円形脱毛症は子供でもなる!その原因や症状、種類について知ろう!治療方法は?

子供にハゲなんて関係ない、ハゲは成人してからの悩み、なんてことを考えていませんか?

世の中には、髪の悩みを抱えた子供たちがたくさんいます。原因は様々ですが、うちの子にはまったく心配がない、うちに限ってはありえない、と楽観する前に、一度お子様の頭髪をチェックしてみてください。

今回は、子供と円形脱毛症の関係性についてまとめさせていただきました。

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子供の円形脱毛症の原因

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どうして子供が円形脱毛症になってしまうのでしょうか?

様々な要因が考えられますが、ここではまず主な原因を挙げていきます。

ストレス

子供の円形脱毛症はストレスが原因で起こる場合があります。両親のケンカや可愛がっていたペットの死など、心に大きな負担が生じたときです。

ですが、上記のようにわかりやすい、目に見えるものだけが原因になり得るわけではありません。思春期の繊細な子供が何を感じて、何に傷つくのかを把握するのは難しいものです。

親が子供の円形脱毛症に気付かない=ストレスを感じていることも知らない=ストレスの原因がずっと取り除かれない、という悪循環にもなりかねません。

さらには、円形脱毛症が学校の友人たちに知れてしまうと、それが原因でいじめが発生し、新たなストレス源が生まれてしまう、といった可能性も考えられます。

睡眠不足

睡眠が不足すると、人体に悪影響が及びます。心を平静に保つことが難しくなりイライラしたり、食欲がなくなるなどして健康的でなくなったり、と様々です。

睡眠不足が円形脱毛症を引き起こしてしまうパターンとして、成長ホルモンがうまく生成できずにそうなってしまう場合があるようです。

また、睡眠不足からストレスを溜めやすくなり、先に述べたストレスから円形脱毛症に繋がってしまうといったこともあります。睡眠不足から円形脱毛症に繋がってしまう経路は非常に多いようです。

栄養の過不足

極端に偏った食生活が円形脱毛症を引き起こしてしまうことがあります。タンパク質や亜鉛、ミネラルといった栄養素が不足した生活が続いてしまうと、誰でも容易に円形脱毛症になり得てしまうようです。

特に子供の場合は体の発育にも悪影響が出てしまいますので、栄養不足が原因というのはできれば避けたいですね。

また、栄養不足からイライラが止まらなくなったり、自分を保つことが難しくなって、ストレスなどの原因に発展することも考えられます。

自己免疫疾患

人間の体内には、免疫と呼ばれるものが存在します。病原菌やウイルスなどの体に悪影響を及ぼす要素を除去してくれる防衛機能です。

自己免疫疾患とは、その免疫細胞がおかしくなってしまった状態のことです。本来であれば守るべき対象である自分の体に対して過剰に反応し、敵とみなして攻撃してしまうのです。

この時、人の体には様々な影響が及びます。内臓の調子がおかしくなったり、リウマチになったり、あるいは円形脱毛症が発生してしまうわけです。

免疫系の異常が円形脱毛症の原因になる、ということは判明しているのですが、自己免疫疾患自体の原因はよくわかっていません。遺伝や栄養障害など様々な意見があるようですが、完全には解明されていないのです。

アレルギー

先に挙げた自己免疫疾患と同じく免疫の話になるのですが、体内の免疫が体外のあるものに対して過剰に反応してしまうのがアレルギーです。

実は多くの円形脱毛症患者が、アトピー性皮膚炎などを持つアトピー体質であるという調査結果が出ています。本人でなくともご家族などがアレルギー疾患を持っている場合が多いようです。

アレルギー体質が原因で円形脱毛症が起こる、と決まっているわけではないのですが、アトピー性皮膚炎などは特に円形脱毛症と何らかの関係があるのではないかと言われています。

また、これはアレルギーとは違いますが、甲状腺疾患を持つ人にも円形脱毛症の症状が現れることがあるようです。

遺伝

決して少なくない原因の一つだそうです。子供が円形脱毛症を発症した場合、ご家族にも同じく発症者がいる場合があります。

遺伝、と聞くとどうしようもないイメージがつきまとってしまうかもしれませんが、遺伝が原因だから治らない、ということはありません。

遺伝的に円形脱毛症になってしまう割合が高かったとしても、その他に重大な原因がないかしっかりと調べましょう。

ストレスや睡眠不足で円形脱毛症が出やすい体質だとするなら、まずは健康面に気を遣うことから始めてみるとよいかもしれません。

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子供の円形脱毛症の種類

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一口に円形脱毛症と言っても様々な種類があります。対処の仕方にも関係しますので、よく観察して、お子様がどのパターンに当てはまるのか見極めたいところです。

単発型

子供の円形脱毛症のほとんどがこのタイプのようです。主に頭部に円形のハゲが出来てしまう症状で、稀に眉やその他の体毛部分で発症することもあるようです。円の大きさは数センチ程度で、人によって様々です。

呼び方は10円ハゲが有名ですね。平安時代には「鬼に舐められた跡」という考え方があったようで鬼舐頭(きしとう)と呼ばれていたそうです。

大体の方が1年以内に完治するそうで、ストレスなどによる一過性のものとされています。しかし、場合によっては長引いて、後述する多発型へと発展してしまうこともあるようです。

多発型

複数の円形脱毛が発生してしまうのが多発型です。単発型の円形脱毛症から発展して多発型になってしまう場合もあります。

多発型の特徴は、一度治っても再発してしまい完治に時間がかかることです。1年から2年ほど、あるいはそれ以上のケースもあるようです。

複数の脱毛箇所がつながってしまい、広範囲にわたって禿げてしまうこともあるようです。そこまでいくと多発融合型となります。特に重傷化したものは難治性円形脱毛症などとも呼ばれます。

蛇行型(だこうがた)

脱毛斑が細長く、生え際に沿って出てくるタイプが蛇行型です。後頭部や側頭部が広く禿げてしまうものです。

多発型から重度の蛇行性脱毛症に移行することもあるようで、治療にかかる時間がかなり長くなる傾向にあります。もちろん短期間で治る場合もあるようですから一概には言えませんが、2年もしくはそれ以上かかることもめずらしくないようです。

汎発型(はんぱつがた)

これは円形脱毛症とは少し違うかもしれませんが、極めて少ない割合で確認されている脱毛症状です。頭部だけでなく、眉毛や睫毛、あるいは脇毛や陰毛などに至るまですべての毛が抜けてしまいます。

全身の体毛が抜けてしまう恐ろしい脱毛症ですが、どういった原因で引き起こされるのかよくわかっていません。免疫機能となんらかの関連性があるかもしれない、という説が有力なようですが、詳細は不明です。

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円形脱毛症に似た局所的薄毛

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この項目では、円形脱毛症と混同されやすい、子供に起こりうる薄毛の症状についてまとめてみました。

円形脱毛症と非常によく似ていますが、見極めるためのポイントがありますのでぜひご一読ください。

脂腺母斑(しせんぼはん)

生まれつき頭部や顔面にあるアザを指して言います。黄色調の見た目で、表面が少し隆起しており、触った感触はざらざらしています。

その部分が脱毛してあたかも円形脱毛症のようになり、結果として脂腺母斑であるということに気付く、というパターンが多いようです。

子供の成長と共に表面がイボのようになり、そこから出血することもあります。また、成人を過ぎてから悪性腫瘍にまで発展してしまうケースもあるようです。

抜毛症

抜毛症は、子供が自分で髪の毛を抜いてしまうものです。抜毛癖、あるいはトリコチロマニアとも呼ばれます。これも円形脱毛症と間違われやすいのですが、抜毛症の場合は自分で髪を抜いているのでまったく違います。

どうしてそのような行為に及んでしまうのでしょう。原因は様々ですが、生まれつき無意識に、なんらかのストレスを感じてそのはけ口にしている、などがあるようです。

多くの場合、子供は抜毛することに対して罪悪感や嫌悪感を感じ、恥ずかしく思い、結果として抜毛壁を人に隠してしまう傾向にあるようです。

ただ、ストレスが原因である場合は、抜毛という行為自体が気持ちを落ち着ける手段になってしまっているため、すぐに改善することは難しいでしょう。

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子供の円形脱毛症の治療法

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これまでに挙げた円形脱毛症の原因には、だいたい対処法が存在します。一口に円形脱毛症と言っても様々な原因、種類があることはご理解いただけたかと思いますので、まずは症状を見極めて、的確な治療方法を選択しましょう。

病院に相談する

お子様の頭部に円形脱毛症があるのを発見したら、まずは医師に相談するのが良いでしょう。一般的には皮膚科で診てもらうことが多いようです。

というのも、もし重傷化して長期間に渡る治療が必要となった場合に、的確なアドバイスを受け続けることができるからです。

単発型の軽い症状でしたら、塗り薬などの外用薬をもらって数週間から数ヶ月で治ることのほうが多いようです。保険も適用されますので心配いりません。赤ちゃんでも診てくれますよ。

大学病院などには脱毛の専門外来などもあるようですが、こちらは自由診となりますので保険が使えません。ただ、専門外来ともなると円形脱毛症になった子供だけでなく、両親に対するサポートも行き届いているようです。

まずは皮膚科で診てもらい、必要があれば脱毛の専門外来を利用するといいでしょう。脱毛症の早期発見は大事です。禿げている部分が少ない状態で治療に移ることができますので、もしやと思ったら早めに病院に行きましょう。

局所免疫療法

脱毛の専門外来を利用した際などに、もしかしたらこの方法を勧められるかもしれません。局所免疫療法とは、脱毛した部分に対して意図的に「かぶれ」を作り、毛根の活動を阻害しているリンパ球を抑制して発毛を促す治療法です。

日本ではそれほどメジャーな治療方法ではないようですが、世界では普通に行われているようで、治りにくい円形脱毛症に最も有効な治療法と言われています。

ただし、体質的に合う、合わないの差が激しいようで、人によってはひどいかぶれが起こってしまい脱毛症の治療どころではなくなってしまう、というケースもあるようです。

また、使用する薬品は研究試薬という扱いで、保険が適用されないものになります。本人の同意を得て始めて使うことができる薬です。親が最初からこの治療法を選択するのではなく、しっかりとした医師の判断に任せたほうが無難でしょう。

ストレスの原因をなくす

ストレスが原因で起こる円形脱毛症の場合、ストレスをなくすのが一番の治療方法です。と言っても、それが簡単にできるなら苦労はしません。

まず、原因がストレスであるというところまでたどり着くのも大変でしょう。子供の口から直接「○○が嫌」などと聞ければよいのですが、とにかくお子様と話し合うことが大事です。

病院での治療と併せて行っていきたいですね。最初から原因を完全になくすことは難しいかもしれませんが、まずはストレスの軽減を目指しましょう。

親が子供の円形脱毛症に気付いた時、過保護になったり神経質になったりして、それが子供にも伝わり緊張を与えてしまうことがあるようです。

本心を話してもらうためにもできるだけ自然体で接し、別に大げさなことではない、と伝えて心の安定を図るのが吉でしょう。

自分の言いたいことを伝えるのが苦手な子供の場合、時間がかかってしまうかもしれませんが、治療がストレスとなってしまわないよう気長に臨みましょう。

健康的な生活を行う

睡眠不足の項目で触れましたが、不健康だと様々な悪影響が体に及びます。しっかりと睡眠を取り、ホルモンバランスを調えて育毛を促しましょう。

また、食事にも気を遣いましょう。医食同源という言葉どおり、食事によってある程度は脱毛症の予防、対策、治療効果が期待できるようです。

抗ストレス作用があるとされるカボチャやほうれん草、ブロッコリー、春菊など、あるいはストレスへの抵抗力を高めるためにレバーや納豆、鶏肉、ウナギなどを食べるのもいいですね。

また、食べ物以外でもビタミンやタンパク質、亜鉛を補給するようなサプリメントを積極的に摂取するのもよいでしょう。

適切なシャンプーを使う

意外と見落としがちなのですが、シャンプーが頭皮によくない刺激を与えており、それが円形脱毛症を促す一因となった、というケースもままあります。

洗浄力の高すぎるシャンプーを使ってしまうと、特にアレルギーなどをお持ちのお子様は脱毛の原因になりかねません。できれば低刺激のアミノ酸シャンプーのような、頭皮に与える刺激が少ないものを使っていきたいですね。

また、シャンプーの際には頭皮マッサージを行うのがおすすめです。頭の血行がよくなって脱毛症対策になります。爪を立てないようにして、指の腹で優しく全体をほぐしてください。

お子様のためにも、今の洗髪環境がよいものなのかどうか、一度振り返ってみてください。

育毛剤を試す

赤ちゃん~小・中学生程度の子供なら基本的に育毛剤の使用は避けた方が無難です。通常、大人の育毛にとっては有効な成分であるミノキシジルやプロペシアが、子供の成長を阻害する可能性があるからです。

しかし、子供がどうしても病院を嫌がる、などの場合、成長期を終えた高校生以上なら試してみるのもありでしょう。その際は、必ず無添加・ノンアルコールの商品を使うようにしてください。副作用を起こさないようにするためです。

できれば最初から育毛剤に頼るのではなく、まずは生活全体を見直してストレスの軽減や睡眠、食生活の充実を図っていくのがよいかと思います。

髪型を変える・ウィッグ(かつら)を使用する

これは根本的な治療方法とは違いますが、脱毛症状がある期間中にどうやって過ごすか、を考えた時にたどり着く方法です。

ハゲを隠したい、周りに知られたくない、と子供が思うのは当たり前のことです。治療している最中にどうするのかを話し合ってみましょう。

最近のカツラは進化しており、一見しただけではそうとわからない商品がたくさん世の中に出ています。優秀なものはそれだけ値段も高いかもしれませんが、子供が気に入ったものを選んであげるのがベストでしょう。

あるいは、髪型を変えるだけでカバーできる場合もあります。女の子限定となってしまいますが、マッシュルームカットやボブカットなどは小さな円形脱毛症を隠しやすいようですので、美容院でスタイリストさんと相談してみましょう。

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まとめ

いかがでしたか? 円形脱毛症は、決して子供と無関係ではないということがわかっていただけたかと思います。

自然治癒する一時的なハゲなら幸いですが、そうでない場合、円形脱毛症がお子様の人生を変えてしまうということすらあり得てしまうのです。

もし子供の頭に小さな円形脱毛症を見かけたら、その子の健康的な人生のためにも、軽んじることなく真剣に向き合ってあげましょう。

と言っても、悲観的な雰囲気が子供に伝わらないようにしてあげてください。治るもの、と信じて明るくふるまい、心底安心させてあげることが一番の治療方法です。

親子で円形脱毛症について考え、家族にとってどうするのが一番なのか考えましょう。

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