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シャンプーの時、ふとした時に手ぐしをすると、抜け毛が多くて驚くことがありませんか。一度気になると何度も手ぐしで確認して、抜け毛がまたあるのではないかと本数を数えたりする人もいるようです。
ところがその手ぐしチェックが、かえって抜け毛を招いているのかもしれません。なぜ手ぐしが抜け毛の原因になるのでしょうか。手ぐし以外の抜け毛の原因や抜け毛を防ぐ対策方法も合わせて紹介しますので、抜け毛が気になる人は参考にしてください。
手ぐしが抜け毛の原因になる?
ふとした時についつい髪を手ぐしでといたり、抜け毛チェックをするのが習慣になっている人も少なくないと思われます。ところがこのような手ぐしが抜け毛の原因になることもあるようです。なぜ手ぐしが抜け毛につながるのでしょうか。
髪の自然脱毛で抜けている
髪の毛は1日に50本~100本程度抜けるそうです。個人差や季節によって本数の変動もありますが、結構抜けてしまうものです。
シャンプーやブラッシング時に一日に自然脱毛する本数の半分が抜けると考えられるので、何もしなくても20本~50本ぐらいは抜けてしまうことはよくあります。
何もしなくても髪の毛は数十本抜けるわけですから、手ぐしで余計な刺激を与えることで、脱毛の本数が増えてしまうことも考えられます。
自然と手に力が入ってしまう
専門家プロファイルのようなQ&Aサイトの質問・回答のページでも、手ぐしの抜け毛を心配している人がよく見かけられるようです。
抜け毛が気になってチェックしたり、単に髪の毛をとかすのが目的な場合もあれば、無意識のうちに癖で手ぐしをしている人もいるかもしれません。
意識していても無意識で触っている場合でも、自然と手や指に力が入ってしまい、髪を抜いてしまっている可能性があります。
枝毛や切れ毛のあるダメージヘア、ロングヘアで絡まりやすい髪の毛だと、手ぐしをするときにさらに強い刺激を与えてしまう可能性があります。毛根が弱っている状態だとなおさらです。
女性の場合抜け毛以外にも、枝毛や切れ毛をついついチェックして、髪を知らず知らずのうちに引っ張ったり、傷んだ毛や金髪、白髪を発見して抜いてしまったりすることもあるかもしれません。
頭皮環境が悪くなる
可能性は低いですが、汚れた手で頭皮や髪を触ることで、頭皮環境を悪くすることも考えられます。
特に皮脂の多い頭皮の人、頭皮が乾燥して炎症を起こしている人など、頭皮をいじることで頭皮の状態を悪化させているかもしれません。むやみに頭皮や髪をいじるのは避けた方が良いでしょう。
手ぐし以外の抜け毛の原因
抜け毛や薄毛は加齢とともに起こる症状ですが、それ以外にも原因があります。脱毛症の原因や、手ぐし以外の頭皮へ悪影響を及ぼすものには、どのようなことが考えられるのでしょう。
男性ホルモンDHT
髪の毛には成長期・退行期・休止期という、髪が生え変わるヘアサイクルがあります。男性ホルモンDHTはヘアサイクルの成長期を短縮し、通常なら3年~5年もある成長期が数か月に短くなって、髪が成長しないまま抜け毛が起こることがあります。
DHTが原因によって起こる脱毛症を男性型脱毛症(AGA)といいます。男性の脱毛症のほとんどがAGA、俗に言うM字ハゲ・M型脱毛症もAGAです。
女性ホルモンの減少
女性は出産直後や加齢により女性ホルモンの分泌量が減少し、ホルモンバランスが乱れることで薄毛になることがあります。髪全体が薄くなるびまん性脱毛症は女性に多いです。
女性ホルモンは髪を育てる作用があり、男性より女性の方が抜け毛が少なく、加齢で薄毛になっても男性のように髪が抜け落ちないのは女性ホルモンの影響です。
誤ったヘアケア・頭皮マッサージ
誤ったヘアケアや頭皮マッサージが髪や頭皮にダメージを与え、抜け毛の原因になる可能性があります。
シャンプー剤の洗浄力が強すぎたり、シャンプーで洗いすぎることが頭皮にダメージを与えます。また頭皮マッサージも力を入れ過ぎたり、こするようなマッサージをすると髪が抜けやすくなる原因になり得ます。
ブラシや櫛で髪をとく時に、髪が絡まっているのに根元から毛先まで髪を一気にとこうとすると、毛根に余計な力が入って髪が抜けやすくなる可能性もあります。
頭皮マッサージ、ブラッシングは頭皮の血行を良くする効果もありますが、誤った方法だと毛根に余計な負担がかかるので注意しましょう。
ストレス
ストレスは自律神経系に悪い影響を与え、男性ホルモンの分泌量を増やしてホルモンバランスを乱して髪が育ちにくくしたり、血流を悪くして栄養が頭皮に行き渡りにくくなります。また緊張状態で睡眠不足を招き、髪を育てるホルモンの分泌を妨げる可能性もあります。
栄養不足
髪の毛の材料はタンパク質です、栄養不足だと健康な髪が育ちにくくなります。極端なダイエットや偏食は体の健康にも悪いです、タンパク質不足や野菜不足にならないよう、健康的な食生活を心がけましょう。
ヘアアレンジ
特に女性の場合はいろんなヘアアレンジをする人も多いと思います。ところがそのヘアレンジも毛根に負担をかけるようなヘアスタイルを続けていると、抜け毛の原因になることもあります。
髪を常に引っ張るようなヘアスタイルは負担がかかります。髪を結ぶ場所を変えたり、髪型を変えるようにして対処しましょう。
抜け毛を防ぐ生活習慣
手ぐしで抜け毛をチェックするのは、自然と髪を抜いてしまったり頭皮に負担をかける場合もあるので、避けた方がよさそうです。むしろ抜け毛が増えないような予防対策をしてはいかがでしょうか。抜け毛予防になる生活習慣について確認していきましょう。
栄養バランスの良い食生活
健康な髪を育てるのには髪の材料であるタンパク質、摂取したタンパク質が体内で分解されて、髪に再合成されるのにはビタミンや亜鉛などのミネラルの助けも必要です。
肉・魚・乳製品・大豆製品などのタンパク質、緑黄色野菜やレバー、果物、牡蠣やナッツ、海藻類など、いろいろな栄養をバランスよく摂取することを心がけましょう。
適度な運動の習慣
血行が悪いとせっかく摂取した栄養も髪の毛に行き渡りにくくなります。運動不足の人、冷え性の人、長時間のデスクワークをしている人、肩が凝りやすい人は血行が悪くなりやすいので注意してください。
栄養が髪にも行き渡るよう、適度な運動を日頃の習慣にして血行を良くしましょう。ジム通いも良いですが毎日短時間でも実行しやすいのはウォーキングやランニングなどでしょう。室内ならヨガやストレッチも血行を良くする効果があります。
筋トレや有酸素運動は髪を育てる成長ホルモンの分泌も促すそうです。激しい運動は体を老化させる活性酸素の発生を招きますが、疲労がたまらない程度の運動で、体の健康も髪の健康も意識していきましょう。
早めの就寝と良質な睡眠
睡眠中は成長ホルモンが分泌され、傷ついた細胞を修復し、髪の毛も健康に育つとされています。成長ホルモンは年齢とともに分泌量が減るので、質の良い睡眠をとって体を休め、髪も健康に育てるようにしましょう。
夜10時から深夜2時までのゴールデンタイムには寝るのが良いとか、夜12時までには寝るのが良いとも言われていますが、ライフスタイルや就業形態によっては難しいかもしれません。
不要な夜更かしは避け、毎日決めた時間までに寝るようにすると睡眠不足も避けられるでしょう。質の良い睡眠を意識して、毎日とるようにしましょう。
手ぐしで抜け毛が多いようなら育毛対策
手ぐしをむやみにするのはおすすめできませんが、力を入れて引っ張ったわけでもないのに抜け毛が多いようなら心配になりますね。抜け毛が心配になり始めたら育毛対策を始めるのがおすすめ、育毛剤や育毛グッズも日課として取り入れてみましょう。
シャンプー剤選び
髪や地肌のことを考えたら、洗浄力の高すぎるシャンプーはおすすめできません。シャンプーが地肌にしみると感じたことがありませんか。もし感じたことがあるなら頭皮の肌質とシャンプー剤が合っていないと考えられます。
シャンプーは毎日する人が多いので、肌が弱い人には毎日ダメージを与えることになってしまいます。市販シャンプー剤には高級アルコール系の界面活性剤が多く配合されたものが多いですが、刺激が強いようです。
湯シャンという方法もありますが、1日の汗や皮脂、汚れ、髪についた整髪剤をお湯だけで洗い落とすのは難しいでしょう。
肌に優しいアミノ酸系洗浄成分や、洗浄力のある石けん系の洗浄成分をバランスよく配合したシャンプー剤を利用して、肌を優しく洗いあげるようにすると良いでしょう。
髪質の改善もしたい人は、髪の専門家である担当の美容師さんや理容師さんに、おすすめのシャンプーを相談してみても良いでしょう。
育毛シャンプー
肌に優しいアミノ酸系洗浄成分と育毛成分が豊富に入った育毛シャンプーは、育毛対策として特におすすめです。育毛シャンプーだけで発毛効果を期待するのは難しいですが、頭皮環境を整えて、髪のハリ・コシが改善されます。
肌質に合わせて作られている育毛シャンプーもあります。皮脂分泌がさかんな頭皮のタイプの人は、男性に多いようです。オイリー肌用のシャンプーを使うことで改善されるでしょう。
正しいヘアケア方法
ブラッシングにはシャンプー前や出かける前後など、髪の汚れを落として頭皮の血行をよくする効果もあります。頭皮の血行を良くすることで育毛の効果も期待できます。
ブラッシングをするときは豚毛など天然毛のブラシが静電気も起こりにくくおすすめです。ロングヘアの人は毛先の絡まりをよくほどいてからブラッシングしましょう。無理なブラッシングは抜け毛を誘発する可能性があります。
シャンプーをするときも爪を立てたり髪をこするような洗い方をすると、頭皮を傷つけたり抜け毛の原因になります。シャンプー剤をつける前にお湯洗いして、シャンプー剤をよく泡立ててから洗えば、ゴシゴシ洗わなくても汚れが落とせます。
シャンプー剤が頭皮に残らないようしっかり洗い落とすこと、リンスやコンディショナーは頭皮につけないよう注意しましょう。
シャンプー後濡れたまま寝るのも頭皮環境を悪くする原因になります。タオルドライ後ドライヤーも使ってよく乾かしてから寝ましょう。
乾燥しやすい人は頭皮用の美容液もおすすめです。顔や体のスキンケアは毎日しても、頭皮はシャンプーで洗うだけになりがちです。頭皮も保湿して髪の健康を促しましょう。
育毛剤の使用
育毛剤は薄毛予防や抜け毛の改善を目的に使用され、血行を良くする成分、頭皮を保湿して弾力性とハリを出す成分、髪の元となる細胞を活性化させる成分、男性ホルモンを抑制する成分、女性ホルモン様の作用をする成分、などの育毛を促す成分が入っています。
医薬品の育毛剤(発毛剤)は発毛効果は高いですが、薬ですので使用感はヘアケア用品のように良いわけではありません。抜け毛がひどく薄毛が目立っている状態でなければ、一般的な使用感の良い医薬部外品や化粧品の育毛剤、トニックで十分でしょう。
育毛剤は1日2回、または1回、シャンプー後やシャンプーした翌朝の清潔な頭皮に適量を使用し、マッサージをします。継続して使用することが良い効果を生むそうです。
頭皮マッサージの方法
頭皮マッサージは頭皮の血流を良くする効果があるので、髪に栄養が行き渡りやすくなり、健康な髪の成長を促すことが期待できます。しかし髪や頭皮をこするような、誤ったマッサージ方法は逆効果です。頭皮や髪に負担をかけない、正しいマッサージ方法を実践しましょう。
頭皮マッサージは指の腹を使って、頭皮を押さえるように行います。まず両耳を広げた両手でおおうようにし、親指を耳の後ろで固定したまま4本の指で頭皮を押さえたり、押さえながら円を描くよう上下左右に頭皮を動かします。
少しずつ頭頂部に向かってマッサージする部分を移動していきます。おでこの生え際から頭頂部、襟足から頭頂部も同様にマッサージしていきます。
マッサージ用のブラシもありますが、髪が細かったり絡まりやすい髪質なのに無理に引っ張ったり、ゴシゴシと頭皮をこするようにすると、抜け毛の原因になる可能性があります。毛根に負担をかけないよう、使用する時は注意しましょう。
育毛グッズ
育毛グッズにはマッサージ用シャンプーブラシ、美容室でのヘッドスパ気分が味わえる電動の頭皮マッサージ器、強い噴射力で毛穴の皮脂汚れを落とす効果のあるシャワーヘッド、入浴時に使うことでスチーム効果で頭皮の血行を良くする頭皮ケアキャップなどがあります。
育毛剤と育毛グッズを併用することで、さらに育毛効果が期待できそうです。
脱毛症・病気による手ぐしの抜け毛
手ぐしを軽くしただけで抜け毛がひどく多いという場合は、脱毛症、もしくは病気による抜け毛が考えられます。抜け毛の本数が多くて気になる場合は早めに医療機関に相談し、適切な治療を受けるようにしましょう。
男性型脱毛症はAGA治療専門クリニック
男性の抜け毛の場合は男性型脱毛症(AGA)の可能性が高いです。男性型脱毛症は進行性なので、ほっておいても治るというものではありません。進行させたくなければ早めの治療や対策が必要です。
薄毛・AGA治療をしている皮膚科やAGAクリニックに相談してみましょう。自毛植毛を行っている美容クリニックもあります。
女性は婦人科疾患の可能性も
女性で抜け毛が多くなるのは、女性ホルモンが原因になってるケースが多いです。
出産後は女性ホルモンの分泌量が減少し、一時的に抜け毛が増えることがありますが、半年以上たっても抜け毛がおさまらない場合は別の病気にかかっている危険性も考えられます。
またピルを服用している人、ストレスによって女性ホルモンの異常が起きているケースや、卵巣の機能の低下、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)などの卵巣系の病気で抜け毛が起こる場合もあります。
抜け毛とともに生理不順や周期が長いなどの異常があれば、早めに婦人科で診てもらうことをおすすめします。
まとめ
手ぐしをするたびに抜け毛が多いなあとチェックをする人も少なくないようですが、手ぐしをすることで頭皮に余計な負担をかけ、かえって抜け毛を増やしている可能性もあります。
ロングヘアや絡まりやすい髪はつい力を入れて引っ張ることもあります。むやみに手ぐしをするのは避けた方が良いでしょう。
手ぐしで抜け毛をチェックするほど気にしているのであれば、まずは生活習慣の改善で抜け毛を予防していきましょう。栄養バランスの良い食事、睡眠をしっかりとること、適度な運動を行うことを意識しましょう。
育毛剤や育毛シャンプー、育毛グッズも抜け毛予防におすすめですが、日頃のヘアケアも含めて頭皮に負担をかけない正しいケア方法を実践しましょう。
無理な手ぐしをしたわけではないのに、抜け毛の本数が毎日多くて気になる場合は、脱毛症や病気による脱毛の可能性があります。医療機関に相談して、適切な治療を受けるようにしましょう。
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