脂漏性湿疹が頭と頭皮に出来たときの対処法は?自分で出来る頭皮ケアを紹介!

脂漏性湿疹(脂漏性皮膚炎)は皮脂腺の多い顔や頭皮、胸や背中、腕などで赤みを帯びたり皮膚が荒れてかさぶたができたり、かゆみを伴う症状です。特に頭皮や鼻周りのかゆみや湿疹に悩まされる例が多いようです。頭皮の症状が悪化すると抜け毛が起きることもあります。

原因は皮脂分泌が過剰に分泌されること、マラセチア真菌が異常繁殖すること、ホルモンバランスや刺激物の摂取なども考えられます。どのような治療法があるのか、またどんな治療薬があるのでしょうか。日常生活で注意するべきことは何かについても説明していきます。

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脂漏性湿疹とその症状

後姿男性

脂漏性湿疹とはどんな症状を指すのでしょうか。

また頭皮の脂漏性湿疹と薄毛には関係があるのでしょうか。

脂漏性湿疹の症状

脂漏性湿疹は脂漏性皮膚炎とも言われます。脂漏性湿疹は顔や頭皮や体にもできる、赤み、かゆみ、皮膚がカサカサした状態になって、かさぶた状になって落ちたりする症状です。湿疹はできてもかゆみはなかったり、我慢できないぐらいかゆみがある人もいたり、人によって症状の現れ方は異なります。

古くは発疹が円形であること、乾燥していること、など細かいところまで症状が定義されていたようですが、 藤浪得二氏らの「脂漏性湿疹について」 皮膚 Vol.4 (1962)では皮脂分泌の多いところで起こる湿疹と解釈がゆるやかになったようです。

アトピーなど別の皮膚病、皮膚炎とも間違われやすいですが、正しい処方をしないと悪化することもありますので、上記のような症状があったら皮膚科で診てもらいましょう。

脂漏性湿疹の部位

脂漏性湿疹が起こりやすい部位は、頭皮や髪の生え際、額や鼻の周囲、背中、胸、わきの下などです。

皮脂分泌の多い部位は脂漏部位と呼ばれます。

頭皮の脂漏性湿疹

皮脂分泌が活発になり、フケがでるようになります。また毛穴に皮脂がつまって参加することでニオイが出ます。

炎症やかゆみ、またかさぶた状のものができたり、起きた炎症により抜け毛の原因になることもあります。頭皮は髪の毛に隠れているので、湿疹が出ていてもわかりにくいです。異常を感じたら頭皮をチェックしてみましょう。

顔の脂漏性湿疹

顔も皮脂分泌が活発です。脂性肌の人は顔に脂漏性湿疹を起こしやすく、鼻の周囲や額など脂っぽくなりやすいところに発症しやすいです。ニキビかと思ったら脂漏性皮膚炎だったということもあります。

また脂性肌なのにカサカサしやすかったり赤みが出るような肌トラブルがあるのは、混合肌、敏感肌なのではなく実は脂漏性湿疹なのかもしれません。

ニキビと脂漏性湿疹の違い

ニキビは赤みがありふくらみがありますが、かゆみはありません。

頭皮にできることもありますがフケは出ません。かゆみはフケの症状が見られれば、それはニキビではなく脂漏性湿疹の可能性があります。

アトピー性皮膚炎と脂漏性湿疹の違い

アトピーも脂漏性湿疹もかゆみが起こりますが、アトピーでは脂漏性湿疹のように皮膚がはがれてくるようなことはありません。

またアトピー性皮膚炎は乳液やステロイドで改善しますが、脂漏性湿疹では改善されません。

脂漏性湿疹の情報サイト

サッポー美肌塾」では、脂漏性皮膚炎以外にアトピーや敏感肌など、肌トラブルについても情報提供しています。サッポーの「スキンケア相談室」では電話、FAX、インターネットで相談を受け付けています。

管理人の脂漏性皮膚炎改善体験談」では画像入りで解説されています。

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脂漏性湿疹の原因

悩む男性

脂漏性湿疹の原因は、皮脂分泌の過剰、マラセチア真菌の繁殖です。

またホルモンバランスの乱れや、皮脂分泌を過剰にするものを摂取することも原因と考えられます。

皮脂分泌の過剰

脂漏性湿疹は生まれて間もない赤ちゃん、そして男性、女性問わず大人にできる湿疹です。赤ちゃんは生まれてから3か月くらいまでは皮脂の分泌量が多いこと、毛穴が小さくて詰まりやすいことが原因で、脂漏性湿疹を起こします。赤ちゃんの場合は成長するにつれ、自然と治っていきます。

大人は毛穴は成長していますが、皮脂分泌量が多かったり皮脂が肌に残っていると、皮脂や汗の多い環境を好む皮膚にいる常在菌(マラセチア菌)が、脂漏性湿疹を引き起こします。

マラセチア菌

マラセチア菌は癜風(でんぷう)菌という肌に常在するカビの一種です。カビ菌であるマラセチア菌は、肌を弱酸性に保つ役割があり、犬や猫の皮膚にもいる皮膚カビです。ニキビの原因はアクネ菌ですが、脂漏性皮膚炎の原因は肌カビであるマラセチア菌です。

皮脂が多くなると脂漏性湿疹の原因菌であるマラセチア菌も多くなり、頭皮や顔、体に炎症やかゆみが起きてしまいます。頭皮で起こると抜け毛になることもあります。

ホルモンバランス

男性ホルモンが増えると、皮脂分泌が増えてしまいます。

また角質を厚くする作用もあるので、毛穴が狭くなって皮脂が毛穴に詰まりやすくなってしまいます。不規則な生活やストレスが原因で、ホルモンバランスが乱れることがあります。

マスト細胞

マスト細胞は白血球と同じ免疫細胞の一つです。

マスト細胞が過剰に働くと、刺激で炎症やかゆみが引き起こされることになります。マスト細胞が過剰に働くことで脂漏性皮膚炎、酒さ・酒さ様皮膚炎が引き起こされます。

肌への刺激

紫外線や汚れ、汗、熱いお風呂に入るなど熱の刺激、冷たい刺激、またマッサージやメイクなどでの刺激が、マスト細胞が過剰に働く原因になることがあり、脂漏性湿疹を起こすことがあります。

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脂漏性湿疹の治療法

錠剤鉄アレイ

脂漏性湿疹(皮膚炎)と疑われる症状があれば、皮膚科に相談しましょう。

治療には外用薬が主に使われます。

皮膚科

脂漏性湿疹が疑われる場合、皮膚科で診てもらいましょう。

アトピー性皮膚炎、その他の皮膚炎である可能性もあります。

抗真菌剤治療

脂漏性湿疹の治療には、真菌=カビであるマラセチア菌をおさえるために、抗真菌剤という外用剤を使った治療方法が主に使われます。

外用薬が処方されますが、抗真菌剤を使ったシャンプーを使うことでも症状が改善されることがあります。

ステロイド外用薬

脂漏性湿疹の症状が重い場合、ひどい炎症が起きている場合があります。

この場合は炎症を鎮める目的で、ステロイド外用薬が使われます。

内用薬

治療には外用薬だけでなく、内用薬として抗ヒスタミン剤とビタミン剤も処方されます。

脂漏性湿疹はビタミンB2とビタミンB6の不足でも引き起こされるからです。

治療期間

顔で2~3週間、頭皮で4~6週間の治療期間が必要とされています。

症状が重い場合は長くかかります。早めに治療を始めれば完治も早くなるので、脂漏性湿疹の疑いがある場合は早めに皮膚科医に相談し、治療をスタートさせましょう。

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脂漏性湿疹の治療薬

手のひら薬

脂漏性湿疹の治療には主に外用薬、内用薬が使われます。

市販薬も含めて、どのような治療薬があるのでしょうか。

抗真菌剤ケトコナゾール

抗真菌剤はマラセチア菌などの真菌を抑える効果があります。ケトコナゾールは抗真菌外用剤として塗り薬、シャンプーに使われています。ニゾラールの名前で販売されています。

ケトコナゾール(ニゾラール)の薬にはクリーム、ローション、スプレータイプがありますが、通常は1日2回塗布します。

ステロイド外用剤

脂漏性湿疹はかゆみを伴うので、その炎症を鎮めるためにステロイド剤(副腎皮質ホルモン剤)が使われることがあります。

リンデロン、ロコイド軟膏などがあります。ステロイド剤は副作用がありますので使用量、回数を守りましょう。

ビタミン剤

ビタミンB群は皮膚の粘膜、皮脂、新陳代謝に関わっています。

そのため皮膚科で脂漏性湿疹の改善のために、ビタミンB2やB6が処方されます。

その他の治療薬

内用薬の抗菌剤、抗ヒスタミン剤、抗アレルギー剤などを処方されることがあります。

抗真菌薬が真菌を抑える作用があるのに対し、抗菌薬は細菌による感染症に使われるものです。

市販薬

外用ステロイド剤では作用の比較的弱いテラ・コートリル軟膏、市販薬では強めのフルコートfがあります。かゆみを抑える抗ヒスタミン成分の入っている薬には新レスタミンコーワ軟膏、ムヒHDがあります。内用薬の小粒タウロミンは皮膚疾患に効く薬で、カルシウム、ビタミン、アミノ酸などの栄養成分も配合されています。

漢方薬では頭皮のフケに効果がある麻杏薏甘湯(まきょうよくかんとう)、皮脂を抑制し、抗炎症作用のある消風散(しょうふうさん)、鼻周りの炎症に効く十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)、顔の赤みを改善する黄連解毒湯(おうれんげどくとう)があります。

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脂漏性湿疹のセルフケア

寝ている男性

脂漏性湿疹の改善のために、治療薬以外にも日頃からできるケア方法や日常生活で気をつけることには何があるでしょうか。

日頃使っているシャンプーや洗顔料、食事や生活習慣など、改善できる点を確認していきましょう。

シャンプー

脂漏性皮膚炎には抗真菌剤であるケトコナゾールが配合されているニゾラールシャンプーが治療に使用されています。しかしニゾラールシャンプーは日本では売られていないので、皮膚科で処方されたニゾラールローションをシャンプーに混ぜて使うという方法がとられています。

しかし、シャンプーが肌に合わなければ効果も期待できません。使用する際は低刺激のシャンプーを選ぶようにしましょう。アミノ酸系は洗浄力が優しく、肌に優しいです。石鹸シャンプーも評判が良いですが、石鹸カスが残りやすいという説も、頭皮に残ると逆効果なので注意してください。

また市販のものでも抗真菌作用のあるシャンプーがあります。ライオンの「オクトセラピエ薬用スキンケアシャンプー」は、有効成分ピロクトンオラミンにより、真菌の繁殖を防ぎます。

持田ヘルスケアの「コラージュフルフルネクストシャンプー」も殺菌作用があり、抗真菌、抗酸化・抗菌成分が配合されていて、脂漏性湿疹の人にも使用されています。抗真菌成分にミコナゾール硝酸塩、殺菌成分にオクトピロックスが使われています。

洗髪方法

シャンプー後の頭皮にシャンプー剤やコンディショナー、またヘアワックスなどの整髪料が頭皮に残っていると、マラセチア菌の繁殖の原因となります。

シャンプーで洗髪するときに、しっかり洗い落とすようにしましょう。

洗顔

顔に起きた脂漏性湿疹のケアには、洗顔料選びにも注意しましょう。洗浄力の高い洗顔料は肌に強い刺激を与えてします。脂漏性皮膚炎では皮がむけるような皮膚トラブルがありますので、強い刺激によりさらに悪化させてしまう可能性があります。肌に低刺激な洗顔料を選びましょう。

脂漏性湿疹は過剰な皮脂分泌が原因ですが、皮膚表面で皮脂を取りすぎると、足りない皮脂を補おうとかえって皮脂分泌が増えてしまうことがあります。肌を乾燥から守るためにも皮脂を落とし過ぎないよう注意しましょう。また抗炎症成分、ただし肌への刺激が強くないものが入っていれば、脂漏性湿疹の改善に効果が期待できます。

化粧品

肌に合わない化粧品で、炎症の原因になるマスト細胞が活発になることもあります。また脂漏性湿疹を起こしている肌はとても敏感です。刺激の強い化粧品は避けましょう。敏感肌対策にスキンケアの化粧品を選ぶ際は、無添加、無着色、アルコールフリーのものを選ぶようにしましょう。

脂漏性湿疹を起こしていると皮膚がカサカサとしますが、油分を与えるのは逆効果です。基礎化粧品を選ぶときは乳液やクリームなど、油分の多いものは避けましょう。さっぱりし過ぎた化粧水のみでもうるおいが足りないので、保湿成分の高い化粧水で肌をうるおわせるようにします。

菌活肌ケア

スピノワ化粧品が提唱している「菌活肌ケア」は、単に殺菌、抗菌するだけではなく、肌にいる常在菌を活かしながら肌を育むものであり、体の内から、外から、肌を育むケアです。

脂漏性湿疹にも対応できる化粧品を提供しています。

ストレス

ストレスでニキビができることもありますが、ホルモンバランスが乱れて皮脂の分泌量が増えたことが原因と考えられます。

皮脂の過剰分泌も脂漏性湿疹の原因ともなりますので、ストレスをためないようにすることも心がけましょう。

栄養バランスの良い食事

脂質の高い食事は皮脂分泌を促します。から揚げやコロッケなどの揚げ物、脂肪の多い肉、ベーコンやウインナー、ケーキなど、脂質の高いものを摂りすぎないよう気をつけましょう。

またコーヒーなどカフェイン、香辛料などの刺激物も皮脂分泌を活発にすると言われています。脂漏性湿疹を起こしている場合は量を控えた方が良さそうです。

ビタミンB群は皮脂や肌の調子を整えてくれます。野菜やレバーなど、ビタミンB群のとれる食品も積極的に食事に取り入れましょう。

脂漏性湿疹を治療中、また完治した人も今後再発しないよう、日頃の食生活で思い当たることがあれば食生活改善も実践しましょう。

生活習慣の改善

睡眠不足で肌荒れが起こることがあります。睡眠がたりないと皮脂の分泌量が多くなることがあり、脂漏性湿疹の原因となります。

生活リズムを整え、夜更かしをしないよう規則正しい生活を送ることも予防と対策になります。

育毛剤の使用を控える

頭皮の脂漏性湿疹で抜け毛が起きることがあります。炎症によって起こる脱毛をを脂漏性脱毛、毛穴に皮脂が詰まって起こる脱毛を粃糠性脱毛といいます。

抜け毛というと育毛剤を使用することで改善することがありますが、それは男性型脱毛症の場合です。育毛剤の刺激が頭皮環境を悪化させることもありますので、皮膚科で相談しましょう。

日常生活で気をつけること

紫外線で頭皮の炎症が悪化する可能性があります。帽子や日傘で頭皮を紫外線からガードするようにしましょう。

ブラシやクシなどの頭皮の刺激や熱すぎるお風呂も症状を誘発することがあります。治療中、治療後でも日頃の生活において、脂漏性湿疹の起こる原因になることを避けるよう、生活改善をはかりましょう。

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まとめ

脂漏性湿疹(皮膚炎)は、過剰な皮脂分泌によって皮膚の常在菌であるマラセチア菌が異常繁殖することで起こります。また皮膚の赤みはマスト細胞によっても引き起こされます。脂漏性湿疹の改善には、過剰な皮脂分泌を抑えること、マラセチア菌の繁殖を抑えること、炎症を抑えマスト細胞が活発にならないよう余計な刺激を与えないことが必要になります。

過剰な皮脂分泌を抑えるにはシャンプーや洗顔で清潔にすること、食生活の改善、生活リズムの改善、ビタミンB群を摂取することで皮脂分泌をコントロールすること、ストレスをためないことなどが対策として考えられます。

マラセチア菌を抑えるためには抗真菌外用薬、抗真菌作用のあるシャンプーの使用などが考えられます。炎症を抑えるためにステロイド外用剤を使用、熱すぎるお風呂、紫外線、肌に合わない化粧品などの刺激も避けましょう。育毛剤は症状を悪化させる可能性があるので避けてください。

症状が軽いうちから治療を始めれば治りも早いですので、気になったら少しでも早く医療機関に相談しましょう。

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