髪が傷んでくると目立つ切れ毛、髪が伸びなくなったり短い毛が出てしまったり、見た目も悪く悩みの種ですね。切れ毛は髪が傷むとできやすいですが、誤ったヘアケア方法や、髪への摩擦や紫外線によるダメージ、栄養不足などによって起こることがあります。
切れ毛のできた髪をケアする方法と、切れ毛を予防するためのヘアケアの方法と、日常生活でできる予防方法についてまとめました。切れ毛を解消する参考にしてみてください。
切れ毛とは
髪の長い女性、またミディアムヘアに伸ばした男性でも、切れ毛に悩まされることがあります。切れ毛とは髪がどのような状態になった髪の毛のことなのでしょうか。
切れ毛の状態
切れ毛は髪のダメージによって起こる現象です。切れ毛は髪が途中でプツンと切れて短くなった髪の毛です。
切れ毛ができるとパサつきを感じたり、切れた毛先が白っぽくなって気になります。頭頂部で切れ毛ができると、いわゆるアホ毛といわれ、短い髪がツンツンと立ってしまいます。
切れ毛の髪の内部
髪の毛の表面は髪を保護するキューティクルに覆われています。キューティクルの内部にはコルテックス、さらにその内側にメデュラがあります。髪の内部に空洞ができたり、キューティクルが剥がれると、髪が本来の状態を保てず、少しの刺激で髪がプツンと切れてしまいます。
内的、または外的要因により髪へのダメージが蓄積されることで切れ毛は起こりやすくなります。枝毛も同様ですが、一度切れ毛や枝毛になった髪を完全に直すことはできません。目立たなくなるよう補修したり、これ以上切れ毛を増やさないようケアをする必要があります。
切れ毛の原因
髪の傷みとともに目につくのは枝毛、そして切れ毛です。髪が途中で切れてしまう切れ毛は、髪へのダメージによって起こります。
どのような原因で髪へのダメージ、そして切れ毛が引き起こされるのか、見ていきましょう。
髪の乾燥
髪の内部が水分不足になって乾燥すると、髪がチリチリとしたりパサついたり、まとまりが悪くなります。
傷んで弱った髪は髪本来の姿を保てなくなり、髪の毛先が横や縦に裂けてしまい、切れ毛や枝毛になっていまいます。
静電気
空気の乾燥しやすい季節は髪にも静電気が起こりやすくなる季節です。静電気は髪を傷める原因にもなります。
加湿器で髪を乾燥させないよう、スタイリング剤、洗い流さないトリートメントで髪を保護するようにしましょう。
カラー剤・パーマ剤
ヘアスタイルにこだわる人は美容院でカットだけでなく、カラーやパーマを利用することが多いでしょう。髪の内部にあるコルテックスとカラー剤やパーマ剤の成分が化学反応を起こし、髪の色を変えたりウェーブやストレートにすることができます。
しかし度重なるヘアカラーやパーマによって、髪へのダメージが蓄積されることがあります。ダメージカラーやパーマをした後はいつも以上にヘアケアに気を使う必要があります。
紫外線
紫外線を浴びることで髪へのダメージが起こることがあります。紫外線が髪の内部に届くと髪が傷んで枝毛や切れ毛の原因に、またメラニン色素が破壊され髪の色が退色してしまいます。
特に紫外線の強い夏は髪をダメージから守るため、髪用のUVカットスプレーや、帽子、日傘などで髪を守りましょう。
その他の髪への刺激
シャンプーやスタイリング剤の成分が、髪に合っていないことも考えられます。
タオルで髪をふくときにゴシゴシとこすったり、濡れた髪のまま寝ると、枕との刺激で髪にダメージを与える可能性があります。
ホルモンバランス
女性ホルモンの一つであるエストロゲンは髪を健康に育てる働きがあります。ホルモンバランスの乱れにより、女性ホルモンの分泌量が少なくなることがあり、髪へのダメージにつながることがあります。
産後の女性もホルモンバランスが乱れやすいため、一時的に切れ毛や枝毛、白髪が増えることがあります。
偏った食生活
髪はケラチンというタンパク質でできていますが、髪の元となるタンパク質が不足していれば髪が健康に育ちません。またビタミンやミネラルも、食事から摂取したタンパク質を髪に生成するのに必要な栄養素です。
偏った食生活は髪を健康に育てることができず、その結果内部が空洞でダメージを受けやすい髪になり、切れ毛へとつながっていきます。
睡眠不足
睡眠中に髪や肌を健康に育てる成長ホルモンが分泌されると言われています。また睡眠不足は体調を悪くして、ストレスの原因にもなります。
血行が悪くなったり、ホルモンバランスの乱れを引き起こすこともあります。
切れ毛の改善方法
一度できてしまった切れ毛やダメージ毛は、完全に修復することはできません。
しかし、目立たなくする方法はあります。気になる切れ毛の解消方法をいくつか紹介します。
美容院で切れ毛の改善対策
髪が長いと伸ばしっぱなしで、美容院にはたまに行くぐらいという人も多いと思います。しかし、髪を長くするほど髪はダメージを受けやすくなります。こまめに切れ毛・枝毛などのダメジー毛をカットしてもらい、髪を整えてもらうと切れ毛が目立ちません。
また傷んだ髪を目立たなくする方法として、髪の色を濃くするのも有効です。髪にカラーを入れて色を少し濃くすることで、髪の傷みやパサつきが目立たなくなる効果があります。
ダメージがかなりあるので、相当切らないといけないという場合は、髪型をオーダーする際どのような髪型にしたいか、美容師さんに相談しやすいよう事前に調べておきましょう。なりたい髪型や髪色を画像で検索し、美容室関連の出典であればカットの仕方やカラーの情報も載っているので、美容室に行ったときに説明しやすくなります。
切れ毛を自己処理
気になる切れ毛をそのままほっておくのは、見た目がよくありません。美容室に行く時間がないときは、自分で気になる毛先をカットすると良いでしょう。ただし処理の仕方を誤るとかえって髪に悪いこともあるので注意してください。
切れ毛の自己処理方法は、まずヘアカット用のハサミを使うこと、切れ毛の部分だけではなくその3cmぐらい上側から切るようにしてください。また切るときは髪の切断面がまっすぐになるように切ります。
オイルで切れ毛を改善
切れ毛のできている髪は、すでにダメージが進んでいる状態です。毛先のパサつき感の改善方法に、オイルを毛先に塗ることが挙げられます。オイルの使用方法には、シャンプー前や後のケアとして、またスタイリングの仕上げ、お出かけ前に使うなどの方法があります。
シャンプー前のプレトリートメントとして、またトリートメント剤に混ぜたりお風呂から上がった後の保湿剤として使うと、乾かした後も毛先のパサつきが解消され、髪がしっとりツヤツヤになります。オイルはトリートメント用のヘアオイルとして売られているものでも、またココナッツオイル、オリーブオイル、椿油なども髪の傷みを目立たなくして、髪にツヤを出す効果があります。
切れ毛を予防するヘアケア
髪の傷みに悩まされている人は数多いでしょう。切れ毛や枝毛のないダメージのない髪にあこがれますね。
健康で美しい髪を育てるために、普段のヘアケアを徹底改善し、切れ毛と髪のダメージを予防しましょう。
シャンプー
シャンプーはできるだけ髪に優しいものを使いましょう。頭皮のことを考えれば毎日のシャンプーが理想ですが、洗浄力の強い市販のシャンプーは髪を傷めやすいです。シャンプーの種類はたくさんあって選ぶのに悩みます。成分表をチェックして髪に優しい成分のシャンプーを選ぶようにしましょう。
洗浄力の高いものは高級石油系・アルコール系、石鹸系のシャンプーです。洗浄力がマイルドなものはアミノ酸系です。髪のダメージに悩む人にはアミノ酸系シャンプーがおすすめです。
市販のものでもアミノ酸系は増えましたが、特にいいものはコレ、といえば美容室専用の無添加アミノ酸系シャンプーです。サロン専用のものは髪と地肌にも優しく、ヘアケアに気を使う女性たちの間でも人気でオススメです。
シャンプーの方法
髪を洗う前にまずブラッシングをしましょう。シャンプーしながら髪をブラッシングするのは髪を傷めます。シャンプーをつける前にお湯で髪を洗います。これだけでも髪の汚れや皮脂がかなり落とせます。
次にシャンプーですが、手のひらでよく泡立ててから使いましょう。シャンプー剤を頭につけたら、指を広げて頭をもむように洗います。洗い終わったらシャンプーが頭皮や髪に残らないよう、しっかり洗い流します。
そのあとコンディショナーを毛先を中心につけます。頭皮にはつけないよう注意しましょう。コンディショナーを髪に浸透させたら洗い流しますが、このときは髪を保護する成分が髪の表面に残るように、ざっと洗い流すだけにします。
シャンプーの手順を簡単にまとめると、ブラッシング→お湯洗い→シャンプー→よくすすぐ→コンディショナー→軽くすすぐという手順になります。
トリートメント
コンディショナーは髪のキューティクル表面をコートしてツヤを出してくれますが、トリートメントは髪の内部に働きかけるもので、髪の内側から健康になるようするヘアケア剤です。
傷んで手遅れな状況になってからトリートメントをするのではなく、週1、2回のスペシャルケアとしてトリートメントもとり入れてみましょう。シャンプーとコンディショナーの間に一緒にトリートメントをすることで、より高い効果が望めます。
シャンプーの後タオルドライしてからトリートメントを塗布します。シャワーキャップやラップを使うと、トリートメント剤の髪への浸透がさらに高くなります。数分置いたら軽く洗い流します。その後コンディショナーをいつも通りします。
タオルドライ
シャンプー後は髪をタオルドライしてから、ドライヤーをかけて乾かしましょう。髪を濡らしたまま自然乾燥をすると、ドライヤーで乾かすより髪から水分が失われてしまいます。
タオルドライする際は髪を擦ってダメージにならないよう注意しましょう。頭部はタオルでもむように水分をとり、長い髪はタオルではさんでたたくようにして水分をタオルに吸収させます。
ドライヤー
ある程度タオルドライができたらドライヤーで髪を乾かします。このときいきなりドライヤーをかけるのは髪の傷みのもとです。洗い流さないトリートメント剤やヘアクリーム、ヘアオイルを塗って、髪を保護します。
ドライヤーは同じ場所ばかりあてないように、長い髪は小分けして髪を持ち上げながら根元を中心に、ドライヤーを左右に振りながら風をあてるようにします。仕上げは冷風で髪全体を乾かします。冷風をあてることによってキューティクルを閉じ、髪にツヤを出す効果があります。
ブラッシング
ブラッシングもきれいな髪作りに欠かせません。頭皮の血行を良くし、皮脂を髪全体に行き渡らせることで髪にツヤを与えます。
長い髪はからまりやすいので、毛先を中心に上から毛先にブラッシングをしてからまりをほどいてから、根元から毛先へ向かってブラッシングしましょう。仕上げに髪の内側は生え際から毛先に向かって持ち上げるようブラッシングをします。
獣毛ブラシ
ブラッシング用のブラシは獣毛がおすすめです。
プラスチック製のブラシは静電気が起こりやすく、ブラッシングには向いていません。
つげ櫛
つげ櫛でブラッシングをするのもおすすめです。つげ櫛はつげの木でつくられた櫛で、仕上げに椿油につけられています。
つげ櫛は高価なものなので、手に入りにくいときはつげ以外の木の櫛と椿油やココナッツオイルを使って、オリジナルの櫛を作るのもおすすめです。
カラーリングやパーマ
おしゃれのためにもヘアスタイルはいろいろ楽しみたいですが、セルフカラーやパーマをきれいに、かつ髪の傷みを抑えるようにするというのは難しいかもしれません。特にダメージのある髪の毛であれば、美容院でプロの方にお任せするのが無難です。
髪へのダメージを極力抑えたカラー剤、パーマ剤を使うこと、カラーやパーマを新たにするときは伸びてきた部分のみのリタッチのみで、ダメージを蓄積しないよう気をつけましょう。
切れ毛を予防する生活習慣
ヘアケアに気を使っても、体の内側から栄養を与えないと髪が健康に育ちません。
髪の状態を良くするには、体の健康にも気を使いましょう。
栄養バランスの良い食事
髪の主成分はケラチンとよばれるタンパク質です。タンパク質は体のもととなる栄養素で、不足すると髪だけでなく肌、爪にも悪い影響が出てしまいます。
ケラチンを構成するアミノ酸は18種類ありますが、アミノ酸の中には体で生成できるものと、体で生成できないため食べ物から摂取しなくてはならない必須アミノ酸があります。必須アミノ酸を取り入れるためにただたんぱく質をとれば良いというわけでなく、いろいろな食べ物を摂取することでとり入れられます。
多くの栄養素を摂取して髪も体も健康にするために、栄養バランスの良い食事は欠かせないということになります。
サプリ
栄養バランスの良い食事を心がけていても、現代人の食生活ではどうしても足りない栄養素が出てくることがあります。その場合サプリで補うのも良い方法です。
ビタミンB、亜鉛、ミネラル、ローヤルゼリー、アロエ、すっぽんなどを含むサプリは美髪効果があるサプリとされています。
規則正しい生活
睡眠不足は体を不健康に、また髪や肌の調子を悪くします。眠りついてから3時間ほどで、髪や肌の成長を促すホルモンが分泌されます。
しかし、睡眠ホルモンと呼ばれるメラトニンの分泌が、ストレスや寝る前の強い光によってを妨げられることがあります。遅くまでスマホを見たりするのは避けましょう。
その他切れ毛を予防する習慣
枕カバーをシルクのものにすると、髪の摩擦が防げるといいます。また乾燥する時期は加湿器をつけて肌も髪も保湿を意識しましょう。風邪の予防にもなります。
紫外線対策も肌のみでなく髪にも気を使いましょう。適度な運動を取り入れることで血行を良くしたり、ストレス解消にもなります。
まとめ
切れ毛はプツンと切れた状態で、毛先が白っぽくなったり、頭頂部のアホ毛になったり見ばえの良いものではありません。髪のダメージが進行している状態のサインでもあるので、切れ毛を見つけたら何らかの改善方法が必要です。
こまめに毛先の傷んだところをカットすることで、髪の傷みを目立たなくし、まとまりをよくします。オイルトリートメントをすることで毛先のパサつき感を防ぎ、切れ毛を目立たなくする効果があります。
切れ毛の予防対策にシャンプーは洗浄力の高いものを避け、髪に優しい無添加のアミノ酸系シャンプーを使うことで、髪のダメージを抑えるようにします。髪を伸ばすほどダメージを受けやすいので、日頃のシャンプー時にもトリートメントを時々とり入れ、髪の内側から補修するようにします。また食生活や生活習慣の改善で、体の内側からも健康な髪作りを目指しましょう。
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