ホホバオイルは顔や全身の保湿、ポイントメイクのクレンジング、マッサージ、ヘアケアなど、美容面でさまざまな用途に使えるということで人気です。また頭皮のケアとして、頭皮のクレンジングやマッサージにもホホバオイルはおすすめだと言われています。
いったいホホバオイルとはどんなオイルなのでしょうか。万能オイルとも言われるホホバオイルの効能、使い方、また育毛効果など頭皮への効果、頭皮ケアとしてのクレンジングやマッサージの方法についても確認していきましょう。
ホホバオイルとは
ホホバオイルとはどんなオイルなのでしょうか。
またホホバオイルの効能にはどんなものがあるのでしょう。
ホホバオイル
ホホバオイルは、ホホバという南カリフォルニア、メキシコなどの砂漠に生育する植物からとれた天然のオイルです。ホホバは砂漠でも育つ植物で、その水分保持力はとても高いです。
ホホバオイルはバクテリアに強く、酸化しにくいので防腐剤も不要で長期保存することも可能です。また毒性が少なく、肌にも優しく安全性が高いと言われています。皮膚科医にもスキンケア用のオイルとしておすすめされています。
肌や髪などさまざまな美容面で効果が高く、アトピー性皮膚炎や肌のトラブルがある人にも使用されています。
ホホバオイルの主成分
ホホバオイルの90%はワックスエステルです。
残りの10%にビタミンA、ビタミンD、ビタミンEなどのビタミン、オレイン酸、エイコセン酸、エルカ酸などの脂肪酸、アミノ酸、ミネラルなどが含まれています。
ワックスエステル
ホホバオイルの主成分はワックスエステルです。ワックスエステルは人の皮脂にも含まれています。人の皮脂の成分は主にトリグリセライドですが、ワックスエステルが約25%含まれています。
ワックスエステルには肌にうるおい与え、ハリを出す効果があります。普通オイルは油脂ですが、ワックスエステルは長鎖脂肪酸と脂肪族アルコールがエステル結合したものです。またワックスは通常常温では固体ですが、ホホバオイルは常温では液体です。7℃で固体になります。
浸透性
ホホバオイルは人の皮脂と同じ構造をしているため、肌への浸透性が高いのが特徴です。
肌によくなじむため、肌を保護してくれる効果もますます高まります。
天然オイル
美容にいい天然オイルといえば、ホホバオイル以外ではココナッツオイル、オリーブオイル、アルガンオイルなども有名です。
植物性のオイルは美容面でも人気がありますが、ホホバオイルはさまざまな効能に加え、酸化しにくい性質が他の植物系のオイルより優れている点です。
効能
ホホバオイルにはたくさんの効能があり、万能オイルと呼ばれています。
ホホバオイルは保湿力を高めて、みずみずしいお肌を保つ効果があり、肌が本来持っているバリア機能を高めるといわれています。ニキビを改善する殺菌作用、アトピー性皮膚炎を改善する作用など、肌トラブルに対しても効果があります。皮脂のバランスを調整する働きがあるので、乾燥性の肌でも脂性肌でも、すべての肌質におすすめなオイルです。
また、ホホバオイルを髪や肌に塗ることで日焼けによる炎症を抑える紫外線対策が、ホホバオイルを使った頭皮のマッサージにより、抜け毛の予防と育毛を促進する効果があります。またマッサージ自体にリフレッシュ効果があるので、ストレス解消にもなります。
非精製オイルと精製オイル
ホホバには非精製のゴールデンオイル、精製したクリアオイルがあります。
ゴールデンホホバオイルは品質がより良く、ビタミンも豊富、肌馴染みも良いオイルです。クリアな方はワックスエステルはそのままですが、栄養が破壊されています。単なる保湿だけなら精製したものでも良いかもしれませんが、さまざまな効能を期待するのであれば非精製の商品を購入するのが良さそうです。
ただし精製オイルは非精製のオイルに比べると刺激成分が取り除かれ、刺激が弱いそうです。未精製でも刺激は低い方です。
ホホバオイルの使用感
ホホバオイルはオイルにありがちなベタつき感が少なく、化粧水のようにサラサラとした感じです。「オイル」というとオイリーな肌の人や男性は敬遠するかもしれませんが、その点ではホホバオイルは安心です。
ホホバオイル配合の化粧品、シャンプーなどヘアケア商品も販売されていますが、オイル自体ベタつきもなく使いやすいですので、オイルを購入してさまざまな用途に利用してもいいでしょう。
おすすめのホホバオイル
ホホバオイルはたくさん種類があります。初めて使う人にもおすすめのホホバオイルをいくつか紹介します。
無印良品のホホバオイルはリーズナブルで手に入りやすいです。化粧用に精製されたもので、使い心地も良く肌に頭皮に気軽に使えます。
生活の木のホホバオイル(ゴールデン)は未精製のオイルで、とろっとした感触とにおいがあります。保湿効果が高いのにニキビが減ったという人もいます。
自然化粧品研究所のホホバオイルは透明でにおいもクセがなく、無添加で保湿力も高くリーズナブルです。たっぷり使えるので全身に気軽に使いやすいです。
ニールズヤードレメディーズのホホバオイルはイギリスのオーガニック製品、値段は高めですがにおいもなく、美肌作りと全身のマッサージに効果が高いとされています。
ホホバオイルの使い方
ホホバオイルは美容面でも優れたオイルであり、肌、髪や頭皮へとさまざまな用途に使用できます。
ホホバオイル1本でお肌の手入れからスカルプケアまでできるので、1つあると便利です。ホホバオイルの具体的な使い方について、またその手順についても簡単に紹介します。
乾燥肌のスキンケア
お風呂上りにホホバオイルを塗ると、肌の水分がオイルで蓋をされ、保湿力がアップし、乾燥対策になります。ホホバオイルは肌馴染みがよく、防腐剤も使っていないため肌への負担も少ないそうです。
朝の洗顔時は、タオルで顔を拭いた後にオイル1,2滴の量を手のひらに乗せて、ハンドプレスで顔になじませます。そのあとはいつもの化粧水や乳液をつけるだけです。簡単なスキンケア方法で乾燥予防ができます。
メイクのクレンジング
ポイントメイクのクレンジングにオイルクレンジングを使用している人も多いでしょうが、同じようにホホバオイルも使えます。
クレンジング方法は、まずホホバオイルを手のひらにとります。両手を重ねてオイルを温めた後、ホホバオイルで顔を円を描くようにマッサージし、メイクを落としていきます。落とせたらメイクを優しくティッシュオフします。ティッシュオフした後は、普段使っている洗顔料を使って顔を洗います。
ポイントメイクだけでも顔全体のメイクでも、お好みで使えば良いでしょう。
毛穴の角栓予防
ホホバオイルで鼻の角栓づまり、小鼻周りの気になる黒ずみを取り除くことができます。角栓取りにシートタイプで角栓をはがすもの、角栓を器具で押し出すものがありますが、どちらも肌を傷つけやすいです。ホホバオイルで汚れを浮かせてから皮脂を取る方が皮脂汚れを穏やかに取ることができ、かつ皮膚も傷つけません。オイルを使った角栓取りは、おすすめの方法です。
お風呂上りやホットタオルで毛穴を開いた状態にしてから、手のひらの上に500円玉ぐらいの量のホホバオイルを取ります。鼻や鼻の周囲の気になる部分に塗って、指の腹でくるくると円を描くようにマッサージをし、角栓や汚れを浮かすようにします。角栓、汚れが浮き上がってきたらオイルをティッシュで拭き取ります。ティッシュオフした後は洗顔料で洗い落とします。
お風呂の入浴剤
ホホバオイルは入浴剤にも使われています。保湿成分と筋肉をほぐす効果もあります。お風呂に8~10滴ほどホホバオイルを垂らし、かき混ぜてから入浴します。
アロマオイルと一緒に入れてもいい香りがして良いでしょう。
全身のオイルマッサージ
お風呂上がりにホホバオイルを手に取って、腕や脚になじませてマッサージします。マッサージで血行が良くなると、肌のうるおい力もアップします。
また女性の妊娠線予防にもいいと言われています。
ヘアトリートメント
ホホバオイルはヘアケアにも効果的です。ヘアオイルトリートメントとしても使用でき、髪にツヤを出す美髪効果もあります。シャンプー前にオイルを適量傷んだ毛先を中心に髪に塗って、いつも通りシャンプーします。
またはシャンプー剤やトリートメント剤に少し混ぜて使用します。オイルを直接髪に塗って、時間を置いてから洗い流すのも髪に良いです。
頭皮マッサージ
シャンプーの前にホホバオイルで頭皮をマッサージをして頭皮ケアもできます。また頭皮マッサージによる頭皮の血行促進により、育毛ケアにもなります。
マッサージの手順は、まずシャンプーの前にホホバオイルを頭皮に塗ります。マッサージによって頭皮の血行を促進し、毛穴の皮脂を取り除くようにします。マッサージのあとはシャンプーでオイルを洗い流します。
ホホバオイルの頭皮への効果
髪のボリュームが減ってきた、髪の毛の傷みが気になる、髪が細くなってきた、など髪の悩みは男性女性問わず、大人になるにつれ増えていきます。
健康な髪が育つには頭皮が健康である必要があります。ホホバオイルは頭皮にどのような効果があるでしょうか。
頭皮の乾燥対策
ホホバオイルは保湿効果がありますので、乾燥肌の人におすすめです。また頭皮は髪で隠れていますが、思っている以上に乾燥しがちです。頭皮用の保湿化粧水もありますが、わざわざ買うのも、という人はホホバオイルを利用するのがおすすめです。
頭部の何箇所かに2,3滴ずつ、ホホバオイルを頭皮に塗っていきます。または、ぬるま湯を張った洗面器にホホバオイルを手のひら500円玉程度たらして、洗面器に頭を入れてホホバオイルを頭皮に浸透させます。
頭皮の皮脂を取り除く
ホホバオイルには頭皮の皮脂や汚れを浮かせて取り除く効果があります。洗浄力の強いシャンプーでも皮脂汚れを取り除くことはできますが、皮脂は取り除きすぎるとそれを補おうとかえって皮脂腺から皮脂が分泌されることがあります。
ホホバオイルは使用後の保湿効果もありますので、乾燥しやすい人にも使いやすいです。
頭皮の皮脂の過剰分泌を抑制
皮脂には肌のバリア機能がありますが、洗い過ぎによって皮脂が一時的にが足りなくなるとかえって肌が自分を守ろうとして、皮脂腺から皮脂を過剰に分泌するという現象が起こります。
ホホバオイルは頭皮の皮脂を優しく取り除きますので、皮脂を取り去ったあとでも過剰分泌は抑えられます。またホホバオイル自体が皮脂とよく似た成分なので、皮脂が足りている状態になります。頭皮の皮脂をバランスよく分泌する効果があります。
抜け毛対策
髪の毛は2~6年の成長期を過ごした後は、やがて成長が止まって自然と抜け落ちていきます。ところが髪に栄養が行き渡らないと、成長期に髪が健康に育たないまま成長を止めてしまい、髪が早く抜けてしまいます。
頭皮の血行不良は抜け毛の原因です。頭皮の血行をよくすることで抜け毛対策になり、髪に栄養が行き渡るようになります。ホホバオイルの頭皮マッサージで、育毛対策になります。
ホホバオイルを使った頭皮ケア
ホホバオイルを使ったマッサージには育毛効果もあると言われています。
ホホバオイルを使った頭皮ケア方法を紹介します。
マッサージ前の注意点
マッサージの前に髪をよくブラッシングしておきます。
髪についた汚れをとって、からまりをとるためです。お風呂に入りながらマッサージする場合は、オイルを塗る前に髪や頭皮を濡らさないよう注意してください。
マッサージ方法
ブラッシング後、手のひらにホホバオイルをとり出します。使用量は500円玉程度をめやすにしてください。オイルを頭皮全体に塗って浸透させます。ホットタオルやビニールキャップを使うとより浸透力が高まります。
指の腹で頭皮をつかんでもむようにマッサージしていきます。生え際のあたりは円を描くようにマッサージします。全体的に生え際から頭頂部に向かって行くようにマッサージする箇所を移動させていきます。おでこ側から頭頂部へ、側頭部から、頭頂部へ、首の後ろ側から頭頂部へとマッサージをしていきます。
シャンプーで洗い流す
マッサージした後はシャンプーで洗髪し、ホホバオイルを洗い落してください。その後リンスやコンディショナー、トリートメントをします。
すすいだ後は髪をしっかりタオルドライしてください。このときにまた頭皮にホホバオイルを塗ってマッサージします。
髪を乾かす際はドライヤーでしっかり乾かします。髪の乾燥が気になるのであれば、ホホバオイルを数滴毛先に塗って乾かすと保湿効果があり、髪にツヤが出ます。
マッサージの頻度は週1回、マッサージにかける時間は5分程度です。時間がない場合はホホバオイルをシャンプーに混ぜて、シャンプーしながらマッサージするという方法もあります。
また使用するホホバオイルの量は人によって、髪の量によっても異なります。初めは少なめの量から始めて、自分に合う量を覚えていくといいでしょう。
育毛剤とホホバオイル
ホホバオイルで頭皮のマッサージをすると、育毛対策にもなるそうです。
それでは、育毛剤を使用するときも、ホホバオイルを使うことは可能なのでしょうか。
育毛剤
育毛剤によって成分は異なりますが、血行促進効果、抜け毛を促す男性ホルモンの抑制効果、髪の毛の成長と関わるイソフラボン、髪や頭皮に良いとされる栄養、頭皮の皮脂を抑制する成分などが入っています。
育毛剤は1日2回、成分を浸透させるためにもシャンプーの後に使うのが効果的です。夜使用する場合は、シャンプー後に使うことになります。
育毛剤とホホバオイル
ホホバオイルを育毛剤のように使うことはできませんので注意してください。オイルが頭皮に多く残っていると逆効果です。
育毛剤との併用は可能ですが、先にホホバオイルを頭皮に塗ると、保湿成分が頭皮をバリアーしているため、育毛剤が浸透しない可能性があります。育毛効果のためにも育毛剤を使用後時間が経ってから使うといいですが、手間になるかもしれません。
まとめ
ホホバオイルは保湿効果が高く、ビタミンなどの栄養も含んだ天然のオイルで、美容に気を使う女性に人気です。肌への浸透性が高く、高い保湿効果があります。乾燥するお肌の保湿に、メイクのクレンジングに、お風呂の入浴剤に、全身のマッサージに、ヘアケアに、そして頭皮ケアとして頭皮のマッサージ、クレンジングにも効果があるとされています。
ホホバオイルを使って頭皮をマッサージすることで余分な皮脂を取り除いたり、血行を良くする効果があります。頭皮の環境が良くなることで、育毛の効果も見込まれています。育毛効果があるということで、男性にも注目されているオイルです。
万能オイルと呼ばれる安全性の高いホホバオイルを、抜け毛予防や育毛対策、傷んだ髪のケアにも、よかったら活用してみてください。
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