアを服用した効果を調査した臨床データによりますと、1年で半数以上の人に薬の効果が見られたことがわかりました。写真で見ても明らかに毛髪量の増加、分け目の改善がわかるケースもあります。

また投与1年後と3年後の頭頂部や前頭部分のデータ画像を比較すると、3年後はさらに毛髪量の改善が見られています。1年後で58%の改善だったのが、3年後で78%の改善が見られました。

AGAは進行性の脱毛症ですが、臨床データによればプロペシアの服用を3年続けた人の98%でAGAの進行が認められなかったそうです。

AGA遺伝子検査

自分がAGAなのか、プロペシア(フィナステリド)が自分に効くのかどうか、服用前にクリニックや病院で遺伝子検査を受けることができます。

AGAは毛根内の毛乳頭細胞にある受容体が、男性ホルモンDHTと結合することで脱毛、発症します。この受容体のDNA塩基を調べるとAGAになりやすいかどうか、プロペシアが治療に効くかどうかがわかるそうです。プロペシアが効かない可能性もありますので、そのときは別の治療薬・治療法を探すことになります。

AGAの治療法

AGAの治療法はプロペシアやミノキシジルタブレットの服用の他にも、外用薬やHARG療法のような施術によっても行われています。

病院の皮膚科でも対応していますが、主に治療薬の処方になるようです。AGA専門のクリニックでは治療薬のみではなく他の治療法も行われているようですが、医療機関によって異なります。

無料カウンセリングを実施しているところもありますので、そのような専門機関で治療法や疑問点について相談すると良いでしょう。

AGAの情報サイト

いきなりクリニックに行くのは気がひける、という方は、ハゲ・薄毛の総合サイト「ハゲラボ」やAGA・薄毛治療の病院「AGAルネッサンスクリニック」のサイトなどで、まずは情報収集するのもよいでしょう。

治療薬や育毛剤についても効果が見られたという治療画像や経過の画像などを見て、参考にするのもよいでしょう。

スポンサーリンク

プロペシアの成分フィナステリド

%e6%b3%a8%e5%b0%84%e5%99%a8%e8%96%ac

プロペシアの主成分はフィナステリドです。

このフィナステリドはどのように作用し、AGAの脱毛を防止するのでしょうか。

フィナステリドとは

フィナステリドとはプロペシアの有効成分です。フィナステリドはもともと前立腺肥大症の治療薬として開発されました。

前立腺肥大症には前立腺や毛乳頭、皮脂腺に存在する5αリダクターゼと呼ばれる酵素が深くかかわっています。そして5αリダクターゼは髪の成長を妨げる働きもあります。

プロペシアの主成分であるフィナステリドは5αリダクターゼを抑制する働きをもっているため、脱毛症の進行を抑える効果があります。

ジヒドロテストステロン

男性ホルモンの90%以上はテストステロンという性ホルモンです。テストステロンは筋肉の発達、闘争的な性格、体毛を濃くするなど、男性的な外見と性格と関わっているホルモンです。

テストステロンが5αリダクターゼという酵素と結びつくことによって、ジヒドロテストステロン(DHT)という強力な男性ホルモンになります。

ジヒドロテストステロンは性機能を形成する役割がありますが、その他に髪の毛の成長を阻害し、前立腺肥大、また性毛、体毛を濃くする働きもあります。

5αリダクターゼ

5αリダクターゼは全身、側頭部、頭頂部、前立腺に存在する還元酵素です。5αリダクターゼには1型と2型があり、1型は主に皮脂腺にあり、全身にあります。2型は前立腺や生え際、頭頂部などにあり、毛乳頭に存在しています。

プロペシアの有効成分フィナステリドは2型5αリダクターゼの抑制に効果があり、AGAの原因となるジヒドロテストステロンの生成が妨げられるため、薄毛の進行が食い止められます。

5αリダクターゼが活発な遺伝子は優性遺伝子のため、ハゲは遺伝するといわれるのも嘘ではないようです。ただし遺伝子が受け継がれたからといっても必ずしも早くハゲるというわけではないようです。

ヘアサイクル

髪の毛は成長期・退行期・休止期というヘアサイクル(毛周期)を持っています。本来成長期は2年から6年あり、その間に髪の毛が太く長く成長していくのですが、ジヒドロテストロンが髪の元となる毛母細胞を攻撃し成長期が半年から1年と極端に短くなることがあります。

成長期が短くなった影響で、髪がよく育たないまま退行期、休止期を迎えてしまい、抜け毛につながります。

スポンサーリンク

プロペシアの副作用

%e5%8d%b1%e9%99%ba

プロペシアが男性型脱毛症の改善に効果があることがわかりましたが、副作用もあるようです。

どのような副作用があるのでしょうか。

肝機能障害

重大な副作用として、肝機能障害があげられます。AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTPで上昇が見られます。

肝機能が低下すると体の解毒能力が下がり、休息をとってもなかなか疲れがとれないという慢性疲労や朝の目覚めが悪いことがあります。

初期脱毛

プロペシアに限らず、薄毛治療をしていると、治療薬、育毛剤によりヘアサイクルの改善が見られる最初の段階で、初期脱毛が起きることがあります。

初期脱毛は治療薬の効果により健康な髪が毛根で育ち、その髪が乱れたヘアサイクルで生まれた弱い髪を押し出してしまうことで起こります。抜けた毛は乱れたヘアサイクルで生まれた細くて弱い毛なので、初期脱毛があったからと薬の服用をやめないようにしてください。

だいたい1ヶ月~3ヶ月で収まると言われていますが、それ以上長く続いたり心配な場合は医療機関に相談しましょう。

男性機能の低下

プロペシアを服用していると男性機能の低下や性欲減退の副作用が見られたという報告もあります。プロペシアを飲むと前立腺の縮小が見られ、前立腺の分泌液が少なくなる可能性があります。

プロペシアに関して男性機能低下の副作用をかなり気にしている人が多いようですが、出現する確率はかなり低いようです。

その他の副作用とリスク

かゆみ、発疹などの過敏症、乳房肥大と痛み、抑うつ、めまいなどの報告もあります。プロペシアを飲んでからだるい、やる気が出ないという声もあります。

またプロペシアは女性が使ってはいけませんが、男児を妊娠した女性が使用すると、胎内の男児の生殖器に異常が見られると言われています。触れただけでも危険があると言われているので、注意が必要です。

スポンサーリンク

プロペシアの注意点

%e6%89%8b%e5%a5%b3%e6%80%a7

プロペシアはAGA治療に効果のある治療薬ですが、服用に際して注意点はあるのでしょうか。

プロペシアの説明書

服用方法と服用量は1日1錠、食前または食後に、水とともに服用しましょう。子どもや女性、薬の成分にアレルギーのある人は服用できません、病気にかかっている人は医師に相談してください。妊娠、または妊娠の可能性のある人は触れてはいけません。男性機能の低下、性欲減退の副作用があります。

薬の効果が出るまでは3ヶ月~半年はかかるといわれています。すぐに効果が出なくても継続して使用するようにしてください。

プロペシアを服用できない人

女性、未成年、献血をする人、肝臓に異常がある人はプロペシアを服用できませんので注意してください。

プロペシアは男性ホルモンのDHTに作用する治療薬ですので、男性ホルモンが少ない女性が服用しても効果が見られません。また妊娠中の女性の胎児、未成年の男性器の発達に悪い影響が起こる可能性があります。

献血をする人も血液が女性に輸血される可能性があるので、避けてください。

プロペシアの服用により肝臓機能障害も報告されています。肝臓に不安がある人は服用しないようにしましょう。

プロペシアは医師の処方で

プロペシアは医師の処方でもらうようにしてください。個人輸入をする人もいるようですが、安全性の面で心配があります。上記のような副作用がまれにですが出ることもあります。

またAGAと自分では思っていても、他の脱毛症の可能性もあります。薄毛・発毛専門クリニック等の医療機関に相談して、入手するようにしましょう。

プロペシアの効果がない脱毛症

薄毛の症状があってもプロペシアの薬が効かない人もいます。まず女性には効果がないので女性のびまん性脱毛症にプロペシアは治療薬として使えません。円形脱毛症、牽引性脱毛症もプロペシアの効果がありません。

またAGAでもあまりハゲの進行が進んでいると、薬が効きにくくなってしまうそうです。早めの対策が必要ということですね。

前立腺がん検査

前立腺がん検査で、プロペシアを服用している人はPSA値が約50%低下するとされています。

検査の際はプロペシアを服用していることを伝えてください。

薬の効果を高める生活習慣

薬の効果を高めるために生活習慣の面でも抜け毛対策をしていきましょう。

生活習慣の改善法として、栄養バランスのとれた食事、適度な睡眠、夜更かししない規則正しい生活、適度な運動、喫煙や過度の飲酒を避けることなどがあげられます。

スポンサーリンク

プロペシアのジェネリックその他治療薬まとめ

%e7%99%bd%e8%a1%a3%e7%a0%94%e7%a9%b6%e5%ae%a4

ジェネリック医薬品とは新薬の特許が切れて販売された、同じ成分で価格がリーズナブルな医薬品のことです。

プロペシアのジェネリックやその他の治療薬、AGAに効果のある薬にはどのようなものがあるでしょうか。治療薬、治療法についても簡単にまとめました。

ジェネリック医薬品

新薬の開発には、その有効性と安全性を確かめるための臨床試験に多大な費用がかかります。そのため、多くの新薬は資金のある大手医薬品会社で開発されますが、企業は新薬の特許権を取ります。

特許をとることでその薬の製造や販売はその企業が独占することになりますが、特許期間を過ぎれば他の企業でも販売が可能になります。そのような後発の医薬品をジェネリック医薬品といいます。

プロペシアのジェネリック

プロペシアはMSD社から販売されていますが、有効成分のフィナステリドの特許期間が過ぎ、他の会社からもフィナステリド錠が製造販売されるようになりました。

フィンペシアはインドのシプラ者から発売された、プロペシアのジェネリックであるフィナステリド含有薬であり、価格が安いため日本でも一時期人気がありました。

国内初のプロペシアのジェネリック医薬品はファイザー社からフィナステリド「ファイザー」です。ファイザーが出た後も他の会社からフィナステリド錠「クラシエ」「トーワ」「サワイ」の名で、新しいジェネリックが発売されています。

その他のAGA治療薬

内用薬はプロペシア以外にもミノキシジルタブレット、ザガーロ、外用薬にはミノキシジル配合の塗布薬であるロゲインやリアップなどがあります。リアップは発毛剤として薬局でも発売されています。

また薄毛治療専門病院、AGA治療クリニックでオリジナル治療薬を処方しているところもあります。

治療薬以外の方法

クリニックで行われている治療薬以外の治療方法には、直接頭皮に成長因子やHARGカクテルを注入するHARG療法、自毛植毛という方法もあります。

医師処方の治療薬や医薬品の外用薬ほどの効果はありませんが、市販の育毛剤、育毛タブレットで薄毛予防と対策もできます。定期便で送られる育毛剤、育毛タブレットもあるそうです。

スポンサーリンク

まとめ

%e3%83%9e%e3%83%95%e3%83%a9%e3%83%bc%e7%94%b7%e6%80%a7

プロペシアは有効成分フィナステリドのAGA治療薬です。フィナステリドは5αリダクターゼの抑制により、脱毛を促す男性ホルモンのジヒドロテストステロンの生成を阻害します。1日1錠服用を続けることで効果があります。効果が出るまでには3か月から6か月ほどかかります。服用を続けることで1~3年かかってさらなる改善、また進行を抑えることができます。

プロペシアには副作用もあり、肝機能障害や性欲減退、過敏症などもありますので注意してください。またプロペシアの効果により健康な髪が生えてくることで、元々生えていた弱い髪が抜け落ちていく初期脱毛が起こることもあります。正常なヘアサイクルに戻る最初の段階ですので、あまり心配せず使用を継続することが大切です。

またプロペシアは安全性のためにも病院、クリニックで処方でしてもらうようにしましょう。最近は国内からもプロペシアのジェネリック医薬品が発売され、治療費に負担がかからなくなってきています。

関連記事としてこちらも合わせて読んでおきましょう。

髪の毛に必要な栄養分はなに?髪の毛に良いサプリメントと薄毛の予防方法について!

タバコを吸うことがはげる原因になる?その原因と対策方法を紹介!

オナニーをするとはげるって本当?その関係性とAGAの対策について!

  
  

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする