AGAの薄毛の症状がかなり切迫している症状の男性は治療薬だけでは十分な回復を得られる可能性は低く、自毛植毛を検討している男性が多いのではないでしょうか?
しかし植毛には気になる副作用や手術後の経過やかかる費用の問題など気になることが積載しています。
そんな中でも”痛み”の問題に恐怖を感じている方は少なくありません。
今日はそんな自毛植毛の手術の際に発生する痛みの問題について紹介していきます。
どれくらいの痛みがあり、術後その痛みはどの程度残って回復していくのか、その問題について明らかにしてきましょう。
自毛植毛ってどういう治療?
自毛植毛がどういう治療なのか、漠然と理解している人が多いと思います。
自毛植毛についての疑問について質問が多いものをいくつかピックアップして紹介していきます。
毛包ごと髪の毛を移植する
髪の毛には毛細血管から栄養を補給して髪の毛の成長を行なっている細胞があります。毛穴の内側に存在している毛乳頭細胞や毛母細胞などの髪の毛の成長を行なっている皮膚の部分を毛包と呼びます。
この毛包の健康な部分を切り取って薄毛が発生してる部分に植え付けることで、植えつけた場所に髪の毛が生えるようになるというのが自毛植毛術です。
自分の毛包を使用するので拒絶反応のリスクがなく、副作用の問題も低いことが特徴です。
AGAが発生しない毛包を移植する
毛包を移植する場合は後頭部や側頭部からドナーとなるグラフト(毛包の株)を採取して移植していきます。
側頭部や後頭部の髪の毛は、薄毛の人の頭部をみてもわかるように薄毛になりにくい部分です。AGAの薄毛の原因となる5αリダクターゼなどの脱毛因子が存在していないので、移植後も薄毛になりにくい状態で定着してくれます。
なので、移植後の髪の毛が再び薄毛になるという可能性が低いのでAGA(男性型脱毛症)の薄毛には非常に効果的な治療法です。
採取した部分の髪の毛は生えない
採取をした側頭部や後頭部の髪の毛は当然生えてきません。
髪の毛に成長の信号を送る毛乳頭細胞がなくなってしまっているので髪の毛が成長することはありません。
採取した皮膚は上の髪の毛で隠したり、皮膚を縫合することで傷を目立たなくします。なので術後すぐは頭皮のツッパリ感などを感じることがあります。
痛いの?
痛みに関しては部分麻酔(局所麻酔)を行なって治療をしますので、痛みを感じることはありません。
しかし、麻酔の効き目には個人差がありますので、稀に麻酔が効きにくい体質の人は事前に申告が必要でしょう。麻酔科の先生同伴のもと全身麻酔での治療となるケースもあります。その場合は入院が必要となります。
術後の痛みも一週間ほどは継続します。
鎮痛剤や痛み止めなどが処方されますので、痛みが強くなる場合には適量頓服して痛みを和らげます。
手術は1日で完了する
自毛植毛の手術自体は1日の日帰り手術で完了します。
長くても5時間程度の時間で手術の全行程が終了するでしょう。腕のいい医師が担当している場合だともっと早く済む場合もあります。
手術自体は1日で終了しますが、その前に薬の効き目の検査や血液検査、頭髪状況、手術の内容などを含む診察とカウンセリングなどを事前に行います。
ですので、来院したその当日に手術をして髪の毛が生えている!ということではありません。
遠方からの来院の場合には、まず病院を予約して通院し、手術が決まれば近くの病院に一週間程度宿泊して抜き糸などを終わってから終了となるケースもありますので、全体的な治療期間は数週間〜数ヶ月はかかるでしょう。
手術方法には種類がある
自毛植毛と一口に言っても一つの方法で行われる訳ではありません。
美容目的で初めに植毛が開始されたのがアメリカで1959年のことです。それから今までの相手にいくつもの植毛方が確立されて現在に至ります。
やけどなどの治療のために移植されたケースでは1939年にも移植術が日本で行われています。
下記で植毛方法の種類について紹介します。
自毛植毛の手術方法の種類
代表的な3つの手術法について紹介します。
それぞれ異なる特徴がありますのでメリットとデメリットについても確認してみましょう。
ストリップ法(FUT法/毛包単位植毛)
ストリップ式もしくはスリット式と呼ばれる手術方法です。湘南美容外科クリニックやアイランドタワークリニックなどで採用されている手術法です。
まず頭皮からドナーとなる毛包を採取、その後植えつけたい移植部の頭皮にメスや針などを用いて切り込みを入れてそこに毛包を移植していく手術方法です。
ドナーの摘出はメスで帯状にまとめて切り出します。採取部の傷口が大きくなるので目立つ傷が発生しやすくなるという特徴があります。
メリットとデメリット
スリットを入れる時の深さや角度などで髪の毛の生え方が変わるので医師の技術によって仕上がりが大きく左右されるというデメリットと先ほども紹介した傷の問題もデメリットでしょう。
メリットはショックロスという植毛後の脱毛が発生しにくいことです。
さらに状態の良い毛包をしっかり選別して植毛することで効果の高い結果を得ることができます。
ニードル式(choi式/穴あけ植え込み同時法)
ニードル式の治療方法は韓国で始められた手法で、針を使用して穴あけと植え込みを同時に行う治療方法です。
髪の毛1本1本を植え込んでいく方法で生え際などをより自然な仕上がりにすることができます。
採取部は線状に皮膚を切り取ってドナーを採取するので傷が残ります。
メリットとデメリット
こちらの方法も採取部に傷が発生してしまうことが大きなデメリットとなります。さらにショックロスの脱毛も発生しやすいというデメリットがあります。
メリットは針を用いて移植するので、傷が残りにくく、先ほども言ったように自然な仕上がりにしやすかったり、髪の毛の生える方向がコントロールしやすいという特徴があります。
ダイレクト法(FUE法/くり抜きグラフト採取)
FUE法は親和クリニックやアイランドタワー・湘南美容外科など、ほとんどのクリニックで採用されている植毛法です。
髪の毛の採取・植え込みの穴あけ・植え付けの三つの工程で行われる植毛法です。
1mm程度のチューブ型のパンチを使用して行う特殊な治療法となります。傷口が目立たず採取部の縫合の必要もありません。
2002年に考案された新しい植毛法で、メスを使用しない新しい植毛法として注目されている手法になります。
メリットとデメリット
まず初めのデメリットとしては、あまり広範囲の植毛には不向きであるという点です。
また一度に大量のドナーを採取するためには一度髪の毛を丸坊主にする必要があり、植毛後のヘアスタイルに困ります。周囲の人にバレずに植毛を行う場合には不向きな方法になります。
メリットは頭皮が突っ張っていてメスを入れてドナーを採取する余裕がない場合でも採取ができるので、皮膚に余裕がない人には適しているという点です。
また毛穴のサイズが均一であることや医師の腕にも大きく左右されないので、もっとも仕上がりが綺麗な治療法でもあります。
最新の植毛法
最新の植毛法では機械を使用した植毛法もあります。
機械にグラフトの株分けや植え込みを任せて行うので人手が少なくて済み、技術の差も生まれません。
しかし、まだ定着率がそこまで高くなく、株分けの際にも細胞を傷つけてしまうことで質が低下してしまう課題があります。
さらに最新の現在研究中の植毛法では、ドナーとなる毛包細胞一つから複数の細胞に培養して植毛を行うという夢のような研究も進められています。
2020年を目処に開発が発表されていて、高額な治療になるでしょうが、これで髪の毛の少ない人や後頭部の採取部のハゲを発生させることなく自毛植毛をすることができるかもしれせん。
自毛植毛を受けた人の体験談
では実際に自毛植毛を受けた人の体験談についていくつか質問形式で紹介していきます。
気になる項目についてチェックしてみてください。
植毛手術は痛いの?
まずこの記事のタイトルにもなっている「植毛は痛いの?」という質問についてです。
回答は「手術は痛くない。しかし手術後に痛むことがある。もっとも痛む瞬間は麻酔」ということです。
麻酔は局所麻酔で行いますが、頭皮全体を麻痺させるためには1本では足りません。眉毛の上付近や頭皮全体に5本〜10本程度の麻酔を打たれます。
植え付けの範囲によっても麻酔の量が変わりますのであくまで目安だと思ってください。
この瞬間がもっとも痛い瞬間です。しかし全ての注射で痛みを感じるわけではなく、徐々に麻酔が効き始めるので初めの3本程度が痛むだけで、それ以降は痛くありません。
術後の痛みについては手術法によって痛みを感じるレベルが異なり、FUT法がもっとも痛みが強いといいます。
しかし我慢できる痛みですので、勇気をもってチャレンジしてみましょう。
大変だったことは?
手術後の一週間がもっとも大変です。
後頭部からドナーを採取した場合、傷口を圧迫する訳にはいかないので、うつ伏せで寝なければならず、最初の2、3日目までは痛みと姿勢の異なる睡眠のダブルパンチでなかなか寝付けず辛かったという人が多くいました。
しかし一週間程度では痛みも和らいで、通常通りに寝ても大丈夫なまでに回復してきます。
日中の仕事中や起きている時間帯に痛むことは少なく、鎮痛剤もあるので対応できるでしょう。
自毛植毛をしてよかったことは?
何と言っても髪の毛がしっかり生えているという喜びがあります。
今までどれだけ薄毛であることに自分が無意識のうちに引け目やコンプレックスを抱いていたのかということがわかるという意見が多数ありました。
特に同窓会などを控えている人や婚活に向けて植毛をする人が多く、自身がつくのでやってよかった。楽しい時間を過ごせたのは植毛をしたおかげだといいます。
自分で受け入れている薄毛でも、いじられてしまうとどうしても傷ついてしまうのでそのストレスから解放されることがもっとも大きな成果でしょう。
植毛をして後悔したこと
後悔した人は軒並み定着率が悪かったり、病院選びで失敗してしまった人です。
「頭皮に傷跡ができて、髪の毛の状態もあまり良くない」
「生え際の状態が不自然すぎて人に指摘されてしまった」
「多額のお金を払ってもこの程度なのであればやらなければよかった」
という意見があります。
しっかり下調べをして病院選びをして成功している人からの助言を聞いてみるといいでしょう。
これから自毛植毛を受ける人へのアドバイス
植毛体験者からの意見としてこれから植毛を受けることを検討している人に一言アドバイスをいただきました。
「近くの病院が安心。」
「施術をしてくれる執刀医の腕が仕上がりを左右するので、病院はしっかり選ぶ。もし近くに最適な執刀医がいない場合は二週間ほどお休暇をとって近くのホテルに宿泊するのがベスト。」
「金額の問題ではなく、しっかりとした病院を選ぶこと。植毛が成功しなければいくら安くても受ける意味がない。」
「お金に余裕がない人はいつでもやめられるAGA治療薬などを使用しての治療もオススメ。植毛だけが治療法ではないので他の治療法も検討して自分の生活水準にあった育毛法を選びましょう。」
とのコメントがありました。
コストとリスクをしっかり考慮して植毛を検討してみましょう。
まとめ
植毛は麻酔を使用するので、痛みが発生するのは注射の時がピーク!
術後は2、3日間がもっとも痛みが発生しやすいですが、徐々に痛みは軽減していくので実質手術から4日間痛みを我慢すれば頭髪を手に入れることができます。
自分に適した治療法を行なって理想の頭髪をゲットしましょう。
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