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髪の毛が抜けると毛根と一緒に白っぽいものがついているときがあります。皮脂の場合もありますが、半透明のものであれば毛根鞘(もうこんしょう)です。毛根鞘は髪と頭皮をつなげる役割があります。髪の毛を頭皮に固定する役割のある毛根鞘が抜けても、抜け毛につながることがないのでしょうか。
毛根鞘のしくみや働き、毛根鞘と抜け毛の関係、また抜け毛を予防する方法についてもまとめてみました。自分の抜け毛の毛根を見て気になることがあれば、参考にしてみてください。
毛根鞘とは
髪の毛の毛根は毛根鞘に包まれています。毛根鞘は髪とともに抜けることがあります。毛根鞘が抜けてしまっても抜け毛と関係ないのでしょうか。
毛根鞘とは
髪の毛が抜けたり、毛抜きで髭や体毛を抜いたとき、毛根に白っぽいものがついているときがありませんか。半透明のものであればそれが毛根鞘です。毛根鞘は自然脱毛でも抜けてしまうことがあります。
毛根鞘は髪を頭皮に固定する働きがあります。毛根鞘は外毛根鞘および内毛根鞘からなります。
毛球部の毛乳頭と毛母細胞
毛根の根元に毛球部とよばれる部分があります。この中に毛乳頭、毛母細胞があります。
育毛には毛乳頭と毛母細胞が重要視されてきましたが、毛包を含めたケアが必要と言われています。
毛包とは
毛包とは毛根を包んでいる部分であり、皮膚表面に出ている部分を毛穴といいます。毛包(毛穴)の数は胎児期に決まると言われています。ヒトの場合皮膚1cm四方で少なくとも20個以上あると言われています。毛包は毛根鞘、毛乳頭、毛母細胞、毛線維、毛隆起(バルジ)、立毛筋、皮脂腺、毛包漏斗部などからなります。
毛包は髪が育つ重要な役割を担っています。毛包の培養と移植の実験が、今後薄毛治療の研究に役立てられると期待されています。
毛根鞘と薄毛
毛根鞘は頭皮と髪の毛を固定するものですから、その毛根鞘が抜けてしまったら髪が生えてこないのではないか、と心配する人がいますが、自然と毛根鞘まで抜けてしまっても新たに毛根鞘がつくられます。ですから、毛根鞘が抜けたからといって薄毛になるというわけではありません。
ただし、髪や毛を無理に引き抜くのはよくありません。毛抜き・脱毛後に傷ついた毛包からブドウ球菌に感染して毛包炎を発症することがあります。
ヒゲ脱毛
少々脱線しますがムダ毛の脱毛についても確認します。男性のヒゲ脱毛というのがありますね。髪の毛とは違い、ヒゲの方はなるべくなくなってほしいと願っている人が多いようです。
髭が似合う男性は「ヒゲ男子」として異性にも印象が良いかもしれませんが、剃っても濃くて青ヒゲになってしまい、髭が濃くて気にしている男性も少なくありません。また年々女性からはヒゲ男子よりヒゲのない男子の方が人気というアンケート結果も出ているようです。
気になって毛を抜く男性もいますが、毛を抜くとき毛根鞘も一緒に抜けることがあります。しかし毛抜きで毛球部まで抜けたとしても、毛乳頭は残ることもあり、またしばらくすると毛が生えてきます。
毛根鞘まで抜ければもう生えないというわけではないのですね。また力まかせのセルフケアの脱毛は、毛包炎などのトラブルも起こしやすいです。毛抜きで抜くのはおすすめできません。
ヒゲや体毛をしっかり抜きたいのであればサロンを頼った方がより効果的です。メンズ脱毛で有名なリンクスなどもあります。リンクス脱毛は痛みもあまりなく、料金も比較的リーズナブルと評判が良いようです。事前に料金体系、施術法をよく確認の上、通った方が良いです。
また同じ髭でも脱毛期間は脱毛したい場所、どれぐらい薄くしたいか、どんな脱毛法を利用するかによって、半年~3年とばらつきがあります。
抑毛効果のあるローション、化粧水もあります。
毛根鞘のつくりと働き
髪を支える毛根鞘は、どのようなつくりになっていて、またどんな働きがあるのでしょうか。
毛根鞘の構造
毛根鞘には外毛根鞘と内毛根鞘があります。
抜けた髪の毛根に毛根鞘もついていることが多いです。毛根鞘を見ると、白っぽい半透明のゼリー状の色をしているのが確認できます。
外毛根鞘
外毛根鞘は立方上皮細胞からなり、毛母細胞のもととなる細胞である、CD34タンパク質を含んだ細胞(CD34陽性細胞)が存在しています。
髪が細い人はこのCD34陽性細胞が少ないということが分かっています。
内毛根鞘
内毛根鞘はヘンレ層、ハクスリー層(ハックスレー層)、鞘小皮の3層構造になっています。
髪の毛の外側の層はキューティクルといわれますが、内毛根鞘はキューティクルをつかんでいるような状態なので、成長期の毛髪が抜けると毛根鞘ごと抜けます。
毛隆起(バルジ)
外毛根鞘にある毛隆起には、毛包幹細胞と色素幹細胞が存在します。毛包幹細胞は髪の毛を作る細胞、色素幹細胞は髪の色の元となる色素細胞(メラノサイト)を作ります。
メラノサイトでつくられた色素をメラニン色素といいます。色素細胞が損傷しても色素幹細胞は分裂して、同じ細胞を増やすことができます。しかし色素幹細胞が損傷すると白髪の原因となります。
毛根が白い原因
髪の毛が抜けたとき、毛根が白かったり、白いものが付着しているときがあります。これは髪に何か異常があるのでしょうか、それとも大丈夫なのでしょうか。
毛根自体が白い場合
髪の毛が抜けて毛根が白くなっているとき、もしかして白髪になる前兆なのでは、薄毛になる可能性があるのでは、と心配になってしまいます。しかし、毛根が白いだけであれば、あまり心配する必要はありません。
髪の毛の色が黒いのは、毛根にある細胞からメラニン色素を吸収して、色がついています。色を毛根から吸収しつくすと、毛根の方は色が白くなってしまいます。自然に抜けた毛髪の毛根が白ければ、成長しきった髪の毛が抜けた証拠です。
もし抜けた毛の毛根が黒い毛根であれば、まだ成長しきっていない髪の毛が抜けたということになります。
半透明な塊は毛根鞘の可能性
抜けた髪の毛の毛根に、白というより半透明なゼリー状の塊が付着している場合は、毛根鞘の可能性があります。
毛根鞘は髪の毛を保護し、支えるものですが、元々しっかりと髪の毛にくっついているものです。一緒に抜けても心配ありませんし、また再生されます。
白い塊は皮脂の可能性
毛根に白い塊が付着している場合は、皮脂汚れの可能性があります。
頭皮で皮脂が過剰分泌されている状態なのかもしれません。もし頭皮に皮脂や汚れが多い状態なら、毛穴で皮脂づまりを起こして髪の成長が妨げられます。皮脂汚れをしっかり落とす、また適切な洗い方をするよう、ヘアケアに気を使うべきでしょう。
毛根・毛根鞘の形
抜けた毛根(毛根鞘)の形にもいろいろあるようです。通常の毛根鞘と、そうでない毛根鞘ではどのように形が異なるのでしょうか。
健康な髪の毛根・毛根鞘の形
髪の毛周期(ヘアサイクル)を一通り経た髪の毛の毛根の先はは丸っこい形をしています。
ヘアサイクルには成長期・退行期・休止期の3期があり、すべての髪の毛が3つの時期をくり返しています。成長期で髪の毛が成長し、退行期でストップ、休止期で自然脱毛していきます。
丸くなりきれていない抜け毛は退行期の期間が短く、休止期の途中で抜けてしまった毛です。
健康でない髪の毛根・毛根鞘の形
自然脱毛で毛根の膨らみが小さいのは、髪が弱っていることが考えられます。
毛根が細かったり尖っているのは、ヘアサイクルの途中の休止期で、細胞分裂が止まってしまった可能性があります。円形脱毛症やびまん性脱毛症などで見られます。
いびつな形の毛根は、髪の毛が成長期の途中で止まってしまったためと考えられます。円形脱毛症に多い毛根の形です。
毛根鞘・毛球がない
毛根鞘がないのは正常な髪の毛周期ではなく、髪が弱っていることが可能性があります。
毛根すらない状態の抜け毛は髪が非常に弱っている状態ですので、早い対策が必要です。
皮脂のついた毛根・毛根鞘
抜けた毛に余分な皮脂が付着していることがあります。
皮脂は過剰に分泌されると毛穴をふさぎ、健康な髪の成長の阻害となります。何らかのヘアケア対策をしましょう。
毛先の切れ毛
毛根ではありませんが、抜けた毛の先が切れ毛、枝毛になっているのは髪が弱っている証拠です。特に女性は気になりますね。
紫外線やカラー、パーマなどのダメージに気をつけながらヘアケアをするとともに、栄養不足やストレスが溜まっていないかにも気をつけましょう。
髪の成長と毛根鞘
髪はどのように成長するのでしょうか。また健康な髪の成長に毛根鞘がどのように関わっているのでしょう。
毛包と毛根
髪の毛は頭皮の中にある部分を毛根、毛根のさらに根元に毛球というある髪を作り出す部分があります。毛球から皮膚側の部分、髪の毛と私たちが認識している部分が毛幹です。
毛根は毛包に包まれています。1つの毛包に毛根が2、3本含まれているときがあります。
毛球部に毛乳頭細胞(毛乳細胞ではありません)とその周囲に毛母体と毛母細胞があります。毛母細胞が髪の毛となって成長し、やがて抜けていきますが、毛包の中ではまた新たな髪の毛が生成されていきます。
幹細胞
幹細胞とは分裂して自分と同じ細胞を作り、さらに別の種類の細胞に分化する能力も持っている細胞です。幹細胞による毛髪再生医療も注目されています。幹細胞を培養しマウスに毛包器官を再生させる実験に成功しています。(毛包細胞の培養ではないようです。)
外毛根鞘の毛隆起(バルジ)には、髪の毛の構造の大部分と関わる毛包幹細胞、髪の色を決める色素幹細胞の2つの幹細胞があります。
毛乳頭
毛乳頭(毛乳頭細胞)は毛細血管からアミノ酸、ビタミン、ミネラルなどの栄養を受け取って、毛母細胞に指令を与えて髪の毛が作られます。
毛乳頭が活性化していない状態ですと、発毛もヘアサイクルも正常に行われなくなってしまいます。
毛母細胞
毛母体はメラノサイト(色素幹細胞)からなります。毛母体での細胞分裂により、毛髪繊維と内毛根鞘を形成する細胞がつくられます。
毛乳頭から指令を受け取った毛母細胞は細胞分裂を始めます。毛母細胞は分裂すると2個のうち1個は毛母にとどまり、1個は角化して髪の毛になっていきます。毛母細胞の間には角化細胞と髪の色を決める色素細胞があります。
毛母細胞はさかんに細胞分裂していて、角化した細胞が新しくできて前にできた髪の毛が上に押し上げられていきます。こうして髪の毛が伸びていきます。
皮膚に傷をつけても自然と治っていったりしますが、髪の毛は角化した細胞ですので、傷んだり弱ったりした髪が修復されることはありません。
CD34陽性細胞
髪の毛は毛母細胞が角化してつくられていきますが、そのCD34陽性細胞は毛母細胞のもととなることがわかっています。
外毛根鞘と髪の成長は大きく関わっているということになります。育毛剤に使われている成分M-034は、外毛根鞘を増殖する働きがあるとされています。
毛周期(ヘアサイクル)
髪はずっと生えているわけではなく、何年かすると自然と抜け落ちていきます。抜け落ちても普通はまた新しい髪の毛が生えてきます。
このサイクルを毛周期(ヘアサイクル)といいます。脱毛症はこのヘアサイクルに何らかの乱れが起きています。
成長期
成長期は毛母細胞が分裂して、髪の毛がつくられ、成長する時期です。毛母細胞が角化して髪の毛となっていき、太く長くなる時期です。
4年~6年ぐらい、女性の方がこの時期は長めです。
休止期
休止期は毛母細胞の分裂が活発でなくなっていく時期です。
色素細胞がメラニンの合成をやめ、毛球が小さくなっていきます。期間はおおよそ2~3週間です。
退行期
退行期は髪の成長が完全に止まり、髪が自然と抜ける時期です。髪の根元では毛乳頭が毛根と離れ、新しい髪の毛を作る準備をしています。
新しい髪の毛が皮膚の中でできると、古い髪の毛が押し出されて抜けていきます。そしてまた成長期に入ります。退行期の期間は2~3カ月です。
抜け毛対策と改善法
髪が生えるしくみを確認してきました。それでは気になる抜け毛を予防するのに、どんな対策や改善法があるのでしょうか。
シャンプー
抜けた毛根に毛根鞘がついているのは問題ないのですが、白っぽい塊であればそれは頭皮の余分な皮脂が毛根にこびりついていると考えられます。頭皮の過剰な皮脂が毛穴に詰まることが原因で起こる、脂漏性脱毛症という脱毛症もありますが、決して多い確率で起こる症状ではありません。
皮脂対策も重要ですが乾燥させすぎもよくありません。抜け毛予防のためにも頭皮環境が良くなるよう、頭皮に合ったシャンプーを選び、洗髪方法にも気をつかって洗いましょう。
水道水で洗うと抜け毛の原因になるという説もありますが、確かではありません。ただし髪を洗うときの水の温度が熱くなりすぎないように、またシャンプーをすすぐときはしっかりと洗い落としましょう。
毎日シャンプーして、その日の汚れはその日のうちに落とします。整髪料もしっかり落として寝るようにしましょう。頭皮の乾燥が気になる人は化粧水の使用もおすすめです。毎日のヘアケアは重要です。
育毛剤で育毛対策
育毛剤・発毛剤は、育毛に効果があり、手軽にできるセルフケアの方法です。育毛効果があるといわれる成分にはいろいろあります。ミノキシジル配合の発毛剤、M-034が配合されている育毛剤などがあります。
M-034は海藻類から得られた褐藻エキスで、外毛根鞘細胞を増殖させる効果があるとされてます。
育毛効果を実感するには半年程度かかりますので、継続して使用することが必須となります。
頭皮マッサージ
頭皮に栄養が行き渡らないと、健康な髪が育ちません。マッサージで頭皮の血流を良くすることで髪に栄養を届け、新陳代謝を活発にし頭皮の皮脂が取り除かれるようになります。
指圧マッサージやオイルを使ったマッサージなど、また頭皮マッサージ用のアイテムを使ったセルフケアもいいですし、サロンのヘッドスパでマッサージをしてもらうといいストレス解消にもなります。
ストレス
ストレスによっても髪や髪質に影響を与えることがあります。
ホルモンバランスの乱れが抜け毛につながることがありますが、ホルモンのバランスは加齢だけでなく、過度のストレスを感じたときも起こります。適度にリフレッシュをして、ストレス解消をしましょう。
生活習慣の改善
夜更かしや寝不足、過度の喫煙や飲酒、運動不足などは髪や肌の健康も損ねます。
ぐっすり寝たときの効果は肌にてきめんですよね。日頃不規則になりがち、不摂生しがちな方は、早寝早起きする、血行促進のため適度な運動をとり入れる、飲みすぎに注意するなど、生活習慣の改善に努めましょう。
栄養バランスのよい食事
偏った食生活は髪の健康も損ねます。髪の毛は肌とほぼ同じく、主にケラチンというたんぱく質でできています。各種ビタミンやミネラルも健康な髪の生成のために必要な栄養です。青魚やナッツ類に含まれているオメガ3脂肪酸も、髪の毛幹、頭皮の細胞膜にかかわっているといわれています。
いろいろな栄養成分が髪の生成に必要ということです。髪にいいといわれている食べ物やサプリメントだけを摂るのではなく、栄養バランスのよい食事が望まれます。
まとめ
抜けた髪の毛の毛根に付着している半透明のものは毛根鞘であり、毛根鞘が髪の毛と一緒に抜けても問題はないことがわかりました。また抜けた毛根(毛根鞘)の形から、正常なヘアサイクルか、健康かそうでないかの判断もできました。
髪の成長には毛母細胞、毛乳頭が大きく関わっていると言われていますが、その毛母細胞のもととなるCD34陽性細胞は外毛根鞘に存在します。CD34陽性細胞が少ない髪は髪が細く弱っていることがわかっています。外毛根鞘、また髪の毛根を包む毛包も育毛・発毛の観点から注目されています。
抜け毛の予防や対策には育毛剤や発毛剤、シャンプーや頭皮マッサージなどのヘアケア、ストレス解消、食生活を含めた生活習慣の改善も重要です。
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