ハゲにはいろんな原因があります。たとえば、頭皮環境が悪化するような生活をしているとか、髪の毛の洗い方が悪いとか、ケアの仕方が間違っているとか、よく聞かれるものは皆さん重々承知のことでしょう。
しかし、それらの原因と言われるものの中には「それは本当?」と思ってしまうものもあります。その一つが目に関するものであり、眼精疲労が溜まっているような人たちはハゲに繋がってしまうというものになります。はたしてこの説は本当なのでしょうか?
眼精疲労はハゲになる?
ハゲになる原因として、稀に出てくるのが眼精疲労との関係です。
そこで、まずはこの眼精疲労とハゲの関係性について確認して行きましょう。現代社会は目の疲れが多発する世の中なので、仮に関係性があるとなった場合はハゲになる可能性が高い世の中になっていると言えるでしょう。
栄養素を奪い合ってしまう
眼精疲労が多い人はその眼精疲労から回復するために、栄養素を欲するようになります。
疲労回復のために栄養を摂取するのは当たり前のことなので、目も同じような働きが生じると考えてください。
この眼精疲労から抜け出すために必要になる栄養素がビタミンB群やL-システインといったものになります。ここで髪の毛に詳しい人ならピンときているかもしれませんが、この栄養素というのは実は髪が育つのに必要となってくる栄養素なのです。
つまり、髪の毛に必要な栄養素が眼精疲労からの回復に必要になってくるので、慢性的に眼精疲労が治らないという人はどうしても髪の毛に必要な栄養素が使われにくくなってしまって、ハゲになる確率が高まると言えるのでしょう。この部分だけでも、ハゲとは関係があると言えそうです。
ビタミンB群と髪の毛の関係について
ビタミンBにはいろんな種類がありますので、その中のどれかが髪の毛に対して強い作用をもたらしていると感じる方もいるでしょう。実はほとんどのビタミンBが髪の毛にプラス作用をもたらしてくれるので、髪が気になる人には必須になる栄養素なのです。
ビタミンB2
まず、ビタミンB2と呼ばれているリボフラビンは皮脂分泌量を抑えてくれる作用があります。悪い油を大量摂取することが多い現代人にとって、このビタミンB2の作用は必須である頭皮を清潔な状態に保つためには有用になってくるのです。
ビタミンB3
ビタミンB3(ナイアシン)は頭皮の血行を促進してくれますし、ビタミンB5(パントテン酸)は毛母細胞を活発化させてくれるので髪の毛が効率よく作られるようになります。ビタミンB6はケラチンタンパク質という髪の毛を構成する成分の生成効率を上昇させてくれる作用があります。
ビタミンB7
ビタミンB7(ビオチン)を摂取すれば髪の毛を作るために必要になるアミノ酸の代謝効率が上昇しますし、ビタミンB9(葉酸)は血液を作る作用があることから血行促進に繋がると考えられ、頭皮環境を清潔な状態に保つ作用ももたらしてくれます。ビタミンB12(シアノコバラミン)も毛細血管が強くなることから栄養素が行き渡りやすくなり髪の毛をしっかりとしたものにしやすくなるのです。
このように、多くのビタミンB群は髪の毛にとっても必要な効果をもたらしてくれるので、これが眼精疲労ばかりに使われるようになってしまうのはかなりの痛手と言えるでしょう。
L-システインと髪の毛の関係について
美白効果があるとしてサプリメントにもなっており、実際に購入されている方も多いこのL-システインは肌の健康状態もさることながら、髪の毛の健康状態にもプラス作用をもたらしてくれるのです。
まず、このシステインは毛髪を構成している主成分のケラチンの合成に必要な物質であり、毛根に送られる必要性が非常に高い栄養素となっております。
このシステインがないと毛根にある毛乳頭から毛母細胞に対して髪の毛を作るようにと命令が入ったとしても、なかなか細胞分裂が進まないので髪の毛の生成が遅滞します。
システインは抗酸化作用があり老化を抑える作用もあるので、そちらの作用によってハゲになるのを防止するという意見もありますが、髪の毛のヘアサイクルの成長期に必要になる成分としての機能のほうがよりハゲに直結している部分と言えるでしょう。
メラニン色素を抑えるので美肌のために摂取している女性も多いのですが、ハゲが圧倒的に多い男性こそが必須となる栄養素であるということも認識していただきたいです。
血行不良によって薄毛が発生する
眼精疲労の状態にある人は目の周りの筋肉が凝り固まります。そのため、目の疲れが起因して肩や首の筋肉もかなり硬くなりやすいのです。そうなると肩・首・目といった部分が血行不良となります。これがかなり髪の毛にとって致命的です。
髪の毛に必要な栄養素はどうしても首から上に行く必要があるのですが、首回りが血行不良になるとそれだけ栄養素が届く確率が減ります。血行不良はいろんなところで髪の毛にとって致命的であると言われておりますが、眼精疲労によっても引き起こされることを知らない人も多いので周知の事実としたいところです。
また、首や肩が血行不良になるのだから、眼精疲労に人たちは頭皮も血行不良になってしまう可能性が高いと言われており、頭皮マッサージが必須となっている人は実はかなり現代人では多いと考えられています。
これら二つの作用によって、眼精疲労がひどい人はハゲになる確率が高いと言われているのです。ただし、「眼精疲労の人=ハゲになる」というわけではなく、あくまで確率が高まると考えましょう。
そもそも、眼精疲労の原因は何?
眼精疲労の原因はパソコンやスマホの見過ぎということは誰にだってわかることですが、それ以外にも何か私たちが気がついていない原因が含まれているのでしょうか。
パソコンやスマホやゲームなどの長時間の使用
目を酷使すると言われた場合、真っ先に浮かぶのがパソコン・スマホ・ゲーム・テレビ・タブレットといった端末や電子機器の使いすぎ及び見過ぎでしょう。
しかし、現代人においてスマホやパソコンは必需品となっており、それらが仕事でも使われるものとなってきている人たちは話が大きく変わります。
デスクワークが中心の人たちは、1日に15時間程度スマホやパソコンの画面を見ていることもあり、非常に目に悪い状態が続いているのです。これはもはや避けられない状態ですので、眼精疲労からの脱却方法を模索するしかありません。
長時間の読書
パソコンやスマホの画面を見るという行為がよく眼精疲労のお話では取り上げられますが、趣味が読書であるという人も要注意です。
細かい文字をひたすら目で追いかけるという作業は思った以上に目を酷使するので、眼精疲労にどうしても繋がってしまうでしょう。
病気の可能性
インフルエンザなどの体に大きな影響をもたらす病気になっていると、実は眼精疲労の症状が出やすくなるのです。
これは、虫歯等の歯の状態や更年期障害、自律神経失調症といった病気も眼精疲労に繋がるので、普段から目には気をつけている人でも何らかの病気がトリガーとなって眼精疲労に繋がってしまうことがあります。
また、パソコンやスマホを使いすぎたことで眼球が乾燥する病気のドライアイになってしまうことも危険な状態と言えます。ドライアイになると涙の質が低下して涙液も減少するので目の表面に傷がつく確率が上がり、眼精疲労が多発するようになるのです。
もちろん、それ以外の白内障や緑内障といった目の病気も、病気になっていない方々よりも目の状態が悪いので眼精疲労になる確率は高まっているのです。
視力低下や近視や乱視
視力低下でピントが合わなくなるとどうしても無理矢理ピントを合わせるという作業が入るので、眼精疲労になりやすくなります。また、近視や乱視、老眼が進行することで水晶体の厚さを調節するために筋肉の緊張状態が長時間続くようになり、眼精疲労の原因となってしまうこともあるでしょう。
これは、コンタクトレンズや眼鏡のピントが合っていない人にも当てはまりますので、「細菌目の疲れがひどい気がする」という人は、一度眼科に行って検査して貰った方がいいでしょう。
車の運転による目の酷使
そこまで頻繁にパソコン作業やスマホをいじるという行為をしない人たちでも、眼精疲労になっているケースは多々あります。その原因の一つが車の運転でしょう。車の運転はどんなに慣れた道でもかなり目を酷使します。ちょっとしたミスが命取りになるのが自動車運転ですので、目の疲労も溜まっていくのです。
これは営業でひたすら車移動が多い方や、タクシーや引っ越し屋さんのドライバーにも当てはまるので、パソコン作業から遠い人たちでも眼精疲労になっていることがしばしばあるのです。「自分は関係ない生活をおくっている」と感じる人たちも自分たちの生活を見つめ直してください。
精神的ストレスが眼精疲労に繋がる
ストレス社会にとって聞き飽きたのが、ストレスによる体の影響でしょう。そんなストレスの罪の中に、眼精疲労も加わってくるようです。ストレスを強く感じている人は自律神経が乱れてしまうので、副交感神経と交感神経のバランスも乱れます。
基本的に、副交感神経が優位の状態になっているときに、筋肉の修復が行われますので、この副交感神経が優位の状態を作れないでいると、修復作用が間に合わなくなってしまい、眼精疲労に繋がってしまうようになります。
眼精疲労とは、目の周辺の筋肉疲労が最大の原因なのですが、その筋肉疲労から解放される瞬間がストレスによって減ってしまうということなのです。
自律神経の乱れはホルモンバランスの乱れから繋がることもありますので、女性の方々で更年期に入った人たちは要注意と言えます。ホルモンバランスの乱れから男性ホルモンが優位になって毛髪に悪影響が出るケースもありますので、気をつけましょう。
眼精疲労はAGAと関係ある?
多くの男性を苦しめているAGAですが、このAGAと眼精疲労から生じるハゲは関係性があるのでしょうか。気になる部分ですのでチェックしていきましょう。
AGAの仕組みとは異なる
まず、男性型脱毛症のAGAは男性ホルモンのテストステロンが5αリダクターゼという酵素によってジヒドロテストステロン(DHT)という悪性ホルモンになってしまうことが原因です。
このホルモンが髪の毛に成長させないように働くのでヘアサイクルが乱れるようになり、抜け毛や薄毛が加速します。このAGAになると生え際や頭頂部の髪の毛の成長期がやたらと短くなり抜け毛が増えて薄毛が加速します。
このようにAGAはホルモンや酵素の働きが機序となっているので、眼精疲労とは関係が無いと言うことです。ただし、直接的には関係が無いかもしれませんが、間接的には関わりがあると言えるでしょう。
間接的には関係がある
しかし、眼精疲労はAGAと間接的な関わりがあります。AGAの最たる原因はDHTの大量発生及び5αリダクターゼの存在なのですが、その人の状況次第でAGAの進行度合いはかなり違うのです。
つまり、AGA対策のために育毛剤や発毛剤を使ったケアを行って、日々髪の毛にプラスになる生活を行っていた人に、DHTが発生したとしてもそこまで影響は出ませんが、逆に髪の毛の必要な栄養素が不足し、血行不良の状態を引き起こしている様な人たちはAGAになったら一気に抜け毛が増えてしまいます。
眼精疲労になると血行不良が頭皮や目の周りに発生するようになりますし、眼精疲労の人たちはホルモンバランスの乱れが生じていることも考えられますので、眼精疲労の人がAGAになると一気に毛髪の状態が悪化する恐れがあると言えます。
眼精疲労の人は交感神経が優位になりがちですので、ただでさえホルモンバランスの乱れが発生しているのに、これにAGAが追加されることで一気に薄毛が加速する危険性があると言えるでしょう。
薄毛対策や脱毛予防を実行している人にとって眼精疲労対策もすると考えると、改善法だらけになって大変かもしれませんが、己の髪の毛を守るためには必須な行いであると考えて一気に覚えてしまいましょう。
眼精疲労対策には何をする?
それでは、具体的に眼精疲労や疲れ目対策とはどのような行動になるのかを考えていきましょう。
いくつかはありきたりのものがありますが、それは過去から言われ続けているものなので信憑性が高いと理解してください。
目を休ませる習慣をつける
極論は文字を読む回数を減らして、パソコンやスマホの画面を見ないようにすることです。
しかし、現実的にそれは不可能なので、できる限り休ませる習慣をつけてください。たとえば、1日に1回は蒸しタオルを使って目の周りを暖めてください。これだけでも血行がかなり改善するので効果があるのです。
それ以外にも、目薬を適度にさすことで症状を抑えることもできますし、1時間に1回は遠くを見るように意識すれば緊張する毛様体筋を弛緩させることができるようになるので、眼精疲労が弱まります。睡眠時に目を温める商品も売られているので、それを試すのもいいでしょう。
作業中の姿勢に気をつける
パソコン作業を毎日10時間以上続けている人たちにとって、座りながらの作業は当たり前のものとなっておりますが、その当たり前の状況ゆえに、座り方に変な癖がついている人が多くいます。
姿勢が悪いと目や肩、そして首に負担が必要以上に発生するようになるので、血流の悪化が加速して肩こりや首の痛みを引き起こします。そうならないようにデスクワーク中心の人は画面までの距離は40~50cm程度離して、机の側面がへその高さにくるように椅子の高さを調節し、椅子には深く腰掛けて背筋を伸ばすように意識してください。
目の体操やストレッチをする
体が硬くなったときに、ある程度ほぐすためにストレッチを行っている人も多いでしょうが、それは目にも必要な行いなのです。
具体的には目を一度ぎゅっと閉じた後に、頭を動かさないで黒目をぐるっと一回転させましょう。右回転1分左回転1分と時間を決めて1時間に1回実行するのが有効です。
基本的に、パソコン作業やスマートフォンを見るという行為は一点を見続ける作業に該当するので、近いところにピントを合わせ続けております。そのため、ピントを調節する部分の毛様体がかなり疲弊しているのでこの目玉を回すという作業でこりをほぐす必要があるのです。
目のマッサージをする
頭皮マッサージが血行促進のためには有効であると言われているように、目の周りもマッサージをすることが血行促進には有効になります。
具体的には眉頭の部分にあるさん竹・目尻の横にある肉が薄い部分の瞳子りょう、目頭のくぼみにある睛明、下まぶたから指一本分だけ下にある四白といったツボの周辺を軽くマッサージしてください。
よく場所がわからないという人でも、抑えるとツーンとした痛みが発生する場所がツボですので、1カ所を5~6回ほど刺激してあげましょう。眼球を押すとか目を擦るという行為はNGとなっています。
目に必要な栄養素を補給する
眼精疲労対策として有効なのは食べ物から栄養素を補給することです。現代人においてスマホは必需品であるため、大学生や高校生という若い年代でも眼精疲労になってしまい、ハゲとの関係性を気にするべき人が増えております。
そのような人たちは、ビタミンA・B群・C・E・ルテインという栄養素を中心に摂取するようにしてください。ルテインは知らない人も多いでしょうが視力回復効果があると言われており実験でも成功しているので、この界隈では有名な栄養素なのです。
マリーゴールドなどに含まれているので、ハーブティーとして摂取してみてはいかがでしょうか。
特に、ダイエットをするために栄養不足になる人が現代日本では大量にいますので、薄毛改善や眼精疲労対策のためにも、食生活に対する意識を高めるようにしてください。薄毛改善効果はなかなか発揮されないので、眼精疲労から対策を行って薄毛にならないようにした方がいいのです。
ストレスを減らし運動をする
運動不足がやっぱり血行不良の原因としては大きいので、できる限り運動をするようにしましょう。自分が続けられるような運動を継続して毎日実行するようにしてください。
メガネを用意するのは費用がかかるのでちょっと億劫という人でも、ストレス解消のための運動ならただでも可能ですので、できることから始めましょう。
運動不足は生活習慣の改善にも必須ですので、改善策というよりは、健康維持と割り切って実行したほうがいいかもしれません。
眼精疲労対策は必須である
現代人においてスマートフォンやパソコンを使う頻度は圧倒的に高く、眼精疲労対策は以前からずっと騒がれております。騒がれてはいるものの、どうしようも無いと諦めている人が圧倒的に多いのが現状です。
仕事だから仕方が無いという考えはとっても理解できますが、そこで放置していては最悪若ハゲになってしまいますので、作業時間を減らせない肩はしっかりと眼精疲労対策を実戦できるようにしてください。
関連記事としてこちらの記事もあわせて参考にしてみてください。
・頭皮がかゆい原因は乾燥とストレスだった!シャンプー選びや問題を解消する方法を紹介!
・頭皮の保湿に効果的な方法は?おすすめのシャンプーやローションを使った方法を紹介!
・頭皮ににきびが出来る原因は?早く治す対処法と効果的な薬やシャンプー選びについて