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みなさんは椿油をご存知でしょうか。髪や肌を健康に、きれいにしてくれることで以前から注目されている油なんです。日本で椿という花は、庭木や垣根によく見かけ、2~3月頃に花を咲かせます。日本では古くから鑑賞用として親しまれ、その実から取れる油も珍重されてきました。
今回は、この椿油が美容にどんなすばらしい効果をもたらしてくれるのかを解説しながら、椿油を使ったお肌や髪の手入れ方法をご紹介してみたいと思います。
日本における椿油の由来
台所に並んである油の中には、サラダ油やごま油、オリーブオイルくらいならあると思いますが、椿油が自宅にある方は少ないのではないでしょうか。
肌や頭皮や髪によいとされている椿油は、そもそもどのようなものなのか、簡単にご紹介していきます。
日本代表の椿油
椿油(ツバキオイル)は、ツバキ科の植物の種子からとれる油のことです。椿という植物は、昔から鑑賞用や食用、整髪やスキンケアオイルとして幅広く利用されてきました。
椿はその数だけでも数千種類あると言われていて、九州から東北まで日本全土に広く分布しています。3月頃に艶やかな花を咲かせ、緑色の実をつけるのですが、その実を圧搾機などにかけて油を搾っていきます。椿の実1kgに対して300ccか抽出することのできない貴重な油です。
椿油の歴史と使い方
椿油は日本の長い歴史の中で培われ、平安時代にはすでに美容のために髪や肌に利用され、食用としては揚げものや炒め物に利用されてきました。
食用や美容以外の用途としては、さび止め、灯用の油、時には不老不死の妙薬として利用されることもあったようです。また、江戸時代では整髪料として庶民の間で普及していたようです。現代ではさらに、塗料や艶出しなどにも利用されていたりして、生活のあらゆる場面で利用される万能オイルです。
椿油の美容健康効果
和製オリーブオイル、などとも呼ばれる椿オイルは古くから日本人に親しまれてきました。現代では髪や頭皮へのよい効果が認められ、様々な製品化がされています。
椿油は具体的には髪や地肌などに対してどのような効果があるのでしょう。それを解説してみたいと思います。
肌や頭皮への効果
椿油に含まれているオレイン酸は、人の皮脂成分に近い性質を持っています。人間の皮脂の4割がオレイン酸だからです。これが皮膚に浸透していくと、乾燥した頭皮や髪がしっとり潤っていきます。
オリーブオイルのオレイン酸含有量が75%程度であるのに対して、椿油は85%以上です。椿油は肌への刺激が少なく、乾きがちな肌に油分を補ってあげるのに適しています。
オレイン酸は酸化に対して強く、また固まりにくい性質があるため、頭皮への保湿力が期待できます。また、頭皮の新陳代謝が高まり、毛穴の皮脂や汚れを浮かせ、フケやかゆみをいっそう抑えてくれます。
肌や頭皮のトラブル改善
フケ症の原因のひとつは脂漏性皮膚炎です。皮脂の過剰分泌の結果、皮膚に炎症が起きてしまうのです。肌がかゆくなって、赤みが生じ、ある程度の大きさのフケが出る場合はこれに該当すると考えられます。
この原因は、カビの一種とされているマラセチア真菌とされています。地肌に常在するマラセチア真菌が皮脂を食べて繁殖し、脂肪酸を生み出すのですが、この脂肪酸とマラセチア真菌の繁殖そのものが炎症の原因になります。また、同時に頭皮のニオイの原因をつくっています。
炎症の進行に伴って、脱毛が起きる場合がありますので注意が必要です。こんなとき、椿油があると便利です。殺菌作用と抗炎症作用があるため、頭皮の炎症を防ぎ、マラセチア真菌の繁殖を抑制し、ニオイのもとを絶ってくれます。また、オイルの保湿効果によってフケを出にくくしてくれます。
殺菌作用と抗炎症作用は、ニキビにも効果があると言われていますので、頭皮だけではなく顔に塗ってスキンケアしてあげるとニキビが改善する可能性があります。
また、アトピー性皮膚炎の患者が椿オイルを使った場合にかゆみや湿疹が改善されたという事例も報告されています。
頭皮環境の改善ができれば、育毛効果も期待できます。最近薄毛が気になっている、という方にはオススメですね。ヘアケアの一環に椿油を取り入れていくには、たとえばオイルマッサージに椿油を使うといった方法が考えられます。
椿油を肌や頭皮に利用すれば、肌に負担をかけることなく皮脂汚れを浮かせることができ、さらには肌トラブルを改善するのに役立つでしょう。
なお、脂漏性皮膚炎やアトピー、その他アレルギー性の肌トラブルなどに対して椿油が万人に効果があるというわけではもちろんありません。症状がひどい場合は一度皮膚科に相談し、まずは治療を受けることが先決です。
食用椿油とオレイン酸効果
椿油の8割はオレイン酸という脂肪酸です。オレイン酸は一価不飽和脂肪酸であり、常温では液状で、脂肪鎖のうち、酸素と結びつくところが1つしかないため、酸化しにくいという性質を持っています。
酸化しにくい油だからこそ、過酸化脂質をつくりにくい性質を持っています。体内の活性酸素と結びついて過酸化脂質が生まれてしまえば、ガンや動脈硬化を引き起こす原因になってしまいます。椿油は、過酸化脂質をつくりにくいため、摂取することで糖尿病や心血管系の病気に対して効果があるとされています。
また、リノール酸を代表とした多価不飽和脂肪酸(酸化しやすい油)を含む量が少ないことや、ビタミンEが含まれていることで酸化しにくくなっています。
ビタミンEは、加工品の中に含まれる酸化防止剤として利用されることが多いのですが、椿油には天然成分として初めからこのビタミンEが含まれています。
これを食事として摂取した場合は血行促進効果、悪玉コレステロールだけを減らしてくれる効果、胃酸の分泌を抑える効果、また排便を促し、便秘予防効果も期待できます。
ちなみにこのオレイン酸はオリーブオイルなどにも含まれていますが、椿油のほうが含有量が多いのです。
髪への効果
ダニや紫外線、ドライヤーからの熱ダメージから保護する効果もあり、枝毛に対する予防対策にもなります。椿油にはサポニンという成分が含まれているのですが、これは界面活性様作用があるため、汚れを浮かせてくれます。また、毛髪に残ってしまっている整髪料を溶かして取り除いてくれます。
栄養の行き届けば毛母細胞は活性化され、抜け毛や白髪を予防してくれる効果が期待できるでしょう。また、傷んだ髪に塗ってあげることで潤いや艶がよみがえってきます。
椿油を使った髪と頭皮のオイルケア
椿油はオレイン酸やサポニンやビタミンEといった成分に支えられいる、美容と肌トラブルの心強い味方であることが分かりました。
これをじかに利用することで、頭皮の汚れ落としの効果、冬の地肌の乾燥対策、髪の毛への潤い効果などが期待できるでしょう。ここからは、この椿油を実際に利用した髪と頭皮のオイルケアのやり方をご紹介します。
頭皮マッサージ
フケやかゆみを抑える対策方法として、椿油を使った頭皮マッサージの効果が期待できます。頭皮マッサージはお風呂場で、シャンプーの前に行います。
まず椿油の使い方ですが、適量を手に取ってなじませ、頭皮に擦り込んでいきます。指の腹でやさしくマッサージしていきます。まずは、おでこから頭頂部(つむじ)にむかって、オイルを揉みこんでいきます。同じように、頭の横側から頭頂部にマッサージし、最後に頭の後ろの襟足あたりから頭頂部にむかってもみほぐしていきます。
このように、まんべんなくマッサージしてあげれば、毛穴が開いて汚れが浮いてきやすくなり、頭皮の血行がよくなって頭皮環境が一段と改善されます。オレイン酸の殺菌効果によって、頭皮のにおいも抑えられるのはメリットです。この後、お好みで蒸しタオルで髪全体を包んでもOKです。
5分ほどしてからいったんお湯で髪と頭皮をすすいで、それからシャンプーを使ってしっかり洗い流し、最後にトリートメントをして終了です。
もし抜け毛や薄毛が気になる方は、シャンプーに育毛成分の入った育毛シャンプーを利用したり、タオルドライ後やドライヤ―後に、育毛剤を利用するとなお効果的でしょう。頭皮マッサージ後の頭皮から汚れが取り除かれ、育毛成分が浸透しやすくなっています。その他、頭皮や髪のケアアイテムも同時利用すると効果てきです。
髪のオイルパック
洗髪前に髪のヘアパックに利用することができます。髪の長さや量に応じて15ml~30ml(約大さじ1~2)程度の椿油を、シャンプーを行う前に、髪になじませます。傷みが気になる部位があれば、しっかりぬってあげましょう。
その後、ぬるま湯で椿油をすすいだら、シャンプーとコンディショナーを行います。椿油が気になるかもしれませんが、シャンプーによる洗髪は1度だけで十分です。
トリートメント
椿油をトリートメントとして利用することもできます。
こちらの場合は通常通りシャンプーで洗髪後に、髪をタオルドライにしてから椿油を2、3滴だけ手のひらにのせ、手のひら全体にまんべんなく伸ばします。そのまま、手ぐしで髪全体に椿油をしっとりとなじませていきます。
ベタベタに塗るのではなく、薄く引き伸ばすようになじませるのがポイントです。髪の根元から髪先まで椿油を浸透させたら、ドライヤ―で乾かします。ドライヤーで乾かすときは、一か所に熱が溜まらないように、全体的に風を送って乾かせば、熱で髪が痛むのを防ぐことができます。
スタイリング
スタイリングをする際に、椿油を利用することもできます。
これは簡単で、乾いた髪に椿油を1滴ほどたらし、手のひらにまんべんなくのばした後、手ぐしで髪全体になじませていくだけです。
椿油を顔のスキンケアに利用する
髪や頭皮だけでなく、もちろんそれ以外の肌に利用することができます。もっとも利用するのは、顔ではないでしょうか。
顔に利用する場合は、乾いた状態の手のひらに椿油を数滴たらし、顔全体になじませます。5分程度時間をおいて、ティッシュなどで優しく肌表面の油をふき取ってから、洗顔剤などで洗い流していきます。保湿効果で肌がしっとりするのがわかりますね。
同様に、乾燥が気になる肌に使うことができますので、手の甲、腕、脚など塗る範囲に応じて適量、椿油を取ったら、保湿したい肌の部分に丁寧になじませていきます。薄く延ばしていけば洗い流す必要はありません。
オイルクレンジング
さらに、サポニンの海面活性様作用があるため、女性のクレンジングオイルに利用することもできます。
手のひらに椿油を垂らして、顔全体になじませていきます。まぶたのあたりから指の腹でゆっくり円を描くように動かしていくと、メイクが浮いてきます。
それから、顔に残っている椿油をティッシュに吸わせます。肌を擦らず、ティッシュでかるくぽんぽんと叩くように油を取り除きます。最後に洗顔剤などで顔を洗えば終了です。
おすすめ椿油の紹介!
体のいたるところに利用できる椿油による、ヘアケアやスキンケアの方法や対策法をご紹介してきましたが、実際どんな椿油が一番いいの?と迷われると思います。ここでは主に椿油100%のピュアオイルを中心に、有名な椿油や人気の商品を参考までに紹介してみたいと思います。
他のオイルと比較しても、椿オイルはリーズナブルな商品ばかりで、1つ当たりの量も決して多くはありませんので、お試しで利用しやすい商品です。
ヘアケアや頭皮マッサージ、オイルマッサージなどを検討されている方は、椿油でまずはその効果を試してみるのはいかがでしょうか。
大島椿
1927年に、椿の種から抽出されて生まれた、天然椿油100%のヘアオイルです。髪に潤いとつやを与えて、枝毛などの毛先のトラブルやパサつきを抑えてくれる効果があります。また、紫外線などのダメージから髪を守ってくれます。
通販サイト@cosmeで多数の口コミと高評価を集め、ベストコスメ大賞を何度も受賞してきた、もっとも有名な椿油です。ヘアケア、頭皮ケア、スキンケアなど、美容の様々な用途に利用できます。内容量は40mlから120mlまで用意されています。
リマナチュラル 椿油 80ml
マクロビオティックから生まれた自然派化粧品、そのラインナップの1つとして、リマナチュラルにはこの椿油があります。皮脂の主成分であるオレイン酸が、この椿油には80%以上含まれているため、皮脂によく馴染みます。
しっとりとし、皮膚を柔らかく保つ効果が期待できるでしょう。一般的な椿油に比べて、テクスチャがさらさらしていて、無味無臭であるため使いやすい、と利用者からは高評価のようです。
黒ばら 純椿油 72ml
黒ばらの椿油は、非加熱で純生ろ過精製という、独自精製技術によって抽出されたオーガニック椿油です。髪や肌に浸透し、高い保湿力を持ち、パサつきやフケ、乾燥などを防ぎ、枝毛や切れ毛などを予防する効果があります。もちろん、髪だけではなく、顔や肌にも使うことができます。
こちらのオイルは比較的伸びが良く、薄く髪に行きわたらせやすかったり、たくさんのオイルを一気に出せる点が使いやすいという特徴があります。
利島 島椿 純粋椿油 100ml
20万本の椿が自生する利島村(東京)が原産の100%椿油です。島内のヤブツバキの実から搾り取った油を利用しているようです。肌になじみやすく、髪や顔や肌などに広く利用でき、サンオイルとしての利用もできるそうです。
使用感としてはベタつきもなく、さらっとしたテクスチャが特徴で、匂いも多少ありますが、すぐに気にならなくなる、といった評価が目立ちました。椿の島ともいえる利島からの純国産椿油ですので、安心して利用できます。
エクラーレ カメリアエッセンス 100ml
椿油を配合したトリートメントオイルです。アウトバスでの利用が可能で、タオルドライの後に利用することができます。髪の傷みやすさを感じている場合に少量塗りこんだり、乾燥やパサつきが気になるときに利用するとしっとりする効果を実感しやすいようです。
まとめ
いかがだったでしょうか。日本に古くから伝わる椿油は、古人も現代人も関係なくその効果をたしかに実感できる天然油です。脂質の主成分であるオレイン酸を8割も含んでいて、さらにサポニンやビタミンEまで最初から含まれているのですから驚きですよね。髪と肌のための油だといっても過言ではないかもしれません。
インバスでもアウトバスでも、椿油によるケア方法は多彩ですので、その日の気分で利用の仕方を変えるのもいいでしょう。もちろん今回紹介した以外のものの中にも、有名なメーカーが出している椿の成分の入ったシャンプーなどもありますので、いろいろ探してみるのもおもしろいかもしれませんね。
同じ天然100%の椿油だとしても、匂いやテクスチャが変わってくるので比較しながら自分に合ったものを探せるといいですね。椿油を使って、髪も地肌もお肌も美しく健康に育てていきましょう!
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