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AGAへの薄毛治療としては非常に高い効果が期待できる植毛治療。特に自毛植毛の治療がいいと日本皮膚科学会からも報告されています。
しかし植毛の治療ってどんな仕組みで行なっているかわからないという人も多いはず。髪の毛を薄毛の部分に移植していくというなんとなくぼんやりイメージする人がほとんどでしょう。
ここでは植毛の仕組みについて紹介するとともに、植毛治療のデメリットについても紹介していきます。
目次
植毛とは?
髪の毛を移植することで薄毛になっているところにも髪を生やすことができる治療法、それが植毛です。
まずは植毛の基本的な紹介からしていきたいと思います。
AGAの治療に最適
植毛はAGAと呼ばれる男性型脱毛症に非常に効果的な治療法です。
なぜならAGAで薄毛になりづらい後頭部や側頭部の髪の毛を移植するので、移植後に再びAGAの抜け毛の影響を受けないためです。
ミノキシジルやプロペシアなどの薄毛治療を受けても改善が見られなかった場合の最終手段としても治療を受けることもでき、かなり高い確率で髪の毛を生やすことができる有効な方法です。
植毛の始まり
植毛の歴史は古く1800年代にはすでに皮膚への髪の毛の移植が提案され、様々な研究が行われていて、複数の治療法が考案されていたと言います。
日本でも1930年代の大不況と呼ばれた時代に植毛に関する優れた研究がなされていました。しかしイギリスとフランスの間で第二次世界大戦が始まったこともあり、この技術が日の目を浴びることはありませんでした。
現在もっとも普及している自毛植毛技術は1994〜1995年には論文が提出され世界的に広がったのです。
この時に考案された技術が毛包単位植毛(FUT法)と呼ばれるもので、現在も世界各国で行われているスタンダードな手術方法です。
年表
1800年代 薄毛治療に髪の毛の皮膚移植を提案・研究開始
1930年代 笹川正男医師・奥田正二医師・田村一医師らのそれぞれの研究によってパントグラフトの手術手法が完成。しかし戦争によって成果評価されず。
1959年 アメリカのノーマン博士が奥田正二医師の研究結果を男性型脱毛症の治療に発展。奥田・オレントライヒ法として治療の実用化が開始され自毛植毛の幕開けとなる。
1993年 国際毛髪外科学会が世界で始めてアメリカで開催。自毛植毛が世界に広まる。
1995年 毛包単位植毛(FUT法)の論文提出。この治療法が世界のスタンダートに。
2011年 植毛を行うロボットアルタスをアメリカの会社が合同で製作。
〜現在 2020年の実用を目指し毛包を培養したものを植毛する技術を京セラと資生堂が研究中。これが実現できれば少ないドナーで何株でも植毛ができるので広範囲の治療でも傷跡を残すことなく行うことが可能に!
自毛植毛と人工毛植毛
植毛には自分の髪の毛を使用した自毛植毛と人工の髪の毛で行う人工毛植毛の2種類があります。
自毛植毛は毛包ごと移植を行うので、血管や細胞が生着すれば一週間ほどでヘアサイクルが復活し、植えつけた髪の毛も今までの髪の毛と同様に成長を開始します。
しかし人工毛植毛はナイロンやポリエステルで髪の毛の質感に近いことを軸にできているので成長はしません。植えつけても20%ほどが抜け落ちてしまうケースが多く日本でもあまりオススメされていません。
やるのであれば自毛植毛。移植する髪の毛が足りない場合はカツラやフィルムで貼り付けるウィッグやスヴェンソンの増毛体験などを行なった方がいいでしょう。
植毛の仕組みについて
植毛の仕組みは簡単い言えば自分の髪の毛を頭頂部や前頭部に移植する手術を行う治療法です。
しかし細かい手術法の種類があったりして、初心者にはよくわからない複雑なものになっています。植毛の仕組みについて紹介していきます。
手術方法の流れ
手術方法の流れがわかればなんとなくの植毛の仕組みがわかると思います。
まず手術前にどれくらいの量の髪の毛を採取して、どこに移植するのかを決定し、どこからドナーを採取するかを頭皮や頭髪の状態から決定しておきます。
手術が始まると初めにドナーとなる髪の毛を髪の毛を採取し植えつけるように一つ一つしっかり株分けします。この株分けされた状態を1グラフトと呼びます。
そのまま素早く植えつけ穴を作る作業に移りスリットと呼ばれる小さな切り込みを入れてそこに1グラフトずつ髪の毛を植えていき完了となります。
つまり手術の行程は
- ドナーの採取
- 株分け
- スリット作成
- 移植
の4行程で行われています。
1回の治療で終わるの?
手術は基本1回ですが、広範囲な場合や密度に問題がある場合は1回目を終えて頭皮が癒着してから2回目を行うこともあります。
しかし3回に分けることはほとんどなく、やるとしても2回までで治療は終了します。
翌日にはフサフサになる?
自毛植毛で急にフサフサになったら絶対バレる。やすぐにフサフサの髪型になれるの?と疑問を持っている人もいるかと思いますがこれは完全に”違います”。
植毛を行うときは移植部分をバリカンで短くして行うのが基本ですし、どうせ髪の毛は移植すぐに一旦抜けてしまいます。
細胞が切り離されるわけですから髪の毛の成長期が止まってしまうからです。しかししばらくすると再び生えてきますので安心してください。
その後、髪の毛が徐々に伸びていって、それをカットしてようやく理想の髪型が手に入るわけですね。
髪の毛が伸びる時間を考慮してもフサフサの髪の毛を手に入れるためには一年〜一年半ほどの時間がかかります。徐々に伸びていくのですから毛髪が復活した!といっても違和感はないでしょう。
痛みはあるの?
手術には麻酔を用います。全身麻酔か部分麻酔かはその人の麻酔の効き具合によって変わってきます。頭の神経はブロックごとにわかれているので範囲によっては10本以上の麻酔を打ちます。
最初の3本ほどはチクっとしますが、その麻酔の痛さも4本目以降は感じなくなり、手術中はもちろん痛みは感じなくなります。
押されている感覚はありますが麻酔が切れるまで痛みはなしです。
術後数時間後からじわじわ痛みが現れ3日ほどで軽減していきます。麻酔の影響や治療後の後遺症で若干の皮膚のつっぱりや皮膚の感覚の麻痺や痺れなどが残ることもありますが、一時的なもので何もせずとも時間とともに消失するケースが多いでしょう。
手術後はどうなる?
治療後は数日間刺激を与えないように安静にし、シャワーも弱めに設定し軽く流す程度にします。数週間すると頭皮の状態によって優しくシャンプーをすることができるようになります。
睡眠時も採取した後頭部にあまり負荷を与えないようにしながら移植先の前頭部にも刺激を与えられないので寝返りが打てず辛い状態が発生します。2〜3日間は寝不足になったり辛い夜を経験するでしょう。
10日ほどで毛包が移植部の細胞に定着するのでそれまでは辛抱をする必要があります。
手術方法あれこれ
植毛の手術方法にはいくつかの種類があります。それぞれの手術方法の特徴を簡単に紹介します。
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FUTストリップ法・・・もっともオーソドックスな治療法です。後頭部などから横長の帯状に頭皮ごと髪の毛と毛包を切って取り除き頭皮を縫合します。次に取り除いたドナーを株分けしていきます。移植部分にメスでスリット(穴)を作ってそこに1グラフとずつ植えつけをしていきます。紀尾井町クリニックやチェーン展開している植毛クリニックどこでも扱っている手術法です。
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FUEくり抜き法・・・メスを使用しない手術法として広く浸透している治療法です。特殊なパンチを使用し髪の毛を採取し移植先に開けている穴に植えつけていきます。株分けをしなくてもいいので手術時間が短くて済むますし、頭皮にパツパツでゆとりがない人でも行えるという特徴もあります。
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i-ダイレクト法・・・アイランドタワークリニックが行なっている治療法で手法としてはFUEくり抜き法と同じです。しかしパンチが特殊で、かなり細くほぼ半分の太さとなっています。傷口がさらに小さくなり高密度での植えつけが可能なのでより自然な仕上がりを目指すことができます。
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ニードル法・・・美容大国韓国で開発された治療法です。帯状にドナーをとって、頭皮を縫合し、株分けをすることろまではFUTストリップ法と同じなのですが、最後の植えつけが特殊で穴あけと植えつけを特殊な針を使用して同時に行うという治療法です。
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自動植毛ロボット(ALTUSアルタス)・・・FUTストリップ法の治療を全てロボットが行うと言うものです。仕上がりの不自然さや毛包を傷つけてしまう問題から、あまりオススメはされていません。もう少しロボットの性能がよくなることを期待したいですね。
植毛のデメリット
植毛にもデメリットが存在します。現在の植毛治療の欠点とも言えるデメリットについて知りましょう。
もう少し技術が改善して下記のデメリットが解消されてから行うと言うのもアリかもしれません。
治療費が高額
植毛に限らず薄毛治療は全て自己負担での治療ですので、高額になりがちです。
植毛治療は1回の治療に100万円〜300万円ほどのお金が必要になりますので(ローン可)一気に大きなお金が必要になります。分割にしても基本料金だけは一括で支払わなくてはいけないパターンが多いので10〜20万円ほどは最初に元手として必要になります。
有効な治療法なのにもかかわらず、お金に余裕がないとできないと言うところが現在ネックなところです。
中流層の人の所得が上がり多くの人が利用するようになると価格も安くなる可能性があるので、景気回復に期待したいものです。
病院選びが難しい
植毛は医師の手術の腕で仕上がりの完成度が左右されます。
なので病院選びから植毛治療は始まっているのです。腕が低い医者にかかると生え際の部分が不自然になり再治療になってしまうこともあります。
さらに毛包を採取やグラフト分けの時に傷つけてしまって定着率が低下してしまうことにも繋がります。折角植えた髪の毛もすぐに抜け落ちてしまって生えてこなければ再治療です。
これの影響でどんどん自分の髪の毛とお金が減ってしまいます。病院選びには十分慎重になりましょう。
植毛に制限がある
現在残っている有限の資源を利用して植毛を行わなければいけないのでほとんど髪の毛がなくなっている状態では植毛は行えません。
他にも頭皮の張り具合が強い人だと手術方法が限られますし、髪型にも制限が生まれてしまいます。ドナーを採取したところには髪の毛は生えないので、目立たないように他の髪の毛で隠さねばなりません。坊主や刈り上げにすると目立ってしまいますのでその点は要注意です。
傷が残ってしまう
もっともオーソドックスな治療法のFUTストリップ法の治療ですとどうしても抜い痕が残ってしまいます。
パンチを使用した治療法でも点点と模様が浮かび上がるように見えます。よく見なければわかりませんが短髪にすると目立ってしまうのでその点も考慮しておきましょう。
まとめ
植毛をよくわかっていない状態で治療を受けて失敗をするケースがよくあります。
全てをお医者さんに任せないで、まずは自分で植毛に関する知識をつけてから任せられるお医者さん探しをして、契約するようにしましょう。
薄毛治療は全てが自己負担での自由治療ですので、値段に関する相場もバラバラ、治療システムなども各クリニックのプランやオリジナルの形式をとっているので混乱してめんどくさくなりやすい傾向があります。
全部お任せして成功する場合もありますが、しっかり自分で治療法やシステムを理解して治療を開始するようにしましょう。
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