シャンプーが泡立たない原因は?泡立ちの仕組みと対策方法を紹介!

シャンプーの泡立ちは、シャンプー剤、水、空気、頭皮と髪の毛といったシャンプーに関わるいくつもの要素が重なって、泡の質や量、そして持続力などが決まります。

そして、じつは泡立ちはそのシャンプー剤の洗浄力を左右し、さらにそのシャンプー剤の価値につながる大事な要素になるのです。

シャンプー剤を選ぶとき、選択基準の1つとして、泡立ち具合いをチェックする人はあまりいないのではないでしょうか。

さて、購入したシャンプーの泡立ちが悪かったらどうしますか? ここでは、シャンプーの泡立たない原因とその対策を、さまざまな面から探ってみることにします。

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シャンプーの泡立ちを決める4つの要素

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シャンプーの泡立ちは、シャンプー剤、水、空気、頭皮と髪の毛の状態の4つの要素で決まります。

そのほか、シャンプー剤が変わった、カラーリングやパーマをした、生活環境が変わったなども、それまでのシャンプーの条件を変えることになり、泡立ちが悪くなることもあるでしょう。

シャンプー剤の量で違う泡立ち方

泡立ち具合いは、シャンプー剤の使用量で異なります。もちろん泡立ちは、シャンプー剤の量が多いほどよくなります。逆に、シャンプー剤の量が必要量を満たしていなければ、十分な泡立ちは望めません。

ただし、シャンプー剤の量が多ければその分汚れがよく落ちて、頭皮や髪の毛がより清潔になって健康になるというわけではありません。

シャンプー剤は、量が多ければ弊害をもたらすこともあります。

例えば、シャンプー剤の量が多すぎると、必要以上に皮脂を洗い流してしまい、頭皮の乾燥やフケ、抜け毛の原因をつくることもあります。泡立ちも大事ですが、頭皮と髪の毛のために、シャンプー剤の適量の使用について日ごろから注意したいものです。

シャンプ剤の適量は、頭全体にまんべんなくいきわたる量です。シャンプー剤のボトルを1回プッシュして出てくる量は、一般的な容器で3mlくらいです。

使用量の適量の目安は、女性のセミロング、肩につくくらいの長さのボブなら、およそ6ml。シャンプー剤によっては、1プッシュ半から2プッシュくらいでもいいかもしれません。

ショートヘアなら、2分の1プッシュから1プッシュで十分。これは男性の短髪も同じです。胸より下まであるロングヘアなら、3プッシュくらいでしょう。

ちなみに、携帯用やトライアル用の小分けパックの容量は10mlが多いようです。使う際に、容量を確認してください。女性のショートヘアや男性の短髪なら、数回に分けて使いましょう。

泡立ちを決めるのは洗浄成分

シャンプー剤の泡立ちを決定するのは、配合されている洗浄剤、つまり界面活性剤です。

とはいっても、泡立ちのいい界面活性剤を使用しているシャンプーが、頭皮や髪の毛にいい影響を与えるものであるかは別です。

泡立ちがよく、それに加えて頭皮や髪の毛にプラスになるシャンプーの方がいいのはいうまでもありません。

界面活性剤の種類と特徴

シャンプー剤に使われる界面活性剤には、アミノ酸系、石けん系、高級アルコール系の3種類があります。その3種類の性質と特徴を、簡単に説明します。

[アミノ酸系]

アミノ酸系の界面活性剤は、グルタミン酸、アラニン、グリシンなどを材料にしています。

よく使用されるココイルグルタミン酸ナトリウムは、グルタミン酸をアルカリで加水分解してつくられます。

体の組織の元になるアミノ酸と同じ成分でつくられているということで、この界面活性剤を使用しているシャンプーは好評です。

[石けん系]

古くから使われている、種類もたいへん多い界面活性剤です。

天然の油脂に含まれている脂肪酸、ステアリン酸、オレイン酸などにアルカリを反応させてつくります。オレイン酸ナトリウムなどがよく使われているようです。天然の油脂は弱酸性ですが、石けんになるとアルカリ性になります。

自然志向の高い人に好まれて使用されます。

[高級アルコール系]

高級アルコールとは炭素原子の呼び名で、炭素数が少ないと低級アルコール、炭素数が多いと高級アルコールと呼ばれます。

ラウリン硫酸Naやラウレス硫酸Naという界面活性剤がこれにあたります。

ラウリル硫酸Naはたいへん小さな分子で、頭皮に浸透しやすい界面活性剤です。浸透しやすいということは、頭皮にとっては刺激になります。そのため、分子を大きくして浸透力を弱めたのがラウレス硫酸Naです。現在ではラウリル硫酸Naは使われなくなりつつあります。

この3種類の界面活性剤で、泡立ちがいいのは高級アルコール系と石けん系です。アミノ酸系は一般的に、泡立ちはよくありません。

水分量が少ないと泡立ちが悪い

水分量とは、頭皮や髪の毛の含まれている水分のことで、シャンプーの泡立ちの重要なポイントです。

シャンプーをする際には、予洗いとして、まずお湯洗いで髪の毛を濡らします。このとき、髪の毛の根元まで十分に濡らさないと、シャンプー剤の量をいくら多くしても泡立ちがよくありません。

髪の毛の根元まで十分に濡れていると、頭皮がしっとりと柔らかくなります。3〜5分くらいかけてシャワーで予洗いし、髪の毛を根元から濡らしましょう。

髪の毛の量が多かったり、髪の毛が硬いことも、泡立ちを悪くする要因になります。さらに時間をかけて、少なくても5分以上、予洗いをします。

泡立ちにくいといわれるベタイン系のアミノ酸界面活性剤のシャンプーも、頭皮や髪の毛に十分に水分が含まれていれば泡立ちがよくなるはずです。

お湯の温度が泡立ちを左右する

市販されているシャンプー剤の多くは、38℃前後のお湯で泡立つようにつくられています。

それより低い温度のお湯では、皮脂や髪の毛の表面についている脂分やスタイリング剤が浮き上がりにくくなってシャンプーと水分が混ざりにくく、泡立ちが悪くなります。

反対に、お湯の温度が高すぎると、頭皮への刺激が強すぎて炎症を起こすことがあります。

適温のお湯でのシャンプーは、泡立ちがよくなるのはもちろん、汚れを確実に落として適量の皮脂を洗浄します。

水の質も泡立ちに大きく影響

海外旅行先で、日本から持っていったシャンプー剤を使ったら泡立たなかったという経験のある人は多いのではないでしょうか。

シャンプー剤の泡立ちには、水の質が大きく影響します。水の質は、ミネラル分などの含まれている成分量で決まります。

水に多く含まれているミネラルに、マグネシウムとカルシウムがあります。この2つのミネラルが、水1000ml中にどのくらい含まれているかで水の「硬度」が決まります。

WHOによる基準では、水1000ml中のマグネシウムとカルシウムの量が120mg以下の場合を「軟水」とし、120mg以上が「硬水」となります。

日本では、水道水は市販されているミネラルウォーターなどほとんどが軟水です。一方外国では、とくにヨーロッパや北米では多くの地域の水が硬水です。

軟水用につくられている日本製のシャンプー剤は、硬水のヨーロッパや北米の国では泡立ちが悪くなることが多いのです。

日本国内でも、沖縄など硬水の地域はあります。そうした硬水の地域で使うシャンプー剤は、硬水対応のものを使いましょう。

空気を取り込むとよく泡立つ

美容師さんによると、美容院でのシャンプーはしっかりと泡立てることが基本とされ、それにはシャンプー剤と水と空気の3条件が揃わないといけないとされているそうです。

シャンプーするときに、髪の毛とシャンプー剤の中に空気をしっかりと混ぜ込むようにするのだそうです。

猫の手のように、爪を立てずに空気を含むように手のひらを丸めて、泡立てます。髪の毛全体を大きく動かして、優しくこすり洗いをします。このようにすると、泡立ちやすくなります。

美容師さんのシャンプーの練習は、空気を混ぜ込んで泡立ちをよくするテクニックを身につけることから始まるのだそうです。

頭皮や髪の毛にある泡立たない原因

食堂の厨房や焼肉店などの油を長時間加熱する屋内、排気ガス・花粉・PM2.5・黄砂などの大気汚染物質が飛んでいる場所。工事現場のような埃や土煙が大量に舞い上がっている場所など、生活環境の汚れで頭皮や髪の毛が汚れていることもシャンプー剤の泡立ちを悪くします。

そのほか、風邪などでお風呂に入れずシャンプーもしていない、夏の暑い時期に汗を大量にかいて皮脂の分泌も増えている、空気が乾燥する冬などは乾燥から皮膚を守るために皮脂の分泌量が増える、といったことも頭皮や髪の毛を皮脂汚れに導き、シャンプー剤の泡立ちの悪さにつながります。

また、頭皮には乾燥肌(ドライスキン)と脂性肌(オイリースキン)の2タイプがあります。

脂性肌は皮脂の分泌量が多く、頭皮に余分な皮脂がたまりがちです。そのため、髪の毛も皮脂汚れがひどくなることが多くなり、シャンプー剤の泡立ちは悪くなります。

ダメージヘアも、シャンプーのときの泡立ち具合いを悪くします。そして、ダメージが進行している場合は水分が髪の毛に浸透しやすく、最初はふつうに泡立ちますが、洗っているうちに泡がなくなってしまうことがあります。

泡立ちを悪くするスタイリング剤

市販されているスタイリング剤は、ヘアウォーター、ブロー用、ヘアクリームやミルク、オイル、エアゾールやポンプのヘアフォーム、ワックス、ジェル、ミスト、スプレーなどさまざまな種類があり、ヘアケア効果のあるものなども含め、数え切れないほどの商品があります。

スタイリング剤によっては、泡立ちが悪くなることもあります。ヘアウォーターやクリームやミルクなど、水性のスタイリング剤はシャンプー剤の泡立ちにほとんど影響はありません。

泡立ちを悪くするのは、髪の毛をガッチリ固めるヘアアレンジなどの際に使う油分の多い整髪料です。例えば、ハードワクスやハードスプレーです。また、アウトバストリートメントでつけた後に手がベタベタするようなものは、シャンプの泡立ちを悪くします。

以上のようなシャンプーの際に泡立ちが悪いスタイリング剤は、空気中の微細な埃やゴミが髪の毛の表面に付着し、ひどい油汚れと同じようなものです。泡立ちが悪いと同時に、洗浄するのもたいへんです。

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シャンプーの泡立ちをよくする対策

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とくに、使って安心なシャンプー、つまり泡立ちがよくないアミノ酸系の界面活性剤を使用しているシャンプーを使いたい人のために、シャンプーの泡立ちをよくする対処法を紹介します。

シャンプーのテクニックを上げる

美容室では、見事な泡をたっぷり立てて、気持ちのいいシャンプーをしてくれます。このプロのシャンプーテクニックをマスターすればいいのです。

現役美容師さんに聞いたところ、コツを掴んでしまえば、それほど難しくはないそうです。コツを掴むためのポイントは、以下の8つです。

  1. 頭皮をよく濡らす
  2. シャンプー剤を手のひらで十分に泡立てる
  3. 泡立てたら髪の毛ではなく頭皮全体につける
  4. 頭皮の汚れを落とすようなつもりでマッサージする
  5. 髪の毛を大きく動かして空気を取り込む
  6. ダメージのある毛先は髪同士をこすらず泡を流し落とす
  7. シャンプー剤が頭皮に残らないように十分にすすぐ
  8. コンディショナー・トリートメントは頭皮につけない

シャワーヘッドの交換も一案

シャワーヘッドの交換は節水が目的のことが多いのですが、シャワーヘッドには節水以外に、塩素の除去、温浴やマッサージ、血行の促進といった機能を搭載しているものもあります。

ここでは、数多く市販されているシャワーヘッドの中で最も女性の支持を集めていて、個人的に愛用している美容師さんも多いという「オーブル」という商品を紹介します。

「オーブル」の特徴は、微細な泡(マイクロバブル)を含むシャワーと、美容液のようなシャワーを発生させるコスメカートリッジです。

シャワーヘッドの中で水と空気を撹拌し、マイクロバブルを発生させます。このマイクロバブルを含む美容水が、毛穴の中まで入り込み、頭皮や髪の毛をまんべんなく濡らします。

また、このシャワーヘッドを浴槽に入れて、マイクロバブル湯を楽しむ人もいるそうです。

コスメカートリッジには、高純度のコラーゲンなどの保湿成分が配合されているので、カートリッジを装備してシャワーを浴びると頭皮もちろん、全身の保湿が万全というわけです。

少々効果ではありますが、それだけの価値はありそうです。

美容師おすすめの泡立ち抜群のシャンプー

サロン仕様ですから、品質、使用効果とも保証付きです。

◯ロレアル セリエ エクスパート ルミノコントラスト シャンプー 250ml

カラーをより立体的に見せるカラーリング用のシャンプー。とくに、カラーリングを繰り返した髪やデザインカラー、マルチカラーをした髪におすすめです。ラズメリーの甘い香り。男女兼用です。

◯チャップアップ(CU)シャンプー

多種のオーガニック成分が独自配合され、シャンプーをしながらスキンケアができるのもおすすめの理由の1つです。もちろんノンシリコンですが、泡立ちは抜群。ほのかなフルーティーローズの香り。

◯POLA グローイングショット グラマラスケアシャンプー

サンプル1回分くらいの量でも十分な泡立ちです。細かく、とろっとした少し粘りけのあるクリーミーな泡で、シャンプーしている間ずっとしっかりした泡をキープします。髪の毛を補修する成分と保湿成分やエモリエント成分などの美容成分をたっぷり配合。シトラスを効かせたスパイシーフローラルの香り。

◯LOVEST by air サロンクオリティーヘアケア ルミエールブルー シャンプー

ノンシリコンのシャンプーですが、キシキシせずに泡立ちがいいのが特徴です。しっかりと汚れを落としながら、ヒアルロン酸を含む保湿成分で頭皮をケアします。みずみずしいガーデンローズの香り。

◯美髪ベースメイクシャンプー 守り髪

熱に反応して蓄積するダメージを補修するナノリペア成分や、アルガンオイル、紫外線のダメージから頭皮や髪の毛を守るシアバターなど美髪成分を配合。もっちりとした豊かな泡立ちは、天然界面活性剤ソープナッツエキスによるもので、ノンシリコンなのに全くきしまない快適な洗い心地です。アンティークローズの香り。

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まとめ

シャンプー剤の泡立ちは、洗浄力と密接に関わっています。適度な泡立ちがないと、洗浄力も落ちます。

かといって、頭皮や髪の毛への刺激を考えると、洗浄力の強い高級アルコール系などのシャンプーを使うのは抵抗があります。

泡立ちの少ないアミノ酸系のシャンプーを、適度に泡立たせて使うのが頭皮や髪の毛のためには最もいいシャンプー法でしょう。

シャンプーが泡立たないときの対処法は、まずシャンプー剤、水、空気、頭皮と髪の毛の状態の中から原因を探りましょう。

原因を解消し、頭皮や髪の毛の状態に合うシャンプー剤を使い、プロのシャンプーテクニックでシャンプーをします。

シャンプーが泡立たない原因の1つにあげられる過剰な皮脂の分泌は、抜け毛や薄毛の兆候ともいわれます。十分な泡立ちでシャンプーすることは、抜け毛対策や薄毛対策にもつながるはずです。泡立ちの十分な正しいシャンプーをしましょう。

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