シャンプーには使用期限の記載がない場合でも、使用期限の目安があります。開封前と開封後では使用期限がだいぶ変わってくることが考えられますが、シャンプーに保存料や防腐剤が配合されているかいないかによっても、使用期限が変わってくるでしょう。
保存の仕方によっては使用期限前でもシャンプーを劣化させる可能性もあります。シャンプーを安全に使うために使用期限の目安を知って、適切な保存方法を確認しておきましょう。
目次
シャンプーに使用期限ってあるの?
毎日のように私たちが使っているシャンプーですが、シャンプーには使用期限が記載されておらず、あまり気にしたことがない人も多いかもしれません。しかし何十年も使えるものとも思えません。シャンプーの使用期限はどのように定められているのでしょうか。
旧薬事法でのシャンプーの使用期限は?
シャンプーは化粧品もしくは医薬部外品に属します。一般的なシャンプーは化粧品、薬用シャンプーは医薬部外品となります。
薬機法(旧薬事法)は医薬品、化粧品、医薬部外品の安全性、有効性を確保するための日本の法律ですが、法律上化粧品も医薬部外品も使用期限3年以上経過しても製品の品質が安定していれば、使用期限を記載する義務がありません。
シャンプーなどのヘアケア製品に限らず、化粧水、美容液などのスキンケア製品でも同様のようです。食品は直接体内に取り込むものなので賞味期限や消費期限に関しては厳しいですが、化粧品などはそれほど厳密に期限が定められていないようです。
ということは、シャンプーは開封前であれば、製造日から3年の期間は安心して使えるということになると考えられます。しかしあらゆるケースにおいて「3年は大丈夫だから安心」とも言い難いようです。
シャンプーのPAOマークとは?
日本製のシャンプーには使用期限が記載されていませんが、EU諸国の化粧品にはPAOマークという使用期限の記載があります。1年なら「12M」、2年なら「24M」というように、容器の下部に記載されています。
PAOマークのようにシャンプーに使用期限が記載されてある場合は、その期限内に使い切るようにしましょう。
防腐剤が配合されていないシャンプーは注意
シャンプーには防腐剤という成分が配合されていることが多いです。防腐剤というのは微生物が入ってきたり増殖するのを抑え、成分が腐らないようにする働きのある成分です。
防腐剤が配合されているシャンプーはカビや雑菌が繁殖するのを防ぎ、その結果シャンプーを長く保存して使用することができます。しかしこの防腐剤は肌に刺激のある成分ということで、肌への優しさを追求したシャンプーやヘアケア製品には使われないことがあります。
いわゆる旧指定成分と呼ばれる成分は肌への刺激が疑われるもので、ヘアケアやスキンケア情報に詳しい人はなるべくこの旧指定成分を避け、無添加かつ天然素材中心のシャンプーを選ぶことが多いです。
無添加商品は劣化しやすいので早く使用しよう
防腐剤が配合されていない無添加シャンプーは敏感肌にも優しいと言われていますが、防腐剤や保存料が配合されていないシャンプーはその分劣化しやすいということになります。
肌に直接つけるものなので、劣化した化粧品やシャンプーを使うことはおすすめできません。せっかく肌に良いものを購入したのに本末転倒になってしまいます。防腐剤の配合されていないタイプのシャンプーは、できるだけ早めに使わなければなりません。
保管方法が悪ければ早く使えなくなる?
シャンプーの保管期間は3年が目安とは言われていますが、極端に蒸し暑くなる場所、直射日光が当たる場所などで保管していれば、通常より早くシャンプーの品質が悪くなる恐れがあるでしょう。
開封後ならなおさらです。湿度の高いお風呂場では、シャンプーは早く使い切らないと劣化する恐れがあります。
コンディショナーやトリートメントは?
コンディショナーやリンス、トリートメントの使用期限も、シャンプー同様に考えて良いでしょう。製造日から3年は保存方法が悪くない限り、品質が安定していると考えられます。
開封後はシャンプー同様、早めに使い切った方が良いでしょう。特に週に1回しか使わないトリートメントは、劣化する可能性も高いかもしれません。ポンプタイプでないトリートメントは、水分が入ってしまう可能性も高いです。
シャンプーの使用期限の目安とは
使用期限の記載がないシャンプーは、製造日より3年は品質が安定しているということですが、開封前や開封後など条件によっては使用期限の目安が変わってくるでしょう。シャンプーの使用期限の目安について確認しておきましょう。
開封前のシャンプーの使用期限目安
開封前のシャンプーは防腐剤や保存料も配合されているものであれば、製造日から3年が使用期限の目安となります。シャンプーメーカーのシャンプーの使用期限に関する質問でも、3年が期限の目安という回答をしているようです。
防腐剤や保存料が配合されていない、無添加のアミノ酸系シャンプーや石鹸シャンプーも人気が高いですが、防腐剤が配合されているものより使用期限が短くなります。おおよそ半年から2年と見ていいようです。
天然成分の界面活性剤(洗浄成分)や香料も、長持ちしないと言われています。洗浄力が高く刺激の強い石油系合成界面活性剤より、洗浄力の優しいアミノ酸シャンプーや無添加の石鹸成分のシャンプーが好まれていますが、使用期限にはかなり気を遣ったほうが良さそうです。
お店のセール品のシャンプーは古いものが多く、使用期限があまり長くないと考えられます。シャンプーに限らずコンディショナーやリンス、トリートメントも同様です。
開封済みシャンプーの使用期限目安
開封後のシャンプーは早めに使う必要があります。シャンプーメーカーの回答でも早めに使い切ることをおすすめしています。厳密には使用期限が決められていないとはいえ、シャンプーも直接肌につける美容製品ですから、製品の品質が良いうちに使い切るのがベストでしょう。
早めの基準がわかりにくいですが、髪の専門家である美容師の意見によると、開封品のシャンプーは(防腐剤が入っているなら)半年から1年の使用期間で使い切ったほうが良いそうです。
しかしシャンプーは湿度が高く、通気性も決して良くはない浴室に置いたままにしておくことが多いです。保存料や防腐剤などが配合されていないシャンプーもあります。1~2ヶ月を目安に使い切るようにすると良いという記事も見かけられます。
シャンプーを1本使い切るのに1~2ヶ月かかるので、一度開封したら間をあけずにシャンプーを毎日使うのが良さそうです。
試供品シャンプーの使用期限目安
美容院・美容室などで試供品シャンプーをもらうこともあるかもしれませんが、試供品シャンプーは長期保存に向いているものではありません。
試供品シャンプーを取っておいていつか旅行に行く時に持って行こうと考える人もいそうですが、美容師さんもおすすめしていません。試供品を美容室でもらったら早めに使いましょう。
トラベル用シャンプーの使用期限目安
ミニサイズのトラベル用シャンプーの使用期限も、開封前は製造日から3年が目安になります。開封品は早めに使い切ってしまいましょう。次の旅行までに取っておこうとすると、シャンプーの成分が劣化する恐れがあるので、避けた方が良いです。
使用期限の過ぎたシャンプーを使用すると?
シャンプーの使用期限は開封前なら商品にもよりますが大体3年、開封後なら早めに使い切るのがおすすめのようです。もし使用期限を過ぎたシャンプーを使ったら、どのようなリスクがあるのでしょうか。
シャンプーの品質が悪くなっている可能性が
長く保管していたシャンプーは、外からは見えませんが劣化している可能性もあります。劣化したシャンプーは使用感も悪いかもしれません。
長期間保存していたシャンプーを使ってみて、もし違和感を感じたり気になったら使用を控えた方が良いでしょう。頭皮や髪に悪い影響を与える可能性もあります。
中の成分が分離していたり、ニオイがある場合は、シャンプーが腐っているのかもしれません。保管場所が悪かったりするとカビや雑菌が繁殖している可能性もあります。
頭皮へのダメージになる可能性も
品質の悪いシャンプーを使うことは、頭皮や髪にダメージを与える可能性もあります。品質の良い商品だったとしても、成分が変化してしまっては良い効果が得られないと考えられます。
万一保管していたシャンプーの使用期限が過ぎていたら、シャンプー以外の用途で使うのが良いでしょう。浴室や洗面台の鏡の曇り止めに、お風呂掃除や洗濯用の洗剤として使うのもおすすめです。
使用期限前にシャンプーをダメにする保存方法
使用期限前でも保管方法などが悪かったりするとシャンプーの成分が劣化、シャンプーが使用できなくなる可能性があります。どのようなシャンプーの保存方法が良くないのか、確認しておきましょう。
湿度の高い、通気性の悪い場所に保管する
開封前でもシャンプーを湿度の高い、通気性の悪い場所に保存するのはおすすめできません。シャンプーの成分が変化したり、雑菌・カビが繁殖する恐れもあるでしょう。
セール品のシャンプーをたくさん買い込む人もいますが、保存状態が悪いとシャンプーの品質を劣化させる可能性もあります。直射日光の当たる場所もシャンプーの品質が変化してしまう恐れがあります。保管場所には注意しましょう。
ボトルの詰め替え方が悪い
詰め替え用のシャンプーを容器に補充して、使っている人も多いかもしれません。毎回新しいシャンプーをボトルで購入するよりも経済的ですし、環境にも優しいです。しかしこのシャンプーの「詰め替え方」を誤ると、カビや雑菌の繁殖に繋がります。
シャンプーを詰め替えるときに、また普段シャンプーを使用していても、水分が容器の中に入る可能性があります。水分が混入するとシャンプーは劣化しやすくなります。シャンプーのフタにカビや雑菌がある場合も、容器内でカビや雑菌が繁殖する可能性もあります。
もし雑菌が繁殖したシャンプーや劣化したシャンプーを使い続けたら、頭皮環境の改善どころか悪化やトラブルを招く可能性もあります。
シャンプーを長持ちさせる正しい保存方法
防腐剤や保存料の入っているシャンプーは長持ちしやすいですが、天然素材中心の品質の良いシャンプーほど無添加のものが多く、デリケートな成分になっています。使用期限前にシャンプーをダメにしないよう、適切な保管方法を守るようにしましょう。
シャンプーを保管する場所
開封前のシャンプーは長く保存できますが、容器内のシャンプーを劣化させないためにも、できるだけ高温多湿にならない場所で、直射日光の当たらない涼しい場所に保管するようにしましょう。
普段使用するシャンプー(その他ヘアケア製品)はお風呂場に置いておかないと不便なので、浴室内に置きっぱなしでも良いでしょう。ただし早めに使い切ることを前提とします。
シャンプーの保存方法・使い方の注意点
シャンプーが少なくなると、お湯を入れて振って使ったりしている人も多いのではないでしょうか。その日1日限りなら良いのですが、数日その状態でシャンプーを保存していると、中で雑菌やカビが繁殖する恐れがあります。
シャンプーなどのヘアケア製品の容器内には、水分が入らないように注意して下さい。また水分が入ってしまったものを、長く保管・使用しないようにしましょう。頭皮や髪にも悪い影響を与える可能性があります。
トラベル用のシャンプーを長く保存している人もいるかもしれませんが、一度開封したシャンプーは容器の大小にかかわらず、長く使える物ではありません。トラベル用シャンプーの中身が残ってしまったら、早めに使い切るのが安全にシャンプーを使うポイントです。
旅行にシャンプーを持っていく時はその都度新しいトラベル用シャンプーを購入するか、小さい詰め替え容器に家のシャンプーを詰めて持って行くようにしましょう。
詰め替えタイプのシャンプー注意点
上述したようにシャンプーの残りが少なくなると、お湯を入れて使ったりする人もいると思われますが、さらにそのまま詰め替え用のシャンプーを容器に入れてしまったら、どういうことが起こるでしょうか。
おそらく雑菌が新しいシャンプーの中でも繁殖し続けると考えられます。また、シャンプーの中に水を故意に入れなくても、入ってしまうこともあります。
シャンプー剤を詰め替える時は必ずボトルを洗うようにし、乾燥させて水分を飛ばしてから新しいシャンプーを入れるようにしましょう。
新しいシャンプーをその都度買うのがおすすめ
シャンプーには使用期限があるということを考慮すると、まとめて購入して長く保存・保管するのはリスクもあるようです。シャンプーは頭皮ケア・ヘアケアのために使うものですが、品質の悪くなったシャンプーを使うことで頭皮や髪にダメージを与えては意味がありません。
なるべくシャンプーをまとめて購入することは避け、必要な時期が来たら新しいシャンプーを購入するのが理想的と考えられます。うっかり買い忘れてしまうという人は、定期購入を通販で申し込むという手段もあります。
シャンプー以外のヘアケア製品の保存も注意
シャンプーは使用期限を考慮した上で、その保存法にも注意が必要ですが、シャンプー以外のヘアケア製品の保存の仕方にも注意して下さい。
リンスやコンディショナーの保管方法も、シャンプーの保存の仕方とほぼ同じです。詰め替える時は、容器をよく洗って乾燥させることに気をつけてください。
トリートメントはシャンプーやコンディショナー同様のボトルに入れるタイプもありますが、それ以外の容器は水分が入りやすい可能性があります。なるべく水分を入れないよう気をつけましょう。
ココナッツオイルなどの美容オイルをトリートメントに使用している人も多いですが、ココナッツオイルは比較的酸化しにくいオイルで、開封後1~2年は使用できます。ただし水分が入るとカビなどの原因になるので注意しましょう。
まとめ
日本のシャンプーには通常は使用期限の記載がありません。3年以上成分の有効性・安全性が認められる化粧品は、原則使用期限の記載義務がないためです。開封前のシャンプーは3年は使用できるということになります。
ただし保管方法が悪いと、使用期限前でも成分の品質を悪くさせて、使えなくなってしまう恐れがあります。保管する場合は高温多湿な場所は避け、直射日光の当たらない涼しい場所に保管しましょう。防腐剤の入っていないものは半年~2年と言われています。
開封後のシャンプーはなるべく早く使い切るのがおすすめです。無添加シャンプーは特に品質が早く落ちてしまう可能性があります。1~2ヶ月内で使い切るのがベストでしょう。シャンプー以外のヘアケア製品も、保管場所や保存方法に気をつけましょう。
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