野菜不足や栄養の偏りがあると、お肌と同様髪も健康に育ちません。薄毛には野菜がとても効果的と言われています。
食べ物によっては薄毛を招く可能性もあるそうです。髪の健康に良いという野菜で、薄毛予防・対策に役立てたいですね。
野菜に含まれるビタミン・ミネラルなどの栄養素には、髪にどのような効果があるのでしょうか。また薄毛に効果的な野菜とは、野菜と併せて摂取したい育毛効果のある食べ物についても詳しく解説します。
目次
薄毛になる食べ物って?野菜が効果的?
私たちが毎日口にする食べ物から、髪の毛や身体がつくられています。髪の健康のためにも食べ物は気をつけないといけませんね。薄毛の原因になる食べ物、薄毛予防に効果的な食べ物について確認しておきましょう。
薄毛の原因になる食べ物
脂質の多い食べ物の摂り過ぎは血管を老化させ、血流を悪くします。血流が悪いと摂取した栄養が身体に行き渡りません。また肌の皮脂分泌も増えて、ニキビができやすくなります。
脂質の過剰摂取によって髪が不健康になる上、頭皮環境が悪化する可能性もあるようです。特動物性脂肪、特に牛肉や牛乳の摂り過ぎには注意、頭頂部のハゲや薄毛を招くという記事も見かけられます。日頃脂っこい食事が多い人は気をつけてください。
薄毛に効果のある食べ物
髪の毛はタンパク質で作られているので、肉や魚などのタンパク質不足、栄養不足は髪が元気でなくなってしまいます。肉や魚、卵、大豆などからタンパク質を摂ることは薄毛予防・育毛対策になります。
髪の健やかな成長にはタンパク質以外にもビタミンやミネラルも重要と言われます。その理由は、体内に摂取したタンパク質がアミノ酸に分解され、体内でケラチンという髪の主成分であるタンパク質が合成されるのに、ビタミン類やミネラル類の作用が必要だからです。
ビタミン不足やミネラル不足も健康な髪の成長を損なう恐れがあります。ビタミン豊富な食べ物と言ったら野菜ですよね。果物はビタミンCが豊富ですが、野菜は各種ビタミンが豊富です。
また野菜の中には各種ミネラルも含まれており、まさに野菜は健康な髪の毛が育つことをサポートしてくれる食べ物と言っても良いでしょう。
髪の成長に効果的な、ビタミン豊富で栄養価の高い野菜を上手に摂取して、薄毛予防と育毛にぜひ役立てていきましょう。
薄毛に効果がある野菜のビタミン
野菜に含まれている栄養素と言えばやはりビタミンですよね。ビタミン類といっても数多くの種類のビタミンがあります。野菜に含まれている髪の健康に良いビタミンと、各ビタミンの髪への効果・効能について見てみましょう。
ビタミンA
ビタミンAには頭皮の新陳代謝を良くする効果があります。ビタミンA不足は頭皮の乾燥を招き、頭皮環境を悪くするので不足しないようにしたいですね。ただし過剰摂取は頭皮を硬くして血行が悪くなり、薄毛や脱毛の原因にもなり得ます。
1日2700μgがビタミンAの上限量と言われていますが、ビタミンAが豊富な鶏のレバーやうなぎは、1回の食事でも上限量を上回る可能性があります。摂り過ぎに気をつけましょう。
その点緑黄色野菜に含まれている、βカロチンは安心です。βカロチンは体内でビタミンAに変換されますが、必要量だけをビタミンAのレチノールに変換するので、多めに食べたからといってビタミンAの過剰摂取にはなりません。
ビタミンB群
ビタミンB群は野菜だけでなく、レバーや卵、魚、玄米、ナッツなどにも多く含まれています。ビタミンB群にはいくつか種類がありますが、いろんな食品を好き嫌いせず食べることで自然と摂取できるようですね。水溶性なので摂り過ぎて体に害があることはないようです。
ビタミン類の中でもビタミンB群は特に髪の生成に関わり、血流を改善することで発毛・育毛促進効果、皮脂をコントロールするなど皮膚を正常な状態に保つ作用があるので、髪にとって重要な栄養成分と言われています。
ビタミンB1、ビタミンB3(ナイアシン)には頭皮の血流改善効果、ビタミンB2は皮脂分泌をコントロールし、頭皮環境の改善、代謝を良くして発毛促進する効果、ビタミンB5(パントテン酸)は毛母細胞を活性化する効果があります。
サプリで人気のビオチンや葉酸もビタミンB群の仲間です。ビオチンは髪の元となるアミノ酸の代謝を促進し、葉酸は体内でたんぱく質・核酸を合成するのを助ける作用があり、血流改善、頭皮環境の正常化作用もあります。
ビタミンC
お肌の美容、美白だけでなく、髪の健康維持にも注目されているビタミンで、ビタミンC入りの育毛剤もあるぐらいです。女性の美容にも欠かせないビタミンCは、野菜以外にも果物に多く含まれています。
ビタミンCには皮膚に弾力を与え、髪を健康に育てるコラーゲンを生成し、鉄の吸収を良くする作用があります。抗酸化作用がありアンチエイジング効果もあります。抜け毛や薄毛の原因にもなる、ストレスを抑制する効果もあるそうです。
ビタミンE
アボカドやかぼちゃ以外にも、ナッツや魚介類、ひまわり油のような植物油にビタミンEが多く含まれています。
ビタミンEには血流を促進して毛乳頭細胞・毛母細胞を活性化します。また活性酸素を抑える抗酸化作用があり、肌や血管を健やかな状態に保ちます。健康な髪を育て、薄毛・白髪の予防にもなるビタミンです。
ビタミンEは同じ抗酸化物質であるビタミンCと併せて摂取することで、さらに効果が高まるそうです。
ビタミンP
あまり聞き慣れないビタミンかもしれません。ビタミンPはポリフェノールの一種で、みかんなどの柑橘類に多く含まれるヘスペリジン、アスパラガスやそばに多く含まれるルチン、玉ねぎなどに多く含まれるケルセチンなどをまとめてビタミンPと呼んでいます。
ビタミンPは毛細血管を強くして、血流改善効果もあります。ケルセチンには抗酸化作用もあり、肌のバリア機能を高めて頭皮環境を正常に保つ働きもあります。
薄毛を予防・育毛効果のある野菜
上記各ビタミンの項目でも名前を挙げた野菜も含め、健康な髪を育てる効果のある野菜は数多く存在します。そんな数多くの髪に良いとされる野菜から5つの野菜を厳選し、薄毛予防や育毛をサポートする効果の高いものを紹介します。
トマト
トマトには抗酸化物質であるβカロチンとリコピンが多く含まれています。βカロチンは頭皮環境を正常にし、リコピンは抗酸化作用があるので頭皮の肌を若々しくし、血流を促進する効果もあります。
トマトの栄養成分であるβカロチンとリコピンは、生食だと身体に吸収されにくいそうです。効率よく摂取する方法は、油で炒める食べる方法です。
トマトジュースはそのまま飲んでもいいですが、スープなどの料理にも使えますね。疲労物質を抑える効果もあることが実験でわかっているそうです。
ピーマン
ピーマンは髪を健康に育てる作用のある、ビタミンCが多く含まれている野菜です。またピーマンと種とワタを調理時に取り除く人が多いと思いますが、種とワタにはピラジンという血行を促進する効果があります。
ピーマンが苦手な人には苦みを感じて食べにくいかもしれませんが、ピーマンが好きな人はそのまま炒めて食べてみるのもオススメです。ピラジンは火を通しても損なわれないようです。お肉や他の野菜と併せて炒めてしまえば、種のツブツブ感も気にならないでしょう。
ブロッコリー
ブロッコリーも薄毛改善に効果的とされる野菜で、1株で1日に必要なビタミンCの摂取量を越えるほど、ビタミンCが豊富な野菜です。
ブロッコリーの優れているところはビタミンCだけでなく、ビタミンB6、パントテン酸、葉酸、ビタミンE、鉄分などの髪に良い栄養素が多数含まれているところです。
ブロッコリーの新芽であるブロッコリースプラウトも髪の健康に良く、発芽して3日目のブロッコリースーパースプラウトは成長したものより栄養価が高いそうです。
近畿大学の研究ではブロッコリースプラウトエキスにより、毛乳頭細胞が活性化する作用もあることがわかっています。いろんな料理にも使いやすく食べやすいので、日頃の食事で育毛対策したい人にオススメの食材でしょう。
人参
体内で必要な分だけビタミンAに変換される、βカロチンが豊富な緑黄色野菜の代表格です。人参にはビタミンA、ビタミンCが多く含まれ、肌や粘膜の健康を保ち、髪の生成にも役立ちます。抜け毛・薄毛予防、育毛、白髪予防にも効果があると言われています。
生食でもおいしいのでサラダの材料に、果物とミキサーにかけてにんじんジュースにしたり、カレーやシチュー、きんぴらごぼう、にんじんしりしり、酢の物などいろいろな料理に使えます。
小松菜
髪の成長に欠かせない葉酸などのビタミンB群、頭皮環境を整えるビタミンA、抗酸化作用のあるビタミンC、ビタミンEに加え、カルシウムやカリウムも含まれています。小松菜は特にカルシウムの含有量が高く、ほうれん草の3倍含まれています。
カルシウムは髪を黒くするメラノサイトを活性化、白髪予防にもなります。塩分は髪の健康に悪い影響がありますが、カリウムには体内の余分な塩分を排出する作用もあるそうです。
薄毛や白髪予防以外にも、小松菜の造血作用により髪を艶やかにする効果も期待できます。和洋中と使いやすい食材で、小松菜を使ったグリーンスムージーもオススメです。
野菜と併せて摂りたい栄養素や食品は?
野菜にはさまざまな髪に良い効果があることがわかりました。もちろん野菜ばかり食べているような食生活だと、ビタミンが足りていても栄養不足になってしまいます。薄毛予防・育毛対策になるその他の栄養素や食品についても確認しておきましょう。
野菜と併せて摂取したい栄養素
野菜はビタミンが豊富ですが、ミネラルやアミノ酸も含まれており、多少は摂取できます。しかし野菜だけでは1日に必要なミネラルやアミノ酸の量は補えません。タンパク質や亜鉛などのミネラルも摂取して、健康な髪を育てていきましょう。
肉
お肉は動物性タンパク質が摂取でき、牛肉には亜鉛も多く含まれています。レバーにはビタミンB群が豊富です。
動物性タンパク質は髪の材料となるアミノ酸に分解されるので、髪の健康維持には必須の栄養なのですが、お肉は脂肪も多いのが難点です。特に牛肉は動物性脂肪が多く、摂り過ぎは抜け毛や薄毛の原因になると言われていますので、注意が必要です。
肉類の中では鶏肉、特に胸肉やささみが高タンパクで脂肪が低くヘルシーです。
魚・魚介類
魚も肉と同様動物性たんぱく質が豊富な食べ物ですが、ビタミンB群も豊富で、魚類全体でビタミンB1がよく含まれています。うなぎはビタミンB1も豊富ですが、ビタミンAも多く含まれています。摂り過ぎには注意が必要です。
いわしはたんぱく質、亜鉛、ビタミンB6が含まれて、髪の健康に良い栄養素がバランスよく摂取できます。亜鉛といえば牡蠣に多く含まれていますが、女性で4個、男性で5個も食べれば1日に必要な亜鉛の摂取量をクリアできるそうです。
納豆
納豆は大豆を発酵させたものですが、納豆が大豆や他の大豆製品と比べて優れているところは、大豆が丸ごと使われ、かつ大豆よりたんぱく質の吸収率が良いところです。
植物性たんぱく質である大豆タンパクと、動物性たんぱく質をバランスよく摂取することで、育毛対策になります。
また大豆・大豆製品には女性ホルモンに似た大豆イソフラボンが含まれており、女性ホルモンのエストロゲンの分泌を調整する作用があります。
男性型脱毛症の原因である男性ホルモンDHTの生成を抑制する作用もあると言われ、育毛剤にもイソフラボンが配合されています。
海藻類
わかめや昆布、ひじきなどの海藻類は、髪の健康な成長に関わるヨードや亜鉛などのミネラルを豊富に含んでいます。ヨードが特に多く含まれ、血流を促進する作用があり、髪の成長を促す効果があります。亜鉛はたんぱく質から髪が生成されるのに必要な栄養素です。
また海藻類には血糖値を下げる食物繊維が含まれています。過剰な糖分はたんぱく質と結びついて体内のたんぱく質を減少させ、髪に必要な栄養が届きにくくなります。食物繊維が血糖値を下げることで、たんぱく質の減少を回避する効果があります。
食生活と生活習慣で薄毛を予防・育毛対策
健康な髪を育てるのに食生活はとても重要ですが、他に髪の健康を阻害する要因があれば効果が薄くなってしまいます。最後に薄毛予防や育毛対策になる食生活についての注意点、また生活習慣について確認しましょう。
髪に良い食生活の注意点
髪に良いビタミンの効能や、薄毛予防・育毛対策になる野菜、その他の食べ物についても見てきましたが、気をつけなければならないのはトマトや人参ばかり食べていても発毛効果はありません。野菜以外の納豆や海藻類でも同様です。
特定の食べ物だけでハゲが進行して髪がなくなった部分に発毛することは、ほぼあり得ないでしょう。栄養不足で一時的に脱毛が起こっていた場合は、改善することがあるかもしれませんが、食べ物は薄毛予防や改善の手助け、育毛対策と思ってください。
髪の健康にも和食中心の食事が良いといいますが、煮物や汁物で糖分や塩分が意外に多くなることもあります。糖分や塩分の摂り過ぎにも注意しましょう。
偏食は良くないですが、どうしても好きになれない食品は大人でもあるでしょう。足りなくなりがちな栄養素があるかもしれません。不足しがちな栄養をサプリメントで補うのもありでしょう。
最近は飲みやすい青汁もあります。イソフラボンやフルーツの入ったものなど、摂取したい栄養素を考慮して飲んでみるのも良いかもしれません。
血流を良くする生活習慣
ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動、半身浴は全身の血行を良くする効果があります。寝不足は血行を悪くする原因にもなるので、夜更かしを控え、規則正しい生活を心がけましょう。
喫煙は血流を悪くします。特に血行不良による不調を感じている人は、タバコは控えた方が良いでしょう。
シャンプーで頭皮環境を整える
野菜に含まれているビタミンには頭皮環境を整える作用もありますが、誤ったヘアケアをしていては野菜の効果も薄れてしまいます。頭皮に優しいシャンプー、育毛シャンプーや育毛剤などで頭皮環境を整えて、マッサージするのも血行促進になりおすすめです。
育毛剤やシャンプーは広告にも良く出ていますが、口コミや育毛剤ランキング、育毛剤を使用した管理人さんによるブログレビューなどが、育毛剤選びの参考になるかもしれません。
まとめ
薄毛の予防や育毛対策に、ビタミン豊富な野菜が効果的と言われています。
ビタミンAは新陳代謝を良くして頭皮環境を良くする作用がありますが、過剰摂取は身体に負担をかけます。しかし緑黄色野菜からとるβカロチンは、身体に必要な分だけビタミンAになるので安心です。
ビタミンB群も皮脂分泌を整え頭皮環境を正常に保ち、血流を促進し、髪の毛の主成分ケラチンが生成されるのに必要な栄養素です。
ビタミンC、E、Pには抗酸化作用があり肌を若々しく保ち、頭皮環境を正常に、血流を促進する作用もあります。
トマトやピーマン、ブロッコリー、人参、小松菜などの野菜は特にビタミン豊富で薄毛予防と育毛効果が期待できる食べ物です。
野菜以外にもタンパク質やミネラルをバランス良く摂取するとともに、ヘアケアやマッサージ、運動で頭皮環境を整え血行を促進するのも薄毛予防・育毛対策に有効です。
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