1999年に大正製薬からミノキシジル成分配合の市販育毛剤のがスタートしてから約20年・・・長い長い時間でしたがようやく発毛関連会社のアンファー株式会社から、新しいミノキシジル配合の育毛剤が販売開始との発表がなされました。
しかし、販売日直前になっての厚生労働省からの販売停止勧告・・・一体何が起こったのでしょうか?
そして新育毛剤の実力は旧商品のリアップとはどこが違うのかについて紹介していきます。
目次
メディカルミノキ5について
メディカルミノキ5について公開されている情報をまとめました。
どのような効果・成分なのか、気になる副作用についてや価格はいくらなのかなどの情報を紹介していきます。
スカルプDメディカルミノキ5のコンセプト
髪の毛をファッションとして楽しむために、毛髪環境をよくし効果の高い品質を目指すこと。
先進的なデザインを意識してリーディングエッジという、鋭く最先端であるとのコンセプトのもと東亜薬品と提携して開発と販売が行われた商品です。
メディカルミノキ5という名前には、メディカル=医療の、ミノキ=ミノキシジル、5=5%配合という意味から構成されています。
箱のデザインはシルバーと赤の差し色でこれにはアンファーの最先端技術と努力の結晶の商品である意味合いが込められています。
壮年性の薄毛に対してプッシュしている商品でもあります。
成分と特徴について
成分の細かい詳細については販売が開始されてからということになりますが、現段階で判明している構成と特徴について紹介します。
ミノキシジルを5%配合している
育毛効果ではなく、”唯一発毛効果”が国から認められているミノキシジルを5%配合している発毛剤です。
壮年性の薄毛、脱毛の予防を目的として販売しているので比較的成分濃度は高いです。
ミノキシジルには頭皮や毛包の血行を促進して毛母細胞や毛乳頭細胞といった髪の毛の成長を行なっている細胞を活性化させ脱毛防止効果と発毛効果を発揮します。
酸化防止剤不使用
メディカルミノキ5では一般的なシャンプーや育毛剤などに使用されている酸化防止剤は使用されていません。
そのため頭皮トラブルのリスクを軽減し、乾燥肌や肌の敏感な人へも幅広く使用が可能になるように商品作りがなされています。
使いやすいノズル機構
2WAY機構という独自開発のノズルがキャップと一体型になっていて、特別な機構によって液剤の吐出量を簡単に調整できます。
これによって液垂れによって顔や首に垂れてきて気持ち悪い思いをする問題が無くなります。
この機構については特許を申請中とのことで育毛剤の成分だけでなく容器にも力を入れている商品となっています。
そもそもミノキシジルってなに?
ミノキシジルとはもともとは1960年代に高血圧の患者の治療薬として使用されていたもので、血圧降下作用、血管拡張作用がある内服薬でした。
しかしその後、投薬を行なっていた患者に多毛症の症状が発生していたことが判明したためこれを改良してミノキシジルという育毛治療薬として販売されるようになったのです。
その後も研究が継続されて、内服薬だけでなくミノキシジル成分には外部につけることでも発毛効果を期待することができるとして、外用薬なども販売されるようになりました。
現在では90カ国以上の国が効果を認める治療薬として広く普及しています。
アメリカでは1980年にロゲイン、日本では1999年にリアップが販売開始されています。
副作用があるの?
現在ミノキシジル系の育毛・発毛剤(外用薬)によって発生することが確認・報告されている副作用は以下の通りです。
- 頭皮のかぶれ
- 頭皮のかゆみ
- 頭皮のあからみ
- 頭皮湿疹
これらの症状が発生しているときは使用を一時中止しましょう。
頭皮のバリア機能や免疫機能が乱れている時に使用すると、皮膚からの成分吸収作用が高くなり過ぎてしまい上記のような副作用が発生しやすい傾向があります。
頭皮の状態を正常にしてから使用をすることをオススメします。
また、副作用ではありませんが育毛剤や発毛剤の外用薬を使用し始めた最初の数ヶ月間で「初期脱毛」という脱毛症状がいつもよりも増大する症状が発生する場合があります。
しかしこれは新しい毛が生えるまでの生え変わりの期間にヘアサイクルが移行したことによる症状なのでむしろ効果が出ていることによるものです。この場合は使用を継続しましょう。
ミノキシジル系育毛剤の販売までに20年もの期間が空いた理由
日本で初めてミノキシジル系の育毛剤の販売が開始されてから20年。なんでこんなにも時間がかかったのでしょうか?
マイナー商品ならまだしも厚生労働省に2010年に効果が認められて策定が発表されてからも7年もの時間が経過しています。
絶対に売れる商品なのにならライバルが参入して来ずにこれだけ長い間大正製薬の独占状態だったのか?
この問題については特許やライセンスの問題など様々言われていますが原因はそれだけではないようです。
製薬するのが難しい
薬品会社関係者によるとミノキシジルの成分は扱い方が難しく予想以上に時間がかかる成分だったとのことを口にしています。
具体的にいつから開発が開始されたかについては明確にされていませんが、販売が現在になったことを鑑みてもかなり時間を要したことが予測されます。
リアップの大正製薬はロゲインを販売しているアメリカの会社からライセンスを買い取って販売しているので、何かしらの強力な繋がりがあり開発がスムーズに行って他者を大きく引き離した結果となっています。
リアップとロゲインの成分はほぼ同じですが、溶媒している成分が異なるという細かい違いがあり大正製薬は有機溶媒をすることで頭皮への負担を軽減していると述べています。
どうして発売延期になったの?
公式サイトでは10月の2日から報告や宣伝があり、10月の4日に正式に発表予定だったメディカルミノキ5ですが、直前になって販売が中止になる事態となりました。
これにはどんな原因があったのでしょうか?
公式発表による延期の原因
アンファーからの発売延期に関するお知らせ:http://www.angfa-store.jp/info/mx5
公式発表の文章によると
このたび、アンファー株式会社が新発売する第1類医薬品「メディカルミノキ5」におきまして、説明書内の効果・効能を示す一部の図に不備があり、10月4日(水)に予定していました発売を延期することにいたしました。
以下省略
と書かれています。
どうやら「説明書内の効果・効能を示す一部の図に不備」があり「適切な患者に用いられて効果が正確に出ない可能性がある」として、そのままの状態で販売することは一旦中止となった経緯があるようです。
メディカルミノキ5の説明書の図
お侍がいた…(;^ω^) pic.twitter.com/4g31J1nsvx— ふぁいん@お仕事中です (@cutsalonfine) 2017年10月16日
経済ニュース記事による情報
注目の薄毛業界に爆誕する育毛剤ということでアンファーの育毛剤は経済ニュースとしても大きく取り上げられていました。
しかし直前になって販売が中止されたということでライバル会社の大正製薬も呆れていると表現。
記事での情報も、今回販売が延期となった原因は説明書の図に対して厚生労働省からの指摘があったことや製品に問題があったわけではないと会社関係者への取材で明らかになったと記載しており、プレリリースで先行販売した商品に関しては自主回収を進めていると言います。
【独占崩す発毛剤 痛恨の延期】OTCの発毛剤市場を独占する大正製薬「リアップ」に挑むはずだったアンファー「メディカルミノキ5」が痛恨の発売延期。厚生労働省から一部の図に対して指摘が入ったという。 https://t.co/riyVhKe18K
— Yahoo!ニュース 速報や地震情報も (@YahooNewsTopics) 2017年10月15日
いつ再発売される予定?
販売が再開される時期に関しては未だ目処が立っていません。(2017年10月22日現在)
年内には販売が開始されるという見方や年を跨いで来年に万全の状態でCMなどもしっかり打って巻き返しを測るだろうなどネットでの憶測が飛び交っている状態です。
リアップシリーズとの比較
では大正製薬が販売するリアップシリーズとアンファー株式会社が今回発表したメディカルミノキ5の比較をしていきたいと思います。
値段の違い、効果の違い、副作用の違いなどについてそれぞれ見ていきましょう。
価格の違いについて
まずは販売価格について紹介します。
メディカルミノキ5
販売価格:7,800円(税込)
セット価格や、定期購入でのプランなどについてはまだ明らかになていません。
市販育毛剤の中では高価格帯に入りますが、定価が10000円を超える商品もありますので上の下〜中といった印象です。
リアップX5
商品価格:7,600円(税込)
同系統商品としてリアップシリーズの中でもミノキシジルが5%配合された商品での比較をしています。
こちらも公式サイトからのセット販売は行なっていません。各薬局や販売店はセールで3本セットで10%オフなどのキャンペーンを行なっています。
値段としてはどちらも大した差はなく、新薬に若干のアドバンテージがあるように感じます。
特徴の違い
次は商品の特徴についてです。
使用方法や成分についての特徴を比較します。
メディカルミノキ5
分類:第1類医薬品
成分:ミノキシジル5.0g(100mL中)、酸化防止剤不使用
容量:60mL
用法・用量:成人男性(20歳以上)が、1日2回、1回1mLを脱毛している頭皮に塗布してください。
ごくごく一般的な使用方法ですね。キャップが企業オリジナルの規格のものになっている点で他者の商品とは差別化されています。
リアップ
分類:第1類医薬品
成分:ミノキシジル5.0g(100mL中)、ピリドキシン塩酸塩、トコフェロール酢酸エステル、l-メントール、その他添加物(セタノール、1,3-ブチレングリコール、ジブチルヒドロキシトルエン、リン酸、エタノール)
容量:60mL
用法・用量:成人男性(20歳以上)が、1日2回、1回1mLを脱毛している頭皮に塗布してください。
用法用量についても変わりません。
成分は発毛育毛を行うミノキシジルの他にも有効成分となる4つの成分が配合されていて、フケ防止、過剰な皮脂分泌抑制、皮脂の酸化防止、かゆみを抑える効果があります。
ノズルも特殊で規定分の量がしっかり計量してくれる仕組みになっていて液垂れすることなく全体に流布することができます。
効果の違い
効果についてはどちらも同様に
効能・効果:壮年性脱毛症における発毛、育毛及び脱毛(抜け毛)の進行予防。
との記載をしています。
20歳以上の男性が使用することができ、リアップの場合にはリジェンヌという女性用のミノキシジル濃度を抑えた商品も存在します。
リアップについては販売からの詳しいデータが公式サイトにて公開されていますのでそちらを参考にするとミノキシジル外用薬の大まかな効果のデータを確認することができるでしょう。
詳しくはこちらをご覧ください:http://www.taisho.co.jp/riup/riupx5/data/ (大正製薬発表の臨床データ)
リアップX5プラスは30日7k……。
ミノキシジル5%配合は魅力的だが……。
リアップ無印はミノキシジル1%配合で30日3k……。
臨床データを見ると無印でも効果はばっちりで問題無さそうだ……。
費用対効果重視で無印行っとくか……。 pic.twitter.com/WzDeCHf723— わろたちゃん!( ᐛ👐)パァ (@takasugiwarota) 2016年6月7日
メディカルミノキ5はヒット商品になるのか!?
リアップからメディカルミノキ5に乗り換えようかと思っていたのに発売延期 https://t.co/Eg0AVZMCSY pic.twitter.com/59ONacJKF0
— EVOREC@相互92% (@EVOREC1) 2017年10月16日
現在の育毛剤と発毛剤シェア状況は大正製薬がダントツのトップで、拡大するヘアケア業界の大部分を育毛剤の薄毛ケア商品が占めている状況となっています。
その市場に割り込むことができるか!?というところで注目です。
現在リアップシリーズの2016年度の売り上げ161億円の状況に対し、アンファーは2020年までに年間売り上げが90億円に到達することを目指しています。
今後のアンファーの育毛剤シェアと新商品の効果に期待が高まります!
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