薄毛やハゲが気になる人にとって、髪の毛が生える方法は気になりますよね。ムダ毛は生えてくるけれど髪の毛が薄くなっている人は、男性ホルモンの影響を受けているのかもしれません。
そもそも髪の毛やムダ毛はなぜ生えてくるのでしょうか。毛が生える周期とは一体何なのでしょう。また髪の健康と成長に関わるホルモンバランスとは、髪の毛が生えると言われている方法には何があるのか、発毛関連情報をいろいろとお伝えします。
毛が生える役割と周期
処理をしても生えてくる体毛、抜けてもやがて生えてくる髪の毛、いったい毛はなぜ生えてくるのでしょうか。また毛の生え変わりの周期である毛周期(ヘアサイクル)とはどのような周期なのでしょうか、髪の毛や体毛の役割と毛周期について説明していきます。
髪の毛・体毛の役割
私たち人間が進化していく過程で、体毛は他のほ乳類と比べ大きく退化していきました。体毛は皮膚や粘膜を保護したり、体温を維持、また体内の毒素、老廃物を外に排出する役割があるとされています。
現代では本来の機能は殆ど失われ、髪やヒゲは整えることで身だしなみ、ファッション性、個性を主張する役割が大半を占めるようになってきました。体毛は部位にもよりますが、特に日本人の間ではなるべく体毛は処理するものという意識が高いようです。
熱の影響から守るため、寒さから保護する役割は現代でも残っている本来の役割でしょう。特に陰部や頭髪に関してはその役割が大きいでしょう。
ムダ毛の処理方法
自己処理だと剃る、抜く、切る、焼き切る、除毛剤を使う、脱色する、豆乳ローションなどで毛が生えるのを抑えるなどの方法があります。
前述のホクロの毛に関しては、腫瘍に余計な刺激を与えないよう切るのがおすすめで、抜くと悪性化する可能性もあると医師が答えていました。
ムダ毛処理をするのは面倒ですが、恋愛中のカップルでムダ毛処理をしていないのを見られると、男子女子問わず幻滅される原因になるかもしれません。
脱毛サロンやクリニックで永久脱毛をする方法なら、自分で自己処理するよりもきれいで確実です。しかし毛には毛周期があるため1回の施術では全部処理することはできません。何度かサロンに通うことで、すべての毛の永久脱毛が可能になります。
毛の生える場所
髪の毛やヒゲ、まつ毛や眉毛などの目の周り以外はムダ毛と呼ばれています。腕や脚以外にも、耳、お腹(俗にギャランドゥとも呼ばれます)、ホクロ、手や手の指、背中、腰など生えてほしくない場所に生えることがあります。ただし手のひらや足の裏には生えません。
皮膚は毛に覆われていますが、心臓その他内臓には毛が生えていません。心臓は毛には覆われていませんが、心膜という膜に包まれています。
矢や銃で心臓が撃たれて傷が浅いと心膜腔に血液がたまって一時的に耐えられますが、心膜炎を起こしたり石灰化が起こって鎧心になります。鎧心と言っても慢性期の収縮性心膜炎は肝硬変などの病気をもたらすそうです。
皮膚上の毛の話題に戻しますが、毛は腕や脚のようにまんべんなく生えるだけでなく局所的に、特にホクロの上に生えることがあります。
ホクロに毛が生えるのは何か問題があるのではと気になりますが、「教えて!goo」のホクロと毛に関する記事によると、良性腫瘍であるホクロには毛が生える、ということです。(シロノクリニック池袋院院長の寺井医師談)
特にホクロの毛が太い理由はメラニン生成が活性化されている場所ためとしています。なおホクロが悪性腫瘍だと毛穴もなくなり毛が生えてこないそうです。
毛周期(ヘアサイクル)
毛周期は生え変わりのサイクルであり、体の場所によって、毛によってもそれぞれ毛周期が異なり、また個人差もあります。髪の毛周期は2年~6年、腕や脚、顔の毛周期は半年~1年半となります。
サイクルは大まかに分けて毛が成長する成長期、成長を止める退行期、自然脱毛して次の毛が生えてくるまで待つ休止期があり、このサイクルを繰り返しています。
レーザー脱毛、光脱毛では毛周期の成長期の髪にしかレーザーを照射できないので、すべての毛を脱毛させるには何回か通う必要があります。
髪の毛が生えるにはホルモンバランスも重要?
男性ホルモン、女性ホルモンはそれぞれ男性なら男性らしい体格、女性なら女性らしい外見と関わっていますが、これら性ホルモンは髪と深い関係があるようです。
男性ホルモンと女性ホルモン、またホルモンバランスと髪にはどのような関連性があるのでしょうか。
男性ホルモンと髪の関係
男性ホルモンのほとんどはテストステロンというホルモンです。男性的な筋肉質な体格を作り、体毛が生え、性欲を高める作用があります。また闘争的でリーダーシップのある性格とも関わっているそうです。
しかしこのテストステロンが毛根の毛乳頭細胞にある還元酵素に変換されて、脱毛ホルモン(ジヒドロテストステロン)になることがあります。ジヒドロテストステロンはヒゲや体毛を増やし、頭頂部や前頭部の部分の髪を脱毛させる作用があります。
男性型脱毛症の原因は、このジヒドロテストステロンが原因ということがわかっています。男性型脱毛症の治療薬を使うことで還元酵素の働きを抑えて、男性のハゲの進行を防ぐことができます。
女性ホルモンと髪の関係
女性ホルモンは女性らしい丸みを帯びた体型にする作用があり、妊娠や出産と関わります。
また女性ホルモンのエストロゲンは髪の成長とも関わっており、髪の毛の成長期を長くする効果を持っています。女性の年齢が高くなっても男性のようにハゲることがないのは、女性の方が女性ホルモンの分泌量が多いためと考えられます。
ホルモンバランスの乱れが髪の悩みの原因に?
特に女性の抜け毛の原因の一つに、ホルモンバランスの乱れが挙げられます。女性は女性ホルモンの分泌量が多いですが、年齢とともに女性ホルモンの分泌量が減ってしまい、男性ホルモンの割合が高くなることがあります。
女性ホルモンの分泌量が減ると男性ホルモンの影響を受けやすく、また女性ホルモンの影響を受けにくくなり、抜け毛や薄毛に悩まされることがあるようです。
出産直後も女性ホルモンが大幅に減少、またストレスが原因で男性ホルモンの分泌量が増えることもホルモンバランスの乱れにつながり、抜け毛や薄毛などの髪の悩みを引き起こす可能性があります。
ホルモンバランスを整えて髪の成長を促す
出産後の女性のホルモンバランスの乱れは自然と解消され、半年から1年もすれば髪の悩みも解消されていくことがほとんどのようです。
しかし育児によるストレスなどの原因でホルモンバランスが乱れた状態のままだと、抜け毛や薄毛の悩みからなかなか解放されないケースもあるそうです。
更年期、出産後、またストレスを感じやすい環境にいる女性は、ホルモンバランスが乱れやすく、髪に悪い影響を受けやすいです。ホルモンバランスを整えるにはリラックスして自律神経を整えるように、ストレスを軽減して健康な髪の毛が生えるよう生活の中で意識していくと良いでしょう。
分娩後脱毛症についてはこちらの維持を参考にしてみてください。
・産後に抜け毛が起こる原因は?いつからいつまで続くの?対策法やおすすめの髪型を紹介!
石鹸シャンプーで髪の毛が生える?
天然由来の石鹸シャンプーは、シャンプーに含まれている成分での経費毒の心配もなく、地肌にも良いということで愛用している人も多いようです。さらに石鹸シャンプーで髪の毛が生えるという噂もあるようですが、果たして本当なのでしょうか。
石鹸シャンプーとは
固形石鹸でシャンプーする場合も石鹸系シャンプーを使う場合も、どちらも石鹸シャンプーと呼ぶことが多いようです。石鹸は動植物の油脂や脂肪酸から作られ、油脂や脂肪酸は弱酸ですが、強いアルカリ性の苛性ソーダと反応させることでアルカリ性になります。
生分解性の良い石鹸は環境に良いとされ、環境のことを考えて石鹸シャンプーを使用している人もいるようです。また自分、家族の健康を考え、安全性が高いということで好んで使っている人もいるようです。
石鹸は皮脂を取り去る力が強く、すっきりとした洗い上がりです。爽快感を好んで使っている人も多いようですが、その洗浄力の高さから頭皮や髪が乾燥し、髪の手触りが悪くなる恐れがあります。
肌には弱酸性の洗浄成分が良いのですが、石鹸はアルカリ性です。クエン酸リンスで中和する必要があります。
また肌に刺激を感じたり、肌に合わずフケが出ることもあります。また石鹸のカスが残りやすく、残りカスによる頭皮トラブルが発生する可能性もあります。
石鹸シャンプーは初めは扱い方、また肌の方も石鹸で洗われることに慣れず、3か月は慣れるまでに時間がかかるとされています。
石鹸シャンプーの発毛効果は?
なかなか取り扱いの難しそうな石鹸シャンプーですが、中には「石鹸シャンプーで髪の毛が生えた」「石鹸シャンプーで抜け毛が減った」というような記事も目にします。
石鹸シャンプー関連記事をよく調べてみたところ、石鹸シャンプーは合成界面活性剤は使われていないから、刺激が少なく安全という意見や、汚れをしっかり落とすので、ベタついてボリュームダウンしていた髪にハリ・コシが出たという意見もあります。
実際に石鹸シャンプーを使ったブログ管理人さんたちの意見を見ると、効果が本当にあったのかは意見がまちまちです。
洗い心地は悪くなかったけれど、洗浄力が高いためか洗い終わったら髪がギシギシ、頭皮の肌が乾燥したという人もいれば、使い始めてから髪の調子も良く手放せないという人もいました。
石鹸シャンプーで発毛効果があるかどうかは微妙です。頭皮の肌質、また石鹸や石鹸シャンプーとの相性もあるでしょう。さっぱり洗える分脂性肌の人向きです。また石鹸カスが残らないよう、洗い方にも気を遣える人向けと考えられます。
石鹸シャンプーでの洗い方のコツを解説した動画もあるので、興味のある人は参考にしてみても良いでしょう。
髪の毛が生える食べ物は?
この食べ物を食べれば発毛するという、毛生え薬のような食べ物は残念ながらないようです。しかし、栄養バランスの悪い食事などで栄養不足により髪が弱っているという人は、髪に良いとされる食べ物を摂取することで健康な髪の毛が生えるのを大きくサポートできるでしょう。
髪が生えるのに必要な栄養素
髪の主成分はケラチンという18種類のアミノ酸からなるタンパク質です。単に蛋白質を摂れば良いというわけではなく、動物性タンパク質も植物性タンパク質も、いろいろな食品から摂ることで各種アミノ酸を摂取しやすくなるでしょう。
タンパク質から髪の毛が生成されるにはビタミンやミネラルの力も必要です。特にビタミンB群、ビオチン(ビタミンH)、亜鉛などが髪の健康に良いとされています。
ビタミンB群にはいろいろな種類がありますが、代謝を良くして皮脂分泌をコントロールし、皮膚を正常な状態に保ったり、細胞分裂を活性化するなどの作用があります。頭皮環境を整えてタンパク質が髪に生成されるのをサポート、さらに髪の成長を促す効果があります。
ビタミンB1が不足すると脚気になると言われますが、ビタミンB1を発見したのは鈴木梅太郎氏で、北里柴三郎氏と同様に、素晴らしい功績を残したのにノーベル賞が獲れなかったと言われています。
ビオチン(ビタミンH)は皮膚の新陳代謝を促し、毛細血管の血流を良くする効果があり、髪の毛の主成分ケラチンの合成に補酵素として働きます。
皮膚の保湿効果があるビタミンAやコラーゲン生成をサポートするビタミンC、抗酸化作用のあるビタミンEも髪の健康に欠かせないビタミンです。
亜鉛は髪の毛が生成されるのをサポートする効果に加え、5αリダクターゼという男性の脱毛症の原因と関わる酵素の働きを弱める作用があり、抜け毛予防にも効果があるとされています。
髪が作られるのにはいろいろな栄養素が関わっています、栄養バランスの良い食事が健康な髪を育てていくのに必要です。
育毛対策におすすめの食べ物
豆腐や納豆などの大豆製品は植物性タンパク質が豊富です。また大豆イソフラボンも髪の健康に良いとされています。特に納豆は大豆よりも植物性タンパク質の吸収率が良いとされています。
タマゴは動物性タンパク質、亜鉛、ビタミンB群が含まれており、タマゴの黄身にはビオチンが含まれています。
以前タマゴは体内のコレステロールが増えてしまうので1日1個までと言われていましたが、日本動脈硬化学会が血中のコレステロールと摂取したコレステロールの関係はないという声明を出し、今では数個なら摂取して問題ないと言われています。
その他ビタミンB群や亜鉛を含むレバー、ナッツ類、鮭、牡蠣や、ビタミンAの多い緑黄色野菜、ビタミンCを含む果物なども髪の毛に良い食べ物としておすすめされています。
おすすめできない食べ物
髪の健康のためにもおすすめできないのは脂質や糖質の多い食べ物ですが、特に動物性脂肪の多いものは髪の健康に良くないとされています。
体内で脂肪が増えると血流が悪くなって髪の毛が生えにくくなり、皮脂分泌量が増えて頭皮環境も悪くなる恐れがあります。
蛋白質は髪の健康におすすめですが、脂肪分の多い牛肉などの食べ過ぎが頭頂部の薄毛を招くとも言われています。お菓子、ご飯の食べ過ぎも、髪の健康を図るのであればほどほどにしましょう。
良い睡眠習慣で髪の毛が生える!
寝る子は育つと言いますが、睡眠中は「成長ホルモン」という体の成長を促すホルモンが分泌されます。成長ホルモンは髪の成長にも関わっています。どのようにしたら睡眠中に成長ホルモンの分泌を増やすことができるのでしょうか。
睡眠と成長ホルモン
睡眠中は成長ホルモンというホルモンが体内で多く分泌されます。成長ホルモンは炭水化物、蛋白質、脂質の働きを促進させ、蛋白質の合成を高めます。成長ホルモンの作用によって体の傷ついた細胞が修復・回復され、髪の成長も促されます。
睡眠が足りなければ成長ホルモンの分泌量も不十分になってしまいます。また浅い眠りも成長ホルモンの分泌が少なくなります。髪を育てるには成長ホルモンを増やすよう良質な睡眠が必要です。
睡眠時の成長ホルモンを増やす方法
朝の目覚めをすっきりさせるためにもレム睡眠とノンレム睡眠の90分周期を考慮し、睡眠不足も寝過ぎも体へのリスクがあることから、6~7.5時間の睡眠時間がベストと考えられています。
また成長ホルモンは入眠時から1~3時間が最も多く、その後も周期的に分泌されます。入眠時にぐっすり眠れることで成長ホルモンの分泌が促されるので、寝る前はテレビやスマホなどの明るい画面を見ないように、深い眠りにつけるよう寝る準備をすると良いでしょう。
まとめ
私たちの髪の毛や体毛には皮膚を保護したり、毒素や老廃物を外に出す効果があります。また髪の毛や体毛には生え変わりの周期である毛周期があり、毛が生えている場所によって周期は異なります。
髪の毛が生えたり抜けることには性ホルモンが関わっており、男性ホルモンのジヒドロテストステロンは髪を脱毛し、体毛を生やす作用があります。女性ホルモンのエストロゲンは髪を育てる作用があります。
特に女性の場合加齢や出産、ストレスの影響でホルモンバランスが乱れると、抜け毛や薄毛などの髪の悩みが生じることがあります。
石鹸シャンプーで髪が生えるという噂がありましたが、洗浄力が高いため脂性肌の人には髪の健康に良いかもしれませんが、誰にでもおすすめできるというわけではないようです。
栄養バランスの良い食事でや質の良い睡眠をとることで、健康な髪が生えることをサポートすることができます。
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