育毛に効果がある成分にはどんなものがある?育毛剤やシャンプーなどに含まれる育毛成分を紹介!


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薄毛治療で使われる治療薬の成分や、育毛剤、育毛シャンプーなどにはいろいろな成分が使われています。特に育毛剤は独自の育毛有効成分を売りにしているので、育毛剤によって成分がかなり異なることがほとんどです。

治療薬や育毛剤に含まれている成分には一体どのようなものがあるのでしょうか。そしてその成分にはどのような効果があるのでしょうか。よく名前の聞かれる成分を中心に、どのような効果で薄毛の予防改善に役立つのか、説明していきます。

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AGA治療薬の成分

男性に最も多い脱毛症である、AGA(男性型脱毛症)の治療で主に使われている薬の成分は、抜け毛を阻止するタイプと発毛を促進するタイプの2つに分かれるそうですが、どのような成分があるのでしょうか。注意すべき点についても説明します。

日本皮膚科学会推奨のAGA治療薬

日本皮膚科学会(日本皮膚学会は誤り)がAGA診療ガイドラインを定め、ミノキシジル、プロペシア(フィナステリド)、自毛植毛、塩化カルプロニウム、t-フラバノン、アデノシン、サイトプリン・ペンタデカン、ケトコナゾールなどを使った治療法を推奨度のランク付けを行い、5段階のうちで最も高い評価なのが、ミノキシジルとフィナステリドです。

ミノキシジルとフィナステリドどちらの成分も、AGA治療薬の成分としてよく使われている成分です。効果が高い分使用上の注意や副作用もあるため、自己判断での使用をせず、注意書きや医師の指示を守るようにしましょう。

ミノキシジル

ミノキシジルは血管拡張作用のある薬で、もともと高血圧の治療薬として開発されました。後に発毛効果があることがわかり、薄毛治療用に研究開発されて、AGA、女性の薄毛治療にも使われるようになりました。

ミノキシジルの血管拡張作用によって、血流が良くなって髪に栄養が行き渡る効果があります。さらに髪の成長因子であるVEGFやKGFといったタンパク質の生成を促進することにより、毛母細胞の分裂が活発になって髪が成長するとされています。

ミノキシジルは頭皮に直接塗る外用薬、発毛剤や育毛剤の名称で使われるものと、内服するタイプのものもあります。ミノキシジル配合のシャンプーもあります。

ミノキシジルは男性のAGA治療に使用されますが、女性用に濃度を薄くしたミノキシジルの外用薬もあります。

ミノキシジル配合の発毛剤

日本で厚生労働省に認可された唯一のミノキシジル配合の発毛剤が、大正製薬のリアップシリーズです。リアップは1999年に生まれて長年愛用されているミノキシジル配合の育毛剤・発毛剤です。当初はミノキシジル1%配合の商品のみでしたが、後に5%配合のリアップX5、現在はリアップX5プラスローションを出しています。

海外のものではロゲイン、カークランド、ポラリスシリーズがあります。ロゲインはミノキシジル配合の最初の外用薬で、リアップが販売権利を購入した経緯があります。

リアップシリーズは薬局でも購入可能ですが、リアップ以外のミノキシジルを入手するにはAGAクリニックや海外から購入するという形になります。

ミノキシジルの臨床試験

大正製薬のリアップX5を使った臨床試験データによると、12週で6割近い人に改善が見られ、24週で9割近い人に改善が見られたという結果が得られました。毛髪数の増加、また太い毛髪の増加も見られ、髪を多く、太くする効果があると考えられます。

ミノキシジルの育毛剤に関する詳しい記事はこちらになります。合わせて参考にしてみてください。

ミノキシジルの効果について。知っておきたい副作用や外用薬などの利便性について。

フィナステリド

フィナステリドは元々前立腺肥大の治療に開発された薬で、毛乳頭に存在する還元酵素5αリダクターゼ2型の作用を抑制する効果があります。5αリダクターゼ2型を抑制することで男性のAGAの改善効果があることがわかり、AGA治療薬としても販売されるようになりました。最初のフィナステリドのAGA治療薬がプロペシアです。

5αリダクターゼは男性ホルモンDHTを生成し、毛周期(ヘアサイクル)の成長期の髪を退行期や休止期に移行させてしまう作用があります。そのため抜け毛が増えて髪が薄くなるのがAGAの症状です。

後にデュタステリドという5αリダクターゼ1型・2型の両方の作用に抑制効果のある薬が開発されました。5αリダクターゼ1型は皮脂腺に存在し、2型と同様、前立腺肥大とAGAに関わっています。デュタステリドが有効成分の「ザガーロ」も国に承認され、AGAクリニックでも処方されるようになりました。

フィナステリドは抜け毛の抑制効果レベルは高いですが、ミノキシジルのような劇的な発毛効果まではあまり期待できません。抜け毛の抑制効果が高いフィナステリドと、発毛効果の高いミノキシジルの併用が効果的とされています。

フィナステリドの臨床試験

日本で行われたAGA患者の人対象の臨床試験において、フィナステリドを1年服用した58%の人に頭頂部の改善が見られ、40%の人に進行が見られませんでした。さらに3年後で78%の人に改善が、20%の人に進行が見られませんでした。

3年でフィナステリドを服用した人の98%で、AGA改善効果、またはAGA進行の抑制効果が見られたと考えられます。

治療薬の副作用と注意点

ミノキシジルは血管拡張作用により、特に内用タイプのものは動悸など心臓に負担をかける恐れがあります。女性は濃度の高いものは使用できませんので、女性用のミノキシジル外用薬を使用しましょう。

フィナステリドは女性には効果がありません。成人男性の男性型脱毛症のみに効果があります。妊娠・授乳中の女性は薬に触れないように(特に割ったもの)、原則薬は割らないようにしましょう。副作用として肝機能障害、生殖機能の障害、抑うつ症状なども報告されています。

治療薬は毛根への作用が強いため、正常なヘアサイクルに戻るために人によって初期脱毛が起こることがあります。初期脱毛の期間も薬を継続するようにしましょう。

フィナステリドに関する詳しい記事はこちらになります。合わせて参考にしてみてください。

フィナステリドの副作用を紹介!育毛効果以上に重く影響を与えるその実態とは?

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血行促進効果のある育毛成分

育毛剤には血行促進効果のある成分が含まれているものが多いです。血行を促進することで髪に血液中の栄養が行き渡りやすくなり、育毛を促進する働きがあります。血行促進効果のある育毛成分にはどのようなものがあるのでしょうか。

アデノシン

アデノシンは生体内にもともとある成分で、血行を促進し、発毛促進因子FGF-7を生成します。FGF-7による毛根の毛母細胞活性化効果により、ヘアサイクルの成長期を長くする効果があります。アデノシン配合の商品には資生堂のアデノゲンのシリーズがあります。

センブリエキス

センブリエキスは漢方でも使われている成分で、リンドウ科の植物センブリから抽出されたエキスです。血行促進作用があり、皮膚の温度を上げ、皮膚細胞の代謝改善、育毛を促進する効果があるとされています。

多くの育毛剤に含まれて、有名な商品ではチャップアップ、フィンジア、ベルタ育毛剤、マイナチュレなどがあります。

塩化カルプロニウム

アデノシンと同様AGA診療ガイドラインでC1というランクになっています。副交感神経を刺激する成分であり、ミノキシジルより効果は穏やかなようですが、血管を拡張して血行を促進する効果があり、毛母細胞を活性化する成長因子が生成されます。育毛剤のカロヤンシリーズ、円形脱毛症の治療に使われるフロジン液に含まれています。

イチョウ葉エキス

血管拡張作用のあるエキスで、記憶力を良くし、認知症の改善にも効果があるとされています。アレルギーや冷え性にも効果があるとされ、アメリカではイチョウ葉エキスのサプリメントは人気です。

イチョウ葉エキスは血流を良くする作用があるため育毛促進効果が望め、抗酸化作用・抗炎症作用もあるそうです。イチョウ葉エキスが含まれている育毛剤には、チャップアップ、イクオス、ブブカなどがあります。

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男性ホルモンに作用する育毛成分

AGA治療薬のフィナステリドは、5α還元酵素を阻害することで、男性ホルモンDHTの生成を抑制する効果があり、男性のAGAで抜け毛の改善に役立つ薬です。育毛剤でもフィナステリドのように、ホルモンに作用する薬があるのでしょうか。

ヒオウギエキス

ヒオウギエキスはアヤメ科の植物であるヒオウギから抽出されたエキスです。ヒオウギエキスは女性ホルモンに似たイソフラボン誘導体が多く含まれており、男性ホルモンDHTを生成する5αリダクターゼの作用を抑制する効果があります。

MMP-1と呼ばれるコラーゲンを分解する酵素の生成を抑える効果もあるので、頭皮のアンチエイジング対策にもなります。コラーゲンとヒアルロン酸の働きを促進し、保湿効果があります。頭皮をしなやかに保ち、髪の健康に良い頭皮環境を作ります。

ヒオウギエキスは育毛剤ではチャップアップ、薬用ポリピュアEX、フィンジア、ブブカなどにも含まれています。イソフラボンが多く含まれているということで、育毛シャンプーなどのヘアケア商品以外に、化粧品にも含まれています。

オウゴンエキス

オウゴンエキスはシソ科の植物であるコガネバナの根から抽出されたエキスです。ヒオウギエキス同様、5αリダクターゼを抑制することで男性ホルモンDHTの生成を抑え、コラーゲンを分解する酵素MMP-1の抑制作用があります。

オウゴンエキスが使われている育毛剤にはチャップアップ、ブブカなどの含まれています。

男性ホルモンDHTを抑制する成分

5αリダクターゼによって生じる男性ホルモンDHTは、ヘアサイクルの成長期を短縮してしまいます。そのため、5αリダクターゼの働きを抑制する育毛成分が、育毛剤に配合されていることも多いです。ヒオウギエキス、オウゴンエキス以外にも、ノコギリヤシ、フラボステロンなども5αリダクターゼの働きを抑制する成分として知られています。

ノコギリヤシは前立腺肥大症の改善に効果があるとされています。AGAに対してはどこまで効果があるか未知数の部分もあるようですが、長く摂取することで効果があったという報告もあるようです。

亜鉛はタンパク質から髪の主成分であるケラチンを生成するのに必要なミネラルであり、また5αリダクターゼの働きを抑制するはたらきもあります。ノコギリヤシと亜鉛のサプリは薄毛対策用のサプリメントとしても人気です。

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その他の育毛に効果的な成分

治療薬・育毛剤などの育毛成分には、血行促進効果により育毛を促進するもの、男性ホルモンDHTの生成を抑制し、抜け毛を減らすものがあることがわかりました。さらに他にも効果のある育毛に効果的な成分はあるのでしょうか。

免疫細胞を活性化させるフコイダン

コンブやメカブなどの海藻類に含まれているフコイダンという成分が、NK(ナチュラルキラー)細胞を活性化させる効果があるそうです。NK細胞とは体内に入ってきたウイルスや細菌を攻撃する細胞のことで、活性化することで免疫力が高まると言われています。

フコイダンは特にガゴメ昆布に多く含まれています。熱にも強いので、ガゴメ昆布を調理したものからでもフコイダンを摂取できます。

またフコイダンには保湿効果もあり、毛髪成長因子であるFGF-7を増加させて、毛乳頭細胞の働きを活発化させる作用もあります。

フコイダンを含む育毛剤ではルプルプ薬用育毛エッセンスがありますが、ルプルプは高分子フコイダンと低分子フコイダンのWのフコイダンを配合することで、頭皮の表面と毛穴の奥の両方に成分を浸透させる効果があるとしています。

保湿と毛母細胞を活性化するM-034

よくおすすめされる育毛剤として、チャップアップやブブカが育毛情報のサイトで紹介されていたりしますが、2つの育毛剤に共通な成分が、M-034という海藻エキスです。天然由来の成分ですが、保湿効果、血行促進効果、毛母細胞を活性化させる効果があるとされています。

毛乳頭を活性化させるペンタデカン酸グリセリド

ペンタデカン酸グリセリドは、以前はペンタデカン、今は毛髪カイノベートという育毛剤に使われている成分です。ペンタデカン酸グリセリドはヘアサイクルの休止期にある髪の毛乳頭細胞に働きかけて、発毛を促進するというものです。BMPとエフリンというタンパク質に働きかけて発毛を促進する効果があるそうです。

抗炎症作用がある甘草エキス

甘草(かんぞう)はマメ科の植物で、根や茎から抽出されたエキスが甘草エキスです。甘草の成分にグリチルリチン酸ジカリウム(グリチルリチン酸2K)という成分が含まれていますが、高い抗炎症作用、抗アレルギー作用、殺菌作用があるということで、化粧品やシャンプー、医薬品、そして育毛剤にも使われています。

1日の摂取量が40mgを越えると偽アルドステロン症をおこすことがあります。偽アルドステロン症は体内のナトリウム濃度が増えたり、カリウム濃度が減少します。通常の使用の範囲内であれば問題はないそうです。

抗酸化作用のあるビタミンとエキス

抗酸化成分は老化の原因になる活性酸素を抑える成分で、育毛を促進させるのにも欠かせない成分です。育毛剤にも配合されている抗酸化作用のある成分には、ビタミンC、ビタミンE、アセロラエキス、ザクロエキス、ヨーロッパシラカバ樹皮エキスなどがあります。

育毛に欠かせないビタミンB群

ビタミン類はどれも育毛に役立つ栄養素ですが、特にビタミンB群は育毛に欠かせないビタミンと言われています。治療薬や育毛剤とともに、積極的に摂っておきたい栄養素です。

ビタミンB2は皮脂分泌をコントロールし、頭皮の状態を良くする効果があります。B2とB6は細胞のターンオーバーを活性化させます。レバーやうなぎ、鶏のささみ、バナナやアボカドに含まれています。

ビタミンB3(ナイアシン)は頭皮の血行を良くし、カツオやナッツ、豚レバーに含まれています。B5(パントテン酸)は髪の毛のもととなる毛母細胞の細胞分裂を活性化させます。レバーやしいたけ、卵にも含まれています。

ビタミンB7(ビオチン)は髪の毛を太くして、皮膚を健康に保ちます。頭皮の血行を促し、炎症を抑える効果があります。ビオチンは最近注目されているビタミンで、シャンプーにも使われています。レバー、くるみ、ほうれん草などに含まれています。

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まとめ

ミノキシジルとフィナステリドはAGA治療に有効な成分として、日本皮膚科学会にも認められている成分です。ミノキシジルは男性の治療だけでなく女性の薄毛の症状にも濃度の薄いものが使用されています。フィナステリドは男性のAGAのみに有効とされています。

ミノキシジルもフィナステリドも効果は高いですが副作用もあり、医師の処方も必要なもので気軽には使いづらいところもあります。育毛剤は副作用も少なく日頃の手入れに取り入れやすいですが、種類が非常に多く、育毛成分もまちまちです。

実際に育毛剤を購入する前に情報を集めて、育毛成分についてもよく確認しておくと良いでしょう。またノコギリヤシ、亜鉛、ビタミンB群などのサプリも育毛に効果的とされています。併せて摂取するのもおすすめです。

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