薄毛の問題は今や男性だけのもの大ではありません。女性でも薄毛になる可能性はあります。男性の場合副作用はあるものの、有効な薄毛治療薬が多く開発され使用することができます。
しかし女性の場合、治療薬の副作用でホルモンバランスに影響が出て奇形児や生理不順などの大きな問題が発生してしまうため、プロペシアなどのもっとも有効とされている治療薬を使用することができません。
そんな場合に有効となるのが漢方です。
漢方は東洋医学の薬学療法で副作用の心配がなく、体の機能を高めることで体調や病気を整えていく治療法です。
実は抜け毛の予防や髪の毛の成長を助けるものとして有効とされているものがありますので、ここでは薄毛や抜け毛の改善に効果的な漢方の種類と使い方について紹介していきます。
漢方が薄毛に効果的な理由
漢方は東洋で発達した東洋医学療法です。
漢方医学は自然界に存在している植物や鉱物や貝殻や動物の体の一部などを原料とし、複数組み合わせて生薬を作るものです。数百年という月日の中でいく通りの病気に対して処方を行い、その実績からもっとも効果的な組み合わせを導き出して治療を行います。
漢方医学では体の不調は内臓や体内バランスの変化によって発生していると言われており、そのバランスや内臓の不調を漢方の力によって取り戻すことで、結果的に体調が回復するという間接的な治療で回復が行われます。
ではその漢方がどうして”髪の毛”に効果があるのかについて紹介していきます。
細胞の機能回復で成長力アップ
まず漢方は直接的に病原となる部分に効いて問題を解決するものではありません。
体のトータル的な不調を症状から導き出し、免疫力や細胞の働きを底上げすることで結果的に問題となる症状を回復に導く治療法です。
代表的なのが西洋医学の観点から見る薄毛の原因
- 血虚(血液不足)
- 気虚(気の不足)
- 腎虚(腎の低下)
という原因から来る抜け毛を改善するために内臓機能の改善、代謝力改善、自律神経の改善、血流不足の改善などを行うことで髪の毛の治療に繋げるものです。
更年期の薄毛に効果的
薄毛は年齢を重ねるごとに発症者が増えていく問題で、老化によるホルモンバランスの異常、細胞の老化、内臓の衰え、エネルギーの不足などが原因となって発生している薄毛がほとんどです。
女性は45歳〜、男性は55歳から徐々に始まり、男性よりも女性の方が受ける影響や症状は身体的にも精神的にも苦痛を伴う傾向にあります。
副作用問題からもあまり負荷の高い治療法は行うことが難しい年齢になりますので、東洋医学での治療は患者の負担が重くなってしまいます。
しかし漢方は副作用がない点で安心して使用することができます。しかもトータル的に体調を回復するので薄毛の問題以外の問題も解決してくれるところが利点でしょう。
現在では西洋医学と融合しさらに高い効果が期待できる
もともと別々の地域で作り出された治療法ですが、東洋と西洋の治療法を合わせて行なった場合の治療効果が非常に高いことが医療の現場でわかり、現在では治療薬を合わせて処方される機会が増えています。
西洋の治療法だけでは副作用の関係から重複して処方できなかった部分を漢方などで補うことでより効果の高い治療ができるようになり現在では80%近い病院で、西洋医学と東洋医学の複合処方が行われるようになっています。
女性の薄毛治療には漢方が適している
特に女性の薄毛の問題は更年期から発生するケースが多いです。
いつまでも健康で美しい髪の毛を維持しながら、体も健康的でありたいと女性であれば誰もが思うはず。女性に代表的に見られる便秘やむくみ、冷え、肩こり、めまい、腹痛などの問題にも漢方は有効に働きますので、それらの問題を解決しながら薄毛の問題も解決してくれるので非常にオススメの治療法なのです。
漢方の効き方は色々
漢方には飲んですぐに効果のある即効性のあるものと、飲み続けることで効果が発生する持続性のものがあります。
それぞれ患者の症状からどの治療法が効果的かを判断しながら処方を行なっていきます。
その人の体の状況に合わせて量を調整しながら処方することができるので、それぞれの症状に対して柔軟に対応することができる治療法でもあります。
抜け毛・薄毛に効果的な6つの漢方
抜け毛や薄毛の症状に効果的な六つの漢方の効果について紹介していきます。
すでに病院で処方されているかもしれませんね。その薬の効果について確認していきましょう。
加味逍遙散(かみしょうようさん)
虚血によって血が足りなくなり、身体中の”気”だけが表面上に上昇しむくみやイライラなどを発生させます。不調を発生させている女性に特に処方されることが多い漢方薬です。(気はエネルギーと認識してださい)
不調の原因である、血を補い”気”を下げることで不調が回復し、体全体の不調と頭皮の血流が改善し、結果的に髪の毛成長力を正常に戻し、薄毛の問題を回復させていきます。
四物湯(しもつとう)
川芎(せんきゅう)・地黄(じおう)・当帰(とうき)・芍薬(しゃくやく)という四つの生薬を合わせて作られている漢方なので四物湯と呼ばれています。
貧血を改善し血液循環をよくして体を温める効果、皮膚の乾燥の改善、ホルモンバランスを補う効果などがあります。
髪の毛を成長させる女性ホルモンのバランスを整えることで髪の毛の成長期間を正常にする効果と、頭皮の血行を促進することで髪の毛に栄養をしっかり送り髪の毛の成長を助ける効果が期待できます。
十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)
疲労老衰、顔色の不調、貧血、冷え、体力の低下などの症状がひどい時に効果的な漢方です。
ニンジン・オウギ・ジオウ・ビャクジュツ・ブクリョウ・トウキ・シャクヤク・センキュウ・ケイヒ・カンゾウからが配合されておりトータル的に体調を改善します。
体力と気力を回復する漢方ですので何かしらの体調の不良を感じた時にでも飲むと楽になるでしょう。髪の毛に対しても、成長力アップの効果が期待できますので、顔に覇気がなく髪の毛の元気もなくなっている人はぜひ試して見てください。
市販でも購入が可能です。
柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
慢性的なストレスや、疲労により自律神経の乱れからイライラなどが発生している人にオススメの漢方薬です。
自律神経の乱れや交感神経の優位になっている状態は、ストレスが蓄積しやすくなり、血流の悪化と、栄養素の消費が発生して髪の毛の成長力を低下させてしまいます。
この漢方は心を穏やかにし、興奮した神経を落ち着かせる効果が期待できます。高血圧や動脈硬化、不眠症や精神的な問題が関わっているトラブルが発生している場合にオススメの漢方です。
こちらも通販で購入が可能ですのでぜひお試しください。
補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
倦怠感、食欲不振、夏バテ、胃の不調、病中もしくは術後などに体力が低下している時にオススメの漢方です。
胃腸などの消化器官の働きを回復し、栄養吸収力を高めることで食欲を回復し体に”気”をとり戻します。東洋医学では消化器官が弱くなることで老化が進むとされており、それが肌の衰えや髪の毛の抜け毛の低下などに繋がり容姿にも衰えが感じられるようになると考えられています。
ですので、髪の毛の問題を解決するためには、まず胃の調子から回復していく必要があるでしょう。そしてしっかりバランスの取れた食事を取り、髪の毛の成長力を取り戻すことに繋げて育毛効果を高めていきましょう。
八味地黄丸(はちみじおうがん)
排尿異常や足腰の痛みなどの問題を改善する効果があります。
排尿機能を正常にすることで血液中の成分濃度が正常になり、毒素も排出されるので栄養の運搬効率が上昇し、体の各所の問題を解決する効果が高まります。
結果髪の毛や頭皮のトラブルなども改善しやすくなり、髪の毛の成長期間の延長に繋がります。
漢方薬を使用するときのポイントについて
漢方薬の効果を最大限に高めるために服用方法のポイントについていくつか紹介していきます。
正しい服用方法を身につけて使用しましょう。
水もしくはお湯で飲む
漢方を飲むときは水もしくはお湯で服用するようにしましょう。
漢方薬は独特の味や香りがあるので、それを誤魔化すために牛乳やお茶などで服用してしまう人がいます。しかしこの方法では漢方の成分の吸収率は低くなり、さらに生薬成分とカテキンや牛乳の成分が反応して効果が変わってしまうので水もしくはお湯が最適です。
どうしても飲みにくい場合は漢方服用用のゼリーなどを使用して飲むことがオススメです。
食前に服用するのがベスト
漢方は薬と違って食前に飲むことがベストとされています。(食後に飲むものもあるので、服用方法はそれぞれ確認を推奨します)
お腹の中が空腹の時に飲むのがいいということです。これは吸収効率が空腹時のときの方がもっとも高くなるため推奨されています。
しかし胃酸の働きが低下している、胃が弱い、過去に食前に飲んで胃の不調が発生したことがある、などの問題を抱えている人は食後に飲んでも大きく効果が減退することはないので心配ありません。
それぞれのベストなタイミングを見極めながら服用するといいでしょう。
自己判断での併用は厳禁
漢方薬は副作用がないと言われていますが、食べ物の食べ合わせ同様飲み合わせがあります。
複数の漢方を重ねて使用すれば高い効果を期待できますが、素人判断で市販の漢方薬を複数使用しないようにしましょう。
市販購入の商品を使用する場合は一つに絞り、複数使用するのはやめましょう。
まとめ
漢方薬は内側から体の不調やバランスの悪化を正し体の調子を整えます。
抜け毛や薄毛の問題の改善にも繋がり、見た目にも健康的になることができます。漢方薬を今まで使用したことのない人は漢方薬って本当に効くの?とちょっと不安があったり、ちょっとした苦手意識があるかもしれません。
しかし副作用がなく、体を芯から元気にする漢方を一度使用すればその効果を実感し、気にいること間違いなしです。
専門家に相談して漢方の使用を検討してみてはいかがでしょうか?
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