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AGA治療法や薄毛治療法は投薬治療だけでなく、直接頭皮に施術する治療方法もあります。その中でも育毛メソセラピーという治療法は治療薬での効果を高め、発毛効果の出現を早める、副作用の少ない治療方法として知られています。
育毛メソセラピーは各医療機関によって、施術方法や使用される薬剤や成分など異なります。育毛メソセラピーとはどのような治療法なのでしょうか。今回は育毛メソセラピーでのAGA・薄毛治療法特集となります。
育毛メソセラピーとは
育毛メソセラピーはAGA治療や薄毛治療で行われる施術法の一つです。
メソセラピーといえば美容外科などでも脂肪を取る手術などで行われていますが、薄毛治療でも行われているんですね。まずは育毛メソセラピーの特徴について確認していきましょう。
育毛メソセラピーの治療方法
美容外科などで行われているメソセラピーは、脂肪細胞を溶解することで痩身に利用される施術の方法です。育毛メソセラピーでは頭皮に直接AGA治療や薄毛治療で使用する薬剤や、育毛や発毛を促進する成分、栄養素などを、注射器などを使って頭皮に注入する治療方法です。
頭皮に直接薬剤や栄養を注入することで、毛根の毛乳頭や毛母細胞に成分を届けやすくして、投薬治療のみでの治療より薄毛の改善効果を早めたり、高めることができると言われています。
クリニックによって育毛メソセラピーの名称は異なっており、施術の方法や頭皮に注入する薬剤、成分も異なっています。育毛メソセラピーと治療薬を併用して治療を進めるのが一般的です。
育毛メソセラピーに使われる成分には女性に使用できないAGA治療薬の成分もありますが、医療機関によって女性に合わせたメソセラピーが行われていたり、医療機関が患者に併せて調合する場合もあります。
例えば東京にあるクリニックだと湘南美容外科(AGAルネッサンスクリニック)では「毛髪再生メソセラピー」、AGAスキンクリニックでは「Dr’sメソ」、銀座総合美容クリニックでは「ノーニードル育毛メソセラピー」という治療法の名で、育毛メソセラピーが行われています。
治療薬は一般の皮膚科でも処方されますが、育毛メソセラピーはどこの皮膚科でも行われているわけではありません。発毛治療を行っているAGAクリニックや薄毛治療専門クリニック、薄毛治療専門病院で行われている薄毛治療法です。
投薬や塗布での薬剤治療は人気治療法ですが、治療薬で効果が現れにくいとき育毛メソセラピーも利用することで効果が出やすくなると言われています。薄毛の進行が進んで毛髪量が少ないケースでも、カウンセリングでおすすめされることもあるようです。
育毛メソセラピーは半年や1年を1クールとして治療計画を立てるケースが多いようです。
育毛メソセラピーで痛みはある?
育毛メソセラピーは注射針を使って治療するので、頭皮に痛みを感じることはあります。クリニックによって痛みを軽減できるよう針を使わなかったり、患部を冷やして痛みを軽くするなどの処置がとられています。
例えば銀クリAGA(銀座総合美容クリニック)のノーニードル育毛メソセラピーでは針を使わないので痛みはなく、ひんやりした感触があったというレビューもあります。
育毛メソセラピーの副作用
頭皮に直接薬剤を注入することで、痛みを感じることもあります。また血流が活発になり赤みが見られることも多いです。
注入する薬剤(ミノキシジルやフィナステリドなど)による副作用の心配がありますが、過去に副作用が出ている場合はクリニックによって医師に相談し薬液から外すことも可能です。
基本的には育毛メソセラピーでの副作用はほとんどないとされているようです。
育毛メソセラピーの安全性
注射針を使う治療は、各医療機関の衛生管理にもよりますが、感染症などの危険性はあります。ただし今のところそのような事故の実例もなく、副作用の危険も少ないということですが、症例も少ないため安全性が高いとも低いとも言い切れないのが現状のようです。
育毛メソセラピーの費用
東京のクリニックの治療費用を見ると、湘南美容外科(旧ルネッサンスクリニック)の毛髪再生メソセラピーは1回69,800円、AGAスキンクリニックのDr’sメソは1回で54,000~75,600円、銀座総合美容クリニック(銀クリ)のノーニードル育毛メソセラピーは1回19,440円となっています。
治療は6回~12回、毎月治療を受けるのが一般的です。治療費用の相場はおおよそ1回あたりで2~7万円、半年間治療を受けて15~40万、1年間治療を受けて30~70万円となります。
AGA治療薬などでの治療に比べると、かなりの費用がかかることが伺えます。治療効果の高い施術を受けたければ、口コミなどで総合評価の高く、発毛実績のある医療機関を選ぶと良いようです。
育毛メソセラピーの施術方法
育毛メソセラピーの施術には従来では注射針を使って薬液を注入していましたが、注射器を使用しない方法や、針を使わない痛みの少ない施術法もあります。育毛メソセラピーで行われている施術方法についていくつか紹介します。
針を使う育毛メソセラピー
注射器を使って薬液を注入する方法には、パピュール法やナパージュ法があります。パピュール法は頭皮の真皮層近くまで注射針を入れて、薬液を注入する方法です。痛みを感じますが、育毛メソセラピーの中で最も治療効果の高い方法と言われています。
ナパージュ法は頭皮の浅い層まで注射針を入れて、薬液を注入する方法です。パピュール法のように頭皮の深くまで針を刺さないので、比較的痛みを少なくなります。しかし、その分効果が現れるまで時間もかかるとされています。
ダーマローラー法は注射器ではなく、極細の針がたくさんついているローラーを、頭皮に使う方法です。多少痛みがあるようです。
注射針を使った施術は痛みを感じますが、医療機関によっては頭皮を冷やして痛みを軽減する方法もとられています。
ノンニードルの育毛メソセラピー
電気穿孔法(エレクトロポレーション法)では細胞膜に短い電気パルスを流して小さな穴を頭皮に開けて、薬液を浸透させる方法です。炭酸ガスレーザーを使う方法もあります。
電気穿孔法などの針を使わない方法は、従来の育毛メソセラピーより痛みが少ないのが特徴です。痛みの感じ方には個人差もありますが、痛みをほとんど感じなかったという声もあります。
育毛メソセラピーの成分
頭皮に直接治療薬の成分や育毛・発毛を促進する成分を注入することで、治療薬のみの治療より高い発毛効果が期待できる育毛メソセラピーですが、どのような成分が注入されるのでしょうか。育毛メソセラピーで注入される成分と、その効果について説明します。
ミノキシジル
ミノキシジルは発毛剤でも有名な成分です。AGAやFAGA(女性の男性型脱毛症)でも使用される発毛効果のある成分です。発毛剤(外用薬)でも効果が現れる人もいますが、成分が合わなくて頭皮に炎症を起こす人もいます。
ミノキシジルの内服薬もありますが、多毛症や心臓、血圧に関わる副作用の報告もあります。頭皮に直接注入することでミノキシジルの成分がより毛乳頭に届きやすくなり、効果が現れやすくなると期待できます。
フィナステリド
AGA治療薬プロペシアの有効成分です。AGAの原因である男性ホルモンのジヒドロテストステロン(DHT)を作る、還元酵素5αリダクターゼの働きを抑制する作用があります。還元酵素5αリダクターゼの働きを抑制することで、AGAの進行を防止する効果があります。
AGAはDHTが毛乳頭のレセプターと結合すると脱毛因子を生成し、ヘアサイクルの成長期が短くなると抜け毛が増えて、薄毛になってしまいます。
フィナステリドには肝機能障害、性欲減退、抑うつなどの副作用も報告されています。内服薬は肝機能障害を引き起こす可能性が高いですが、育毛メソセラピーだとその点心配がないとされています。
フィナステリドは女性には使用できない治療薬なので、女性の薄毛治療では使用されません。
成長因子
KGF(FGF-7・毛母細胞成長因子)は髪の主成分ケラチンを作る毛母細胞の増殖と活性化、発毛を促す作用があります。
IGF-1(インスリン様成長因子)は傷ついた細胞を修復し、毛母細胞の分裂を促して髪を健康に育てる作用があります。
bFGF(塩基性繊維芽細胞成長因子)は血管や皮膚を再生、毛母細胞を活性化する作用があります。
VEGF(血管内皮細胞因子)は血管を新しく作り、頭皮の血流を良くすることで毛包を活性化、発毛を促進する作用があります。
アミノ酸、ビタミン、ミネラル
髪が健康に育つのに必要な栄養素である、アミノ酸、ビタミン、ミネラルも育毛メソセラピーで注入されます。アミノ酸は髪の主成分ケラチンの原料です。ビタミンやミネラルは、アミノ酸からケラチンが生成されるのを助ける働きをします。
その他薬液に含まれる成分
ヘアサイクルの成長期を長くして、5αリダクターゼを抑制する作用がある「銅ペプチド」、毛乳頭のミトコンドリアを活性化して育毛促進する「コエンザイムQ10」、保湿効果により頭皮環境を整える「ヒアルロン酸」などがあります。
育毛メソセラピーの効果
育毛メソセラピーの施術法や成分について見てきましたが、育毛メソセラピーにはどれほどの治療効果があるのでしょうか。医療機関の症例による発毛効果や発毛率、体験談なども確認してみましょう。
育毛メソセラピーの発毛効果
AGA治療に効果的という育毛メソセラピーですが、どのように効果的なのかというと、治療薬を服用するのみより早く薄毛改善効果が現れ、発毛率も高くなるということです。
治療薬のみでの治療だと、治療開始から6か月頃で改善が見られ、1年後に毛量がかなり増えてきたと実感できるとされています。さらに治療開始2~6年で発毛をさらに実感できるとされています。
しかし育毛メソセラピーを治療薬と併用する場合、治療開始より3か月頃で発毛が実感でき始め、半年にはかなり生えそろい、1年後にはさらに高い発毛を実感できるそうです。
育毛メソセラピーの発毛率
ある医療機関によれば育毛メソセラピーを受けた人の発毛実感率は99%もあったというほど、発毛への効果を感じられた人が多かったそうです。治療開始直後3か月は特に、育毛メソセラピーでの発毛率の高さが際立つようです。
あるAGAクリニックによれば、AGA治療薬での発毛率と、育毛メソセラピーを併用した場合の発毛率を比較したところ、治療薬での1年後の発毛率と同じぐらいの薄毛治療効果が、育毛メソセラピーを併用した場合たった3か月後で改善が見られたそうです。
育毛メソセラピーで発毛が見られ、早めに改善したら、あとは治療薬のみでAGAの進行を抑えれば良いそうです。
育毛メソセラピーの体験談
育毛メソセラピーを受けて効果が現れたという人の体験談によると、「育毛サロンなどの施術も受けたけれど、メソセラピーで効果を大きく感じた」「3か月で産毛が生えてきて、半年で黒くなり、9か月で髪が濃くなった」などの声が寄せられています。
ただし育毛メソセラピーは毛包がなければ発毛効果は期待できません。もし毛包が寿命を迎えているなら、発毛させることはできません。
他のAGA・薄毛治療法と育毛メソセラピーとの比較
AGA治療法や薄毛治療法にはさまざまな方法があり、治療薬、発毛剤(外用薬)、HARG療法、自毛植毛法などが挙げられます。それぞれの治療法の費用や効果、向いている人などを育毛メソセラピーと比較しながら紹介していきます。
投薬治療との比較
AGA治療薬のプロペシアを服用することで、AGAの進行を防げます。プロペシアかジェネリックのフィナステリドかによって、また医療機関によっても治療薬の費用はまちまちですが、1か月分で5,000円程度となり、メソセラピーを併用するとしないではかなり異なってきます。
AGAが初期段階の人、髪の量を今のままで維持できれば十分という人は、プロペシアのみで足りるでしょう。発毛を期待する人、AGAが進行している人はプロペシアのみでは不十分な可能性があります。発毛効果のあるミノキシジルの外用薬や内服薬を処方されることもあります。
女性はプロペシア(フィナステリド)が服用できません。女性のびまん性脱毛症などの薄毛治療薬として、パントガールが処方されることがあります。
投薬のみでは足りない場合、発毛効果をあ早めたい人は、育毛メソセラピーか他の治療法が必要になります。
発毛剤との比較
ミノキシジル発毛剤は薬局でも購入可能です。より濃度の高いミノキシジルが必要であれば医療機関、または海外製のものを個人輸入を利用すれば入手できます。費用は1か月で5,000円~8,000円程度となり、治療に育毛メソセラピーを加えるよりかなり安く済みます。
ただし一般的な発毛剤は頭頂部の薄毛改善に効果的ですが、生え際の薄毛は難しいとされています。発毛剤が使えない人、効果がなかなか現れない人は育毛メソセラピーなど他の治療法の検討が必要かもしれません。
HARG療法との比較
HARG治療も育毛メソセラピー同様、頭皮から成長因子やHARGカクテル(アミノ酸やビタミンなど)を注入する方法です。日本医療毛髪再生研究会認定の医療機関のみで受けられ、治療に使われる製剤は品質の高いものです。
製剤の品質が高い分、HARG療法の治療費は価格設定は高め、1回8~15万円程度かかり、1年で軽く100万円を超えるコースもあります。AGA以外にも円形脱毛症にも効果があったと症例も報告されています。
育毛メソセラピーより効果が高いかもしれませんが、治療費の予算がどれぐらいなのかによるでしょう。
自毛植毛との比較
育毛メソセラピーでは毛包がなければ発毛させることができません。しかし薄毛が進行して毛包がない場合も、自毛植毛なら発毛させることが可能です。自毛植毛は自分の後頭部の毛包を発毛させたい部位に移植する治療法です。
各医療機関や植毛する本数などにより費用が変わってきますが、50~120万円程度かかると見ていいでしょう。毛包が生きている場合は、育毛メソセラピーで治療するのがおすすめされているようです。
まとめ
育毛メソセラピーとは頭皮に直接薬剤や成長因子、アミノ酸やビタミン、ミネラルなどの栄養分を注入して発毛を促す、AGA・薄毛治療の方法です。治療薬と併用して行われるのが一般的です。毛根が生きていれば、育毛メソセラピーでの発毛効果は高いと言われています。
施術法には針を使う方法と使わない方法があり、ノンニードル法は痛みがかなり軽減されます。しかし針を頭皮の真皮層近くまで刺すパピュール法が効果が高いとされています。
治療薬での効果を高めたい、効果を早く出したいという場合に育毛メソセラピーはおすすめされています。メソセラピーでの治療開始3か月後の発毛率は、治療薬のみでの治療開始1年後の発毛率に匹敵するそうです。
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